カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 毎週末に水を汲みに行く「源智の井戸」。
私の様に自宅で使ったり、中には業務用と思われる大量のポリタンクで汲みに来られたり、或いは観光客の方など、誰かどうか水を汲みに訪れています。でも、汲み口が8つもあり、また毎分230ℓとも云われる豊富な湧水は、殆どが井戸の横の側溝の様な水路に流れ込んでいます。

 この水路。実は市美術館近くの源地の湧水を水源として流れ出ている「榛の木川」という小河川なのだそうです。水源は勿論ですが、「源智の井戸」を始め、あちこちの湧水が流れ込むためか、街中とは思えぬほどの清流で、向きを変えて流れる高砂通り(人形町)では、誰かが植えたのか山葵が生えているほどです。
先日水を汲んだ後で、井戸横の東側を流れる水路を眺めていたら、ナント魚が泳いでいるではありませんか。側溝の蓋(暗渠)の下に出たり入ったりしながら流れに対面していました。黒っぽい魚影は、ウグイかヤマメ(山女魚)か、いずれにしても渓流魚(淡水魚)であることは間違いありません(上手く撮影出来ませんでしたが、最後の写真に黒っぽく魚影が写っています)。
市内を流れる女鳥羽川にはウグイが生息して産卵をしているそうで、街中でウグイが産卵をするのは非常に珍しいという記事を以前読んだ記憶があります。
それにしても、こんな水路の様な小さな「川」にも魚が住んでいるとは・・・。下水道が整備されて雑排水が流れ込むことが無くなり、女鳥羽川も含め昔より随分川の水がキレイになった木がしますが、井戸だけではなく、街中の水路も予想以上に水が澄んでいるのでしょう。“湧水の街”松本の恵みです。
側溝の様な細い水路で、手を伸ばせば魚も掴めそうな程の近さです。きっと、ご近所の方々が大切に見守ってもいるのでしょう。安心して泳いでいます。「元の濁りの田沼恋しき・・・」などと間違ってもならぬように、この澄んだ水を大切にしたいものです。
 中央図書館横の大門沢川では、この時期ホタルが見られるそうですが、こんなにキレイな清流なら、カワニナなどを放せばやがてホタルも見られるようになるかもしれません(但し、ホタルの幼虫が脱皮するための草や小さな木が水辺には必要かも?)。
渓流魚もですが、こんな街の“ど真ん中”で夏ホタルの飛ぶのが見られたら、“湧水の街”松本の魅力がまた一つ増えるかも知れませんね。
【追記】
地元の方々のように清掃もせず、毎週水を汲ませていただいているのに些か“後ろめたさ”を感じていました(殆ど水路に流れ込んでいるとは言え)。
先日、先に汲み終わった方が、源智の井戸横の小さな祠にあるお賽銭箱に小銭を入れられてから、祠にお参りをされていました。
 「そうか、お賽銭を入れてお参りすればいいんだ!」
と目からウロコ・・・。
次回から私メも、お水をいただくお礼にそうさせていただくことにしました。
これで、少し安心して?お水を頂けます、ハイ。