カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 悪天候で飛行機の羽田への到着が遅れ、羽田離陸後も結構長い間シートベルト着用サインが点灯していましたが、その予告されていた揺れも然程でもなく無事新千歳空港に到着。預けた荷物も(チェックインが遅かったせいか)すぐに出て来たので、予定より早くエアポートライナーに乗車することが出来ました。
 私は出張等では何度も千歳や札幌には来ていますが、それでも10年振り近くなるのでしょうか。片や、(シンガポール赴任中は、それこそ一歩シンガポールから出れば全てが“海外旅行”で、山と田んぼが懐かしくて毎年行ったバリ島は勿論、モルディブやNZを始めとして色んな所に家族で行きましたが、日本では「本州から出たことが無い!」が口癖だった)奥さまは、初めてとなる念願の“北の大地”北海道であります(イェイ、やったね!)。

 今回のツァーは、初日は各自札幌に移動して指定されたホテルに宿泊。翌朝の出発時刻までは全て自由行動です。そこで、千歳空港から札幌駅まではエアポートライナーに乗車し40分弱で2時頃到着。市内観光もですが、札幌でのお目当てはグルメ。先ずは東京にも出店し人気の回転寿司で遅めの昼食です。地元の方や海外からも含め我々の様な観光客で当然ながらの行列なので、ホテル(ニューオータニイン)がJR札幌駅から徒歩8分とのことから、家内を残して私がホテルに荷物を置きに行って来ることにしました。
地下街は初めてだと分かり辛いので最初は地上から。外は積雪が踏み固まって歩道も所々ガリガリに凍結。信州の様な融雪剤では追いつかないのか、至る所に滑り止めの砂が撒かれていました。無事チェックインし。荷物を部屋に運び込んでいると、家内から電話で既に順番とのこと。急いで戻り、番号を伝えてカウンターに着席しました。
 食事の後は市内観光へ。暗くなるまで3時間も無いことから、郊外へは無理なので徒歩で市内観光です。札幌は、京都同様に碁盤の目で街づくりがされており、大通りを挟んで北○条・南○条と観光客にも割と分かり易い区割りです。
先ず駅から北大へ向かいます。歩道はともかく、広い大学構内は歩道が凍結してガリガリのアイスバーン状態。慣れている筈の学生さんも何人か滑って転んでいましたので、信州人故に都会人よりは雪道に慣れているとはいえ、我々も歩幅を狭くしてゆっくりと慎重に歩を進めました。
シンボルのポプラ並木を見て、帰路は除雪され車道を南北の方角を想定しつつ時間半分以下で戻ることが出来ました。

 続いて戻り、駅を超えて南方面の北3条通りにある旧道庁へ。既に閉館していましたが、北海道開拓史の象徴として重要文化財に指定されている赤レンガの重厚な建物は、ライトアップもされていて良い雰囲気。雪まつりの準備のために大通り公園のイルミネーションは終了していますが、同庁正面のイチョウ並木はまだイルミネーションが点灯され、何とも幻想的な雰囲気でした。
雪まつりもそうですが、決して観光目的の誘客だけではなく、そこに住む人たちにとっても“しばれる”寒い冬を楽しむ北国の知恵でしょうか。
 次に札幌の“シンボル”時計台へ。ビルの谷間で窮屈そうで、有名な観光スポットである筈の驚きも無いことから“日本三大がっかり”の一つとか(他に高知のはりまや橋?)。以前採用担当の頃、北大訪問時に立ち寄ったことがあり今回が二度目のせいかもしれませんが、個人的にはシンガポール駐在中に“世界三大がっかり”のマーライオン(私メの帰任後、セントサに巨大な像が造られましたが)に出張者を何十回(百回以上?)と案内していたので、それに比べれば大きくて由緒正しき歴史的建造物でもある時計台ですので、然程がっかりはしませんでした。この札幌のシンボルでもある重要文化財の時計台は、旧札幌農学校の初代教頭として招かれたクラーク博士の構想に基づいて明治11年(1878年)に演武場として建設され、当時の黒田清隆開拓長官の指示により3年後に時計塔が敷設されたのだそうです。以降市民に「農学校の大時計」として親しまれ、今でも毎正時に時を知らせているそうで、夕刻歩いている途中で聴こえた鐘の音がそうではないかと奥様は感慨深げに喜んでいました。
 随分暗くなったので、夕食へ。グルメ的には、札幌の夜は何と言っても“生ビールとジンギスカン!”。そこで、当初は観光も兼ねてサッポロビール園へと思っていたのですが、些か疲れたこともあり郊外へ行くのは断念して南3条のすすき野にあるジンギスカンの店へ行くことにしました。
途中、大通り公園では、自衛隊の車両が何台か駐車していて、近くには足場が組まれ重機で雪が積み上げられていて、雪まつりの雪像創りが行われていました。いつか、札幌の雪まつりも是非一度は見てみたいと思います。
 お腹一杯になったので、夕食後腹ごなしの散歩がてらホテルを超えてJR札幌駅へ向かいました。札幌の歩道は、全部ではありませんが、幹線道路の歩道はヒーターが埋め込まれているのか所々全く凍結していない部分も多く、大変歩き易くて助かりました。
札幌駅に戻り、JRタワーの高さ160mという展望室T38へ。有料ですが(シニア割引がありました)、23時までとテレビ塔よりも遅くまで営業しており、また郊外の観光スポットでもある「もいわ山山頂展望台」に行かずとも「日本新三大夜景」札幌の夜景を楽しむことが出来るので便利です。平日のためかお客さんもまばらで、ゆったりと夜景を楽しむことが出来ました。38階にある展望室からは東西南北360度、札幌市街が地上172mのJRタワーの眼下に拡がります(写真は、この日行った駅の南と北方面)。
2015年に非営利団体の審査で、函館が落選し、長崎、神戸と共に札幌が初めて選定されたという「日本新三大夜景」。まるで“真冬の夜の夢”の様なロマンチックな札幌の夜景を十分楽しんでから、地下街を通ってホテルに戻りました。僅か半日という短い観光散策でしたが、札幌の夜を十分満喫できました。
 雪まつりの頃の冬の札幌がイイか、或いは爽やかな夏がイイのか?・・・。今度また来る時のために残りはとっておきます。