松本市の岩城行政書士事務所 身近な法律問題はお気軽にご相談ください

岩城行政書士事務所

長野県松本市南原1丁目8番3号 D棟
TEL/FAX:0263-88-3588
E-mail:iwaki-07@nifty.com
ペットトラブル・相続・遺言・成年後見・内容証明
農地法関連許可申請・建設業許可・風俗営業許可
在留資格関連申請・公益法人設立・公益移行認定
会社設立・農業生産法人設立・助成金補助金申請
  

行政書士の岩城が、法律のこと、日々の業務のこと、気になるニュースのことについて綴っております。
もちろん、業務に関するお問い合わせもお受けいたしておりますので、お気軽にお問い合わせください。メールによる相談はこちらからお気軽にお問い合わせください。

法務サポート行っております
会計記帳業務行っております
内容証明に関しては全国対応いたします。

▼免責事項
当ブログに掲載されている情報につきましては、万全を期していますが、法改正等による事情の変更により有効な情報でなくなる場合もございます。
当ブログの情報を利用し損害を被られた場合でも、当方は一切責任を負うものではありません。あらかじめご了承いただけるようお願い致します。




  公式ホームページ

  ペットトラブルnet.





今日は、読売新聞の記事からです。
散歩中の他人の愛犬を蹴り殺したとして、愛知県警は15日、名古屋市千種区清住町、会社員男性(44)を器物損壊の容疑で逮捕し、名古屋地検に送検したと発表した。

亡くなった犬は生後4ヶ月のチワワだそうです。
男性が連れていたそのチワワは、蹴り上げられて、内臓破裂のため亡くなったそうです。
また、容疑者の男は、「犬が怖かった」と話しているようです。

私は、この容疑者の「怖かった」には、ちょっと「?」です。もちろん、チワワは小さいから。というような理由ではありません。だって、例えば子供の頃に、犬に追いかけられて怖い思いをしたとか、散歩中の犬に咬みつかれたことがあるというような経験があれば、もしかしたらチワワに吠えられただけでパニック状態に陥ることだって無いとはいえないですから。

ただ、そうであるとすれば、この容疑者の男は、過去に何度も散歩中の犬に遭遇しているでしょうし、チワワよりも大きな大型犬とも遭遇しているはずですから、今回だけ恐怖のあまり蹴り上げたというようなことは無いのでは?と思ってしまうのです。

考えられる可能性は二つあると思われます。
その一つは、飼主さんが犬をけしかけたかもしれないということ。この場合だと、過去に犬に関する怖い経験があれば、咄嗟に蹴り上げてしまう可能性はあると思われます。
もう一つは、単に容疑者の男が犬嫌いで、小さくて力の無いチワワを狙って蹴り上げた。
事件の詳細が記事からは分からないので、軽はずみなことを言うわけにはいきませんが、いずれにしても、被害に遭ったチワワには何の罪も無いことだけは確かです。

今回の事件、「器物損壊で逮捕」となっています。動物を愛する方々からすれば、「物」扱いであることに憤りを感じる方も少なくないでしょう。私は、動物愛護管理法第44条(愛護動物をみだりに殺し、または傷つけた者は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する)を適用すべきと考えております。

ただ、器物損壊罪は、「3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料に処する」となっていますから、懲役自体は器物損壊罪のほうが重くなっているため、器物損壊罪を適用するほうがいいのかなあと考えられなくもない。

でも、そろそろ動物を「物」ではなく、「生命」として法律上捉えるようにしてもいいのではないでしょうか?これって、物凄く簡単なことだと思うんです。つまり、刑法に「動物虐待の罪」という章を設ければいいだけのことですから。
もし、それが叶わないのなら、せめて動物愛護管理法44条における懲役の上限を器物損壊罪と同じ「3年」に引き上げてもらえないでしょうかねえ。