カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 先述の自家製赤トウガラシは、乾燥用に100円ショップで見つけた根菜用の網目の保存袋で代用したのですが、実際は乾燥用の器具が売られています。
それは“ハンギングネット”という名称で販売されている「一夜干し」用の網の籠。
ネット検索をすると、キャンプ用品などで使われることが多い様で、サイズにも依りますが、アウトドア用品で知られるブランドのモノだと3段のネットの籠で大体1500円前後でしょうか。
 先日、DIYのホームセンターに行った折に探したとところ、一夜干し用の“ドライネット”という名称で、一辺が40cm、60cmの2種類のサイズで売られていました。有名ブランドではありませんが、価格は600円と700円。“大は小を兼ねる”とは云うものの60cmは些か大き過ぎる感じでしたので、40cm×30㎝の小さい方のサイズを購入しました。
目的は赤トウガラシ乾燥?・・・左に非ず!で、“干し芋”作り用なのです。

 昔懐かしい“干し芋”、或いは“芋干し”。昔我が家では、祖母が(サツマイモは自家製だったかどうか記憶が定かではありませんが)蒸かしたサツマイモを切って天日干しにして自家製の“芋干し”を作っていました。お餅を薄くスライスして天日干しにしたモノを茅葺の家の囲炉裏で、油で揚げたり、炒ったり(炙ったり?)して、やはり自家製の揚げ餅やあられを作ってくれましたから、昔は今で云うスナックも全て自家製だったような気がします。
干し芋/芋干しは茨城県が主産地ですが、奥さまに由れば、次女が成田に住んでいた時に成田山新勝寺の参道にあった名物の落花生と並んで売られていた“干し芋”が柔らかくて甘くて忘れられないとのこと。
羽田に移った今は、成田で購入出来ないことから、我が家の冬の“風物詩”である薪ストーブで作る焼き芋を使って、“干し芋”を作ってみることにしました。それも、家内が薪ストーブで作った焼き芋が、たまたま余り美味しくないと食指が伸びずに冷蔵庫に保管されていたので、ホンなら試しに干してみますか・・・となった次第。

 三日間天日干しにして(奥さまが)食してもったところ、天日で干すことで(ビタミンが形成され)甘味も増すそうですが、焼き芋ではイマイチ美味しくなかったのが、干したことで“見違えるように”(私メはその違いが良く分かりませんが)甘く美味しくなったとのこと。実際食べてみたら、干し方が甘いと焼き芋のままのモノもありますが、しっかり乾燥したモノは、昔懐かしい“芋干し”そのものの味と食感でした。
 「旨い! これって、昔の芋干しだぁ。いやぁ、懐かしいなぁ・・・!」
素人でもこんなに簡単に作れるなら、だったらチャンと作ってみようということになり、乾燥させるための“器具”を探して購入した次第です。今回は、ネットではなく、地元のホームセンターでちゃんと見つけることが出来ました。
 この“ドライネット”(ハンギングネット)はトウガラシや干芋用にだけではなく、例えば魚の干物作りにも勿論使えます。今では流通網も昔に比べれば発達し、山国信州でも新潟などから朝採れの魚が店頭に並ぶ時代ですので、豊漁で安い時に鯵や鰯などを生で買って捌いて一塩振ってこのネットに入れておけば、新鮮で安い“一夜干し”などの魚の干物が、この山国信州でも自家製で楽しめるかもしれません。

 我が家での干し芋は、本来の蒸かし芋ではなく薪ストーブで作った焼き芋ですが、その後奥さまは喜んで、残った焼き芋を使ってせっせと?自家製の干し芋作りに励んで?います(私メが買ってくるモノは評判が悪く、無駄遣い扱いされることが多いのですが、このドライネットは久し振りにお褒めに預かった次第・・・です)。