カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 古事記に言う『豊葦原の瑞穂の国』と呼ばれる日本。
古代の我国では、葦の生い茂るような湿地帯で、稲穂が豊かに実っているということでしょうか。

 水田が広がるのは日本だけではありませんが、間もなく出穂を迎える、この時期の青々とした水田を見ていると、「本当にこの国は豊かだなぁ」という感慨に打たれます。

  
 水田こそ、耕地整理された米どころの広い田んぼや、一方で狭いネコの額ほどの谷間に張り付くような棚田であったりと、違いこそあれ、この時期日本のどこに行っても瑞々しい水田が拡がっている筈です。

 五月一面に水が張られた水の国から、夏は緑の国へ。そして秋には黄金色の国へ・・・。
この国は、季節によって大地の営みの色を変えていきます。
    
 朝、ボケっとしながら、何気なく車窓越しに見た、まるで一面の芝生のような(葦ではなく、今風に言えば。さしずめ“豊芝原瑞穂国”でしょうか?)、“緑の絨毯”の見事さに、暫し感動して見とれていました。
(写真は近所の田んぼ道から)

 シーズーは毛が抜けないため、ナナは定期的にトリミングに行きますが、チロルは暑くなると毛が抜けます。

 ところが、今年は春先に季節外れの雪が降ったり、異常に寒かったせいか、一旦抜けたのですが、(その寒さのためか)いつの間にかまた毛が増えてモコモコになってしまいました。一時、家内などは、チロルが太ったと思っていたほどです。
    
 散歩から戻ると、毎朝ベランダで、必ず毛をすいてブラッシングする(化学繊維ではなく豚毛のブラシで毛をブラッシングをしてあげると毛艶が格段に良くなります)のが日課ですが、今年はいつまで経っても毛が抜けてきます。
4月、咲いた桜に雪が積もると言う今年の異常な寒さに対する、犬なりの本能的な防寒対策だったのでしょうが、猛暑が続くこの夏の暑さを考えると、早く毛が抜けないと心配になります。異常気象の影響がこんなところにも現れているのでしょうか。


 そこで、風呂掃除に合わせて、恒例のチロルの大嫌いなシャンプー・タイム!
いつもより、しっかり洗ったつもりですが、思いの他毛は抜けませんでした。
 その後は、ドライヤーがこれまた大嫌いなので、自然のドライヤーと言うことで、車大好きチロルのために軽トラの荷台に載せて、風を切りながら田んぼ道をドライブ!
戻ると、殆ど乾いています。やれやれです。そして、ベランダでブラッシング。春先はゴソっと固まりで抜けるのですが、そこまでは抜けません。
 写真は、先日のシャンプー後、いまだモコモコ状態のチロルです。
これでは夏に毛皮のコートを纏っているようなもの。真夏になってバテたりしないのでしょうか?

 おーい、大丈夫?チロルゥ!ってば・・・
 

 7月25日の日曜日。松本市野球場で、夏の高校野球長野大会の決勝が行われ、我家から3kmほど離れた球場から、応援の太鼓の音がかすかに響いてきます。

 試合は、9回二死走者無しから2点差を追いついての延長での逆転勝ちで、県立松本工業高校が、36回目の甲子園が目前だった松商学園を下して、見事春夏通じての初出場を決めました。

 40数年振りという地元松本勢同士の決勝戦。しかも、『白線流し』の舞台にもなった薄川を挟んで隣り合う両校です。市民としては、どちらも頑張れ!ですが、やはり判官贔屓もあり、決勝に初めて進んだ松工を応援する声が大きかったように思います(午前中農作業をし、昼休みだけ見てまた農作業に行く予定が、稀に見る好試合に、結局最後までTV観戦してしまいました)。

 松工は全国的には無名ですが、阪神に進んだ御子柴投手(その後2軍コーチ)や、確か日ハムに行った丑山捕手だったか、時々優秀な選手が出ており、今年は県下ナンバーワンという前評判の右の本格派・柿田投手を擁し、全員野球で、昨夏優勝の長野日大、松商をそれぞれ延長で下しての初栄冠でした。
 
 翌日の新聞報道によれば、中学時代は控え投手で私立の強豪高のどこからも誘いが無かったという彼が、たまたま夏休みに松工の練習に来て、そのキャッチボールを見た松工一筋31年と言う中村監督が惚れ込んで、自宅まで押しかけて口説いたのだとか。「球持ちの良さと体の柔らかさ。そして、えも言われぬ(投手としての)雰囲気の良さ」に、「絶対に良い投手なる!」とその時確信したのだと言います。

 確かに、右の本格派らしい、弓のようなしなやかなフォームから繰り出される快速球と高速スライダーが持ち味の、ピッチャーらしいピッチャーです。しいて言えば、嘗ての東邦のバンビ坂本投手のような雰囲気でしょうか?
全試合を一人で投げ抜いて、そんな「えも言われぬ雰囲気」が、土壇場での同点後、松工応援団だけでなく、湧き上がる「柿田コール」で球場全体を味方にしての初優勝でした。
一方で、大会前の下馬評は低くとも、優勝候補だった佐久長聖や丸子修学館(旧校名は丸子実業)を下して決勝まで勝ち上がり、後一人まで追い詰めた松商もさすが伝統校でした。

 プロのスカウトも注目していると言う柿田投手を中心に、信州球児たちが爽やかに全員野球で甲子園を沸かせてくれることを祈ります。

【追記】
全校で女子生徒が僅か18名とか。決勝戦も太鼓だけで、吹奏楽部が無いのか、金管の応援も無かった松工。初めての甲子園での応援、大丈夫でしょうか?お隣の甲子園常連・松商の友情応援?まさかなぁ・・・。松本市民吹奏楽団でも行ってあげるとイイのですが・・・?

 お世話になった先輩が、また一人定年で引退されて行きました。
有志で企画しての、“内助の功”の「奥様も是非!」とお呼びした激励会での一コマ。

 本業以外の多角化を目指し、若きリーダーとして苦労されていた時代に、部下達を如何に食わせるかを必死に考え、それゆえ無理難題を言いながらも叱咤激励し、客先には頭を下げ続け何とか注文を取っていたことを、昔のエピソードで知りました。

 そんな苦しい時に、どんなに夜遅くなっても、食事を一緒にするために、食べずに必ず待っていたという奥様から、ご本人がトイレ?で席を外された時に司会が「是非奥様からも一言を!」とマイクを向けられた時のお話。

 「どんなに遅くなっても、嫌なことが会社であっても、毎日必ず家に帰って来てくれたことが本当にありがたかったです。」
 「皆様の奥様も、きっと同じ気持ちで心の中で感謝されていると思いますよ。」

というお話をお聞きし、
「イイ夫婦だなぁ・・・」と、お互いが信頼しあっている様子が伺えて、まさにベターハーフ然とされておられ、何か熱いモノがこみ上げて来るのを禁じ得ませんでした。

 7年前、担当業務が変わってから僅か2年間一緒に仕事をさせていただいただけでしたが、お互いの異動後も何故かお付き合いが続きました。

 聞けば、職場結婚で、職場で目の前に奥様が座ってらっしゃったとか。うーん、同じ社内結婚でも背中合わせだったのとの違いか・・・?

 どうぞ、いつまでもお二人で、そしていつまでもお元気で。

 いつもの園芸店に、今年も春先に芝焼をお願いしたのですが、昨年結構まめに芝刈りをしたので、今年はしなくても大丈夫ですヨ!とのご託宣。
代わって、6月上旬のフラワーガーデンの植栽の植替えの時に、農作業で殆ど手が回らず、目立ち始めた雑草対策に芝生用の除草剤散布をお願いしたら、併せて芝刈りもしてくださいました。

 それから一ヵ月半。除草剤はあまり効かず(芝生の除草剤は、言わば田んぼと一緒で、イネ科以外の広葉の雑草に効く筈なのですが)、特に厄介なカタバミが蔓延ってきてしまいました。

 そこで、この三連休、農作業で手が回らぬ私の代わりに、遂に我慢の臨界点に達した奥様が、日焼け防止の完全防備で芝生の草取り作業開始ィーッ!。
お日様の出ない朝の方がイイからと、薄暗いうちにチロルとナナの散歩を済ませ、5時過ぎから作業スタート。おぉ、やる気満々です。エライ!
こちらもブドウを何とか終わらせて、袋掛けは母に任せて最終日に草取りに参戦。

 しかし、カタバミは地下茎が張っていて本当に厄介です。特に緑色より紫色をしたのが、これが何とも始末に悪い。引っ張っても根は抜けないので、鎌やナイフのような刃物で刺して土中の根を掘り出す必要があります。芝生を傷めますが、全く心配ありません。梅雨があり高温多湿になる日本の夏は芝生には大敵で、むしろ芝は通気性を良くするために、スパイクのような歯が付いたもので芝生に突き刺すことをガーデニングの本でも薦めている(これをエアレーションと言い、スパイクの付いた専用の道具も売られています)ほどですので、却って芝生の手入れに効果的。
また芝生もある意味雑草なので、想像以上に丈夫で、すぐに(と言ってもワン・シーズンあれば)回復します(洋芝なんか成長の早い牧草ですから)。

 家内が丸二日、私が一日掛かりで、漸く草取りが終了しました。見違えるようになました。ヤレヤレ・・・。

 そこで、「どうせなら・・・」と芝刈りをすることに。
6月上旬に一回刈っていただいたので、それほど伸びてはいませんが、その方が刈り時間も短くて済みます。
今回は、ほぼ一時間で終了しました。我家ではいつも15ミリ高で刈り込んでいますが、あまり伸びてからだと半日掛かっても終わらなくなりますので、却ってこまめに芝刈りをした方が、結果的に時間節約になり効率的です。
それに、リンゴ園の草刈後もそうですが、芝刈りの後の若草の匂いが何とも清々しく感じます。これも一種のアロマ効果でしょうか?

 蔓延っていた雑草を抜いた後が白く剥げたようになっているところは、こまめに刈ることで芝がだんだん密になっていきますので心配ありません。むしろ、黒っぽく見える所があると、そこは芝生が伸び過ぎたために、密集した所が湿気で蒸れて腐りかけている可能性がありますので、そちらの方が要注意です。そのためにもこまめに刈り込んだ方が良いようです。

 さて、すっかりキレイになりました。(光が反射して)白く見えるのが順芽。緑色に見えるのが逆芽です。

 せっかくの三連休。農作業と芝生ガーデンの草取りと芝刈りで、どこへも行けませんでしたが、農作業も含めて気になっていたことが幾つか片付き、やれやれでした。

 ここ松本でも大雨警報が発令されるなど、各地に豪雨の被害をもたらした雨が上がった17日、一気に梅雨が明けました。梅雨の間の降水量は、松本でも300ミリと言いますから、かなり(男性的に降った)梅雨だったようです。

 そして梅雨が明けたと思ったら、一転して今度は連日の猛暑です。
松本でも、34℃近い暑さを記録するなど、梅雨の曇り空が懐かしくなるほどの夏本番。

 日曜日には、東山から入道雲が湧きあがり、今年初めてセミ鳴声が周囲に響き渡っていました。

 この三連休で、リンゴの摘果作業の影響で、遅れていたブドウの玉抜きと房作りを漸くすることができました。
冬堆肥を撒いたのが効いたのか、ブドウの玉伸びも例年より良いように思います。

 しかし、炎天下の作業はシンドイなぁ・・・。熱中症に気を付けて、水分をこまめに補給して。
ただ、信州は30℃を超える暑さでも、湿気が少ないため、日陰に入ると涼しいので救われます。

 三連休で観光に来られた方は、思いの他暑くてビックリされたかと思いますが、どうぞ木陰で信州らしい涼を求めてください。

 先日、県外からのお客様を案内して、松本駅近くのホテルから少し散策しながら、蔵の街として松本の市内観光では人気の中町にある『草庵』へお連れしました。
ここは、市民芸術館内の『井(Say)』(第262話参照)と創作和食『天神』の姉妹店(こちらが本店)で、蕎麦専門ではなく和風料理のお店ですが、井同様にお蕎麦がやはり食べられます。

 県外の方には、やはりお蕎麦と郷土料理など信州らしいものを食べていただきたいのですが、お蕎麦だけだとモノ足らず、松本でも意外と(特に夜は)県外からのお客様を案内しようと思うと探すのに苦労します。

 中町にあるので草庵自体も蔵造で、馬刺しや信州の地酒(この日はあまり置いていない下諏訪の御湖鶴の純米があったのと、昔から辛口で定評のある池田町の大雪渓の純米吟醸をオーダー)もあり、料理だけではなく、町を散策しがてらの松本の風情を味わっていただけるので、案内役としても助かります。この日は、コース料理に馬刺しをプラスしてもらいました。個人的には、コースの中では、味噌を付けていただく焼きネマガリダケと、胡桃の白和えを載せた生のイチジクが美味でした。
〆は冷たい汁そば。女将さんも「今日のはエライ(く)細いですねぇ。」と言うほどの細打ちの信州蕎麦をいただきました。

 扇状地で、名水「源池の井戸」を始めとする湧水群で有名な松本らしく、すぐ横にある『蔵シック会館』の広場にも井戸があったり、松本でいち早く電線を地中化した蔵の町もライトアップされていて、昼間の雰囲気とはまた違い、夜もなかなか素敵な、しっとりと落ち着いた風情の中町でした。

 紅一点・・・多くは男性の中に女性が一人混じっていることに用いられることが多いように思います。その意味では、黒(男)の中に赤(女性)一点というイメージでしょうか。

 本来、この「紅一点」は、黒ではなく、緑色に対するザクロの花の赤(紅)を指し、北宋時代の詩人でもあった王安石の詩中にある「万緑叢中紅一点」に由来すると言います。
従って、緑一色の叢(くさむら)の中に咲く紅いザクロの花が一際目立っているのを詠んだもの。


 初夏のこの時期、母屋の裏庭で、まさに紅一点を連想させるようにザクロの花が鮮やかです。
草むらと言うよりも、ザクロの濃い緑の葉との対比の方が、より鮮やかに感じられます。

 これは、紅色の反対色(補色対比)としても色彩学的にも理に叶っている訳で、その意味では、人間の目により鮮やかに映えるのは、実際は黄緑色の草むらではなく、むしろ “万緑梢中紅一点”・・・でしょうか。

 何度か、お伝えしたシンビジウム。5本の花が全部咲き終わりました。


 一昨年いただいたのは秋口だったでしょうか。冬の寒さの中で、かなり長い間裂いていたと思いますが、今回(自然の中では)は春から夏にかけてでしたので、少し花の期間は短かったかもしれません。でも、いずれにしても見事な花でしたし、自宅でも咲かせられることが分かったのも収穫でした。

 そして、最近シンビジウムの鉢の株の横に、やはり筍状の芽が顔を出しました。今回は3つ発見。
「えっ、また花芽?」
良く見ると、それこそ筍のように皮が幾重にも重なっていますし、花芽の時よりも緑色が濃いので、どうやら花芽とは違うようです。
と言うことは、新芽でしょうか。新しい株が分けつして芽を出したのかもしれません。もしそうだとすると、株が大きくなって今の鉢では小さすぎるので、もう少し大きな鉢に替えてあげないと・・・。

 花は終わりましたが、また(観察する)楽しみが出来ました。

 つい先日、松本の街中で唯一残っていた映画館『エンギザ』閉館(自己破産)というショッキングなニュースを耳にしました。

 子供が小さかった頃は家族連れでドラエモンや、子供たちが上京してからは、家内と二人で最近のノダメまで見に行った、お馴染みの映画館でした。

 高校時代から通った洋画中心の中劇(ここには昔の名画を上映する小さな映画館「中劇シネサロン」も併設されていて、当時確か100円で、高校生の味方でした)や、東宝セントラルなど、旧制高校があったせいか、街のサイズ以上に他にも銀映など幾つもの映画館が松本にはありましたが、ここで大正時代から続いていたという市中にあった最後の老舗の映画館(シネコン)も閉館してしまいました。
 
 買い物の後や、急に思い立って行く時にはとても便利な映画館でしたが、これからは車で郊外にあるシネコンまで行かないと松本では映画は見られなくなってしまいました。

 映画そのものが下火と言うよりも、最近のホームシアターやレンタルDVDの普及等で、映画館に足を運ぶ人が少なくなっていることもあるのでしょう。

 我が街のキャッチフレーズは、“アルプスの見える文化都市”信州松本・・・。映画館のみならず、老舗の本屋さんや文具店も消えてしまいました。松本に限ったことではないのかもしれませんが、何だか文化都市が虚しく聴こえます。

 先日、ハーモニーメイト向けの先行発売で、10月13日(水)の上岡敏之指揮ヴッパタール交響楽団演奏会の前売りが開始されたので、早速その日の夕刻、ハーモニーホールの事務所に寄って2枚チケットを購入してきました。
(指揮振りを是非見たかったので、少々前方の席にしました)

 6月中旬だったでしょうか?朝日新聞の月曜版に『GLOBE』という紙面があり、そこで指揮者の上岡敏之氏が紹介されていて、興味深く読みました。
演奏会の予告リーフレットでの予備知識はありましたが、その記事で初めて知った幾つかの事実。

曰く、湘南高校出身で、国際的にも活躍している指揮者大野和士氏の一年後輩。高校時代から音楽部で既にカリスマ的だった大野氏と対極にあり、そのあまりの人見知りを心配した先生が音楽部に入部させ、人が変わったように伴奏のピアノを弾いていたという彼。芸大卒業後は一時期ホテルマンをしていたり、ドイツでは音楽活動で多忙を極め、心筋梗塞で倒れたこともあると言うのも初めて知りました。また、現地のファンである末期癌の女性から、「マエストロのピアノを聴いてから死にたい。」と言われ、彼女のためにラフマニノフの3番を弾き振りしたと言います。
マエストロぶらずに慎み深く謙虚な人柄で、現地では楽団員や市民から敬愛されていると言う紹介を読んで、ゲルギエフ&LSOの松本公演(松本県文で、こちらは11月25日)とどちらにしようか迷っていたのですが、上岡敏之&ヴッパタール交響楽団に決めました。
       
 余談ですが、今や国際的指揮者となった大野和士氏の活躍を見聞きする度に、民音コンクールの指揮者部門で、彼を押さえて一位となった指揮者十束尚宏さんを想います。
もう20年近く前ですが、シンガポールで一度生で聴いて心酔した指揮者です。最近あまり名前を聞きませんが、必ず出て来られると信じてずっと待っています。十束さんも、普段は慎み深く大変謙虚な方ですが、オケの鳴らせ方は素晴らしく、スタイルは仮に違えど、私の中では、まだ聴いたことのない上岡さんと印象が重なります。

 7月8日の木曜日。
このところ梅雨空がずっと続いていましたが、信州松本では、朝久し振りに抜けるような青空が広がりました。
  
 決して雨(音)は嫌いではないのですが、さすがに毎日のように続く梅雨時は鬱陶しくなりますね。そんな中で久し振りの青空が湿気も吹き飛ばしてくれたのか、何だかスカッとして本当に気持ちのイイ朝でした。


 多田武彦作曲の男声合唱の定番で、北原白秋の詩による『柳川風俗詩』。その中に「梅雨の晴れ間」という曲があります。
「♪廻せ、廻せ、水ぐるま~」で始まるこの曲を口ずさみながら、今朝はチロルとナナの散歩をしました(良く覚えておらず、途中から「♪もうし、もうし、柳川じゃ~・・・」になっちゃいましたが・・・)。

 今年の梅雨は、シトシトというよりも、どちらかというと男性的なのでしょうか。所によっては、梅雨と言うより夏の夕立でのゲリラ豪雨や、集中豪雨の所もあるようです。お見舞いの代わりに朝5時の青空のお裾分けです。
 お天気オジサンの倉嶋厚さん曰く、「古来、止まぬ雨は無いと申します」。
(嘗てNHKの夜9時のニュース番組の中でお天気を担当されていた当時、皆が大雨を心配していた時、最後にぼそっと微笑んで言われた言葉に、何だか無性にホッとしたものです)

 会社の生協食堂に、近くの前門学校の生徒さんたちも周辺に食堂施設が無いため、毎日昼食を食べに来ます。少々遅れて行くと、時差にしてある彼らと鉢合わせになることも。

 そこで最近気になっているのが、何でもマヨネーズをかける男子生徒さん。自分自身もマヨネーズは嫌いではなく、セロリやカリフラワーなどはマヨネーズだけで食べるのが好きですし、お好み焼きは必ず付けます。また、近所のスーパーの屋台(長野県の中部地区の某チェーン店の看板メニュー)で売っていた「たこマヨ」(マヨネーズ入りのたこ焼き)は子供たち共々好物でした。また、学生時代、京都(関西)の冷麺(冷やし中華)は必ずマヨネーズがかかっていましたので、以来自宅で作る冷やし中華にも(私だけは)マヨネーズを使います。そう言えば、以前職場旅行のバスの中で、差入れのゆで卵に何を付けて食べるかで論争になったことも。でも「ゆで卵はやっぱり塩でしょう!」・・・と、意外にも半分がマヨ派でした。

 さて、気になる彼氏。カレーの上にタップリと格子がけしたマヨネーズ。またある時(同一人物かは不明)はトンカツにマヨネーズ(だけ)をかけた男の子も・・・。
世の中に若者中心としたマヨラーなる存在は聞いてはいたものの、(ご飯にもマヨネーズをかけるというほどではありませんが)実際目にすると、
 「う~ん、どうなのかなぁ・・・?」
ま、確かにフライ系などタルタルソースで食べたりもしますので、合うのかもしれませんが。カレーねぇ・・・?(因みに、かの「食あれば楽あり」の小泉武夫センセは、フライ系にはソースではなく断然醤油だとか)

 今日も気になってしまって、何となく食べた気がしませんでした(何を食べたかも記憶なし)。
 「でも美味しいのかなぁ? モノは試しに・・・。」

 昨年、プランター栽培の前の水耕栽培で芋虫に食べられて全滅した反省から、プランター用に市販の防虫網を購入してきて使っていました(第133話参照)。(写真は昨年の市販の防虫網)

ただ、地植え用(土に突き刺して使用)のため、木枠を作って、その四隅に穴を開けて刺していたのですが、どうしても強風などでぐらついてしまい、1年で使えなくなってしまいました。しかし、市販にはピッタリのモノが無く、そこで今年はもう少し頑丈なモノを自作することにしました。

 今年は手が足りずリンゴの摘果作業が遅れていて時間が取れず、いよいよ6月中旬になってクレソンの葉を芋虫クンたちが食べ始めたため、「こりゃ、イカン!」と慌てて応急措置で昨年の防虫網を被せました。何しろ、もし気が付かないでいると、芋虫クンたちははあっという間に食べ尽くしてしまいます。

 何とか目処の6月一杯で、リンゴの摘果作業が漸く終わったので、6月末の土曜日の作業終了後、DIYショップに行って180cmの角材を2本買ってきました。網は昨年のモノが十分な大きさがあるので、そのまま使います。
(写真は、木枠の木枠の完成後と防腐剤塗装後)
先ず、寸法通りに切ってから、木工用ボンドでそれぞれ接着し、木枠を作ります。しっかり乾いて接着した後、雨に濡れても良いように防腐剤を塗りさらに乾かします。そして、木枠に昨年使った防虫網をステップル(配線用などのU字型の釘)で固定しながら各面に張って完成です。余り力を入れると接着した木枠が外れてしまいますので、慎重に作業を進めます。
作業そのものは、寸歩を正しく計りキチンと切断すれば、後の作業は簡単ですが、接着剤の乾燥に、速乾性の木工用ボンドでも正味一日(20時間)を要しますので、帰宅後夜毎作業をして完成までに3日掛かりました。
(写真は網取り付け後と、漸くプランターに被せたところ)
 これで、多少の風にはびくともしない(筈の)、クレソンのプランター用の防虫対策が出来ました。(もう葉に卵が着いていなければ)一安心です。
しっかり防腐剤も塗ったので、4~5年くらい使えれば十分投資回収ができますね。

 戦前のマスコミの三戦全敗予想を見事覆し、アウェーでのW杯初勝利どころか、決勝トーナメントへ進んだサムライ・ジャパン。
マスコミは勿論、色んな方が様々なコメントや感想を書かれているので、書く気は全く無かったのですが、PK負けを見て一言書きたくなりました。

 本来のパスサッカーが機能せず、直前になって守備重視を選択せざるを得なかったW杯本戦。

 集団の中で決まったルールを全員が忠実に守り、また自己犠牲も厭わない日本人の献身的精神が組織として機能的に発揮されたことで、「負けぬため」の守備に関しては、民族の持つ特性が上手く活かされたのではないかと思います。

 一方、守備と異なり、相手の意表を突くようなプレーが必要となる「勝つため」の攻撃においては、意図していた高速パスサッカーが機能不全に陥った時、日本人の中で、ある意味異端児的な発想力に富む“ビッグマウス”本田選手と“ファンタジスタ”松井選手個人の創造性を活かすことしか、岡田監督には選択肢が無かったのではないでしょうか。だからこそ、本戦前のテストマッチで負け続け、マスコミの批判にさらされながらもひたすら本田選手を庇い、本番ではFWで用いることも想定して使い続けてきたのではないか、結果を見るとそんな気がしています。

 前監督のオシムさんが、真似ではなく日本人の特性を活かすサッカーをすべきだと、ずっと言い続け実践してきたことも、パスサッカーを変更せざるを得なかったとしても“日本サッカー”の下地作りになっていることは言うまでも無いでしょう。
2度に亘り前監督退任の後を受けて、急遽ピンチヒッターで引き受けた岡田監督。言い訳をせず、忍耐と信念を貫いてきた岡田さんも、これまた日本人らしいリーダーでした。
      
 我われ日本人の特性・特徴は何なのか、そして、それをどう活かすのか?
試合翌日に掲載される、オシムさんの辛らつな愛情溢れるコメントを楽しみに、そして試合経過に一喜一憂しながら、サムライ・ジャパンがそのアイデンティティーを確立しての見事な戦いを終えた今、多少の虚脱感に苛まれながら、日本人の民族性や組織論に至るまで、そんなことを強く考えさせられたW杯でした。

 引退を表明された岡田監督の後任候補が既に取りざたされています。
日本人を理解し、その特性を活かしてくれる新監督就任を期待します。

 梅雨入りは遅れましたが、先週今週(予報では)と雨の日が多く、うっとうしい、ある意味梅雨らしい日が続いています。

 梅雨の晴れ間のような、今まで見た中で一番「青い」アジサイを見つけました。松本駅近くの小路に咲いていた、どこかのお宅の西洋アジサイです。本当に、空の欠片(かけら)のような、真っ青なアジサイです。梅雨空の下だからこそ見つかったのかもしれません。今年は、鮮やかなサムライ・ブルーとでも言いたげな・・・。

 梅雨模様の日が続く毎日。忘れそうな青空を思い出させてくれそうな、そんな清々しい「空色」でした。
この空色のアジサイが終わる頃、代わって夏本番の青空が広がります。
(写真は真っ青なアジサイと、我家の玄関脇のガクアジサイです)

   『 梅雨空に サムライブルーと 言いたげに
            今年は一層 鮮やかに咲く 』(オソマツ)

 次女が、超氷河期と言われ、親の想像以上に大変だった就活を終え、先週末に久し振りの帰省です。
      
 お祝いに買って欲しい物があるとのことで、日曜日に軽井沢のアウトレットに行くことになりました。梅雨時で、天気が心配ですが、今回もナナを連れて行くことにしました。チロルは可愛そうですがお留守番。

 土曜日の雨の中、今年のリンゴの摘果作業が漸く終了したので、日曜日は久し振りの外出です。
午前中、皆で分担して家事を済ませてから、いざ出発。松本からは、高速で軽井沢IC経由で2時間弱。1時過ぎの到着での遅めの昼食は、ペット同伴可能な、昨年秋に長女と行った中軽井沢の星野リゾートの『ハルニレテラス』へ(第128話参照)。

 かなり混んでいて、すぐ下の駐車場が満車だったため、上の駐車場に停め、ウッドチップが敷き詰められた林間の歩道を、湯川の清流沿いに歩いて行くと、途中北原白秋の「カラマツ」の詩碑が、足を止める人も無く林の中にひっそりと佇んでいました。
この有名な詩が、白秋が星野旅館滞在中に詠んだことは知っていましたが、こんな所に碑があるとは思いませんでした。残念ながら、春楡の林の中で、周囲にカラマツは見当たりません。

 昼食は、秋と同様にお蕎麦の『川上庵』のテラス席です。席に着くと、お店の方がナナ用に器に入れたお水を持って来てくれました。さすが軽井沢。ペット連れのお客さんも多く、慣れたものです。

 その後旧軽方面へ戻り、家内と娘がお目当てのアウトレットを彷徨中、私とナナは、元ゴルフ場の広い芝生の上で散歩がてらお休みです。
今回は “アメ犬”のナナにしては幸い梅雨時なのに雨も降らず、漸く念願だった芝生の上でノンビリと遊ばせることができました。しかし、犬連れのお客さんの多いこと。

 当然のことながら、2時間近く経っても音沙汰無く、少々飽きたので、ナナを連れてオープンテラスの喫茶店で休憩です。
カウンターで飲物を買わないといけないので、ナナを待たせて店内へ。ナナは椅子にちょこんと座って、大人しくしています。テラスのお客さんが、その間ナナを可愛がってくれていました。ナナにも水を飲ませて、暫し休憩です。

 その後また芝生に戻り、3時間近く経った頃、漸く電話が・・・。
「疲れたから休もうか?」
いやはや、とかくオンナの買い物は・・・。
ナナのお陰で、アッシー君もノンビリと時間を過すことができました。

(ナナも含めた)女性陣は疲れたのか(片やショッピング、片や広い芝生の上を歩き回り)皆帰りの車の中でスヤスヤとお休みです。やれやれ・・・。