カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 マンションへの引っ越しを機に、以前使っていたTVを最新モデルに買い替えたのですが、リビングのSONYの有機ELは平面スピーカーが搭載されていてこれが結構良い音がするので、今流行りのサウンドバーの追加は不要。しっかりと低音も出ています。
そして、寝室は大きなTVは置けないので、スペース的には40インチ程度が限界。しかし、このサイズでは有機ELは勿論ありませんし、4K液晶モデルもありませんでした。店頭で見比べてみると、有機の高精細さの画面は当然として、液晶の4Kと2Kを見比べると、やはり画素数4倍の差は一目瞭然の違いがありました。そこで、一年前当時4Kの液晶TVで40インチサイズに近かったのがシャープの43インチとパナソニック42インチ、それとヤマダ専用のフナイの43インチと3機種だけでした。
価格で言えばフナイが一番お買い得なので、個人的には寝室で見るならフナイでもイイかと思ったのですが、家内はブランドもですが本来は40インチがMaxの筈なので43インチの大きさに難色。個人的にはフナイは定年前の何度かの米国(西海岸ばかりでしたが)出張時に、ロスの街中で看板を良く見掛けましたし、米国内で一番売れている日本のTVブランドということも知っていましたので然程違和感はありません。ただ、大きさとなると・・・?そうかと言って、40インチの2Kではやはり見劣りがしてしまいます。そこで候補の中で一番小さい42インチのパナのBRAVIAの4Kモデルにしました。このモデルは当時既に製造中止が決まっていて、後継モデルは43インチにサイズアップされることになっていました。そのため、スペック的には最新機種と比べれば多少見劣りする部分はあったのですが、そこは4Kの中でのサイズ優先となりました。

 寝室のTVには、前の家で使っていたホームシアターシステムYAMAHA AVX-S30Wをそのまま接続していましたので、今回のBRAVIAでも使うことにしました。このヤマハのホームシアターシステムは、10年位前に購入したのですが、AVアンプとサテライトスピーカー、サブウーファーの構成で、ヤマハがエア・サラウンドと呼ぶ疑似5.1chで最大210W、サブウーファーが50Wの出力。当時通常価格が5万円位だった筈です。
低音の迫力含め、Movie モードは“映画館並み”と言っても決してオーバーでは無い程良い音がしていました。しかもTVなど接続機器側にデジタル出力があれば、光ファイバーケーブルでのデジタル接続可能というエントリーモデルとしては優れモノで、勿論音質はピュアオーディオを手掛けるヤマハサウンドでした。しかし、当時は未だHDMI接続は無く、イチイチTVとオーディオ側を二つのリモコンで操作しなければならず、その煩わしさで家内は脱落。しかも家内は然程音に拘りも無いため、いつしか使わなく(使えなく)なっていました。
それが、この引っ越しで寝室も新しいTVになったのを機に、BRAVIAの画質には大いに満足なのですが音が余りに貧弱だったために、家内が設定したグーグルホーム接続でAVX-S30Wを使い始めた結果、システムとしての音と画像には十分満足していました。AVX-S30Wも漸くその本領発揮!というところでした。

 入居して一年近くが過ぎた昨年の秋頃。スピーカーの重低音が早朝から夜中まで響いて我慢出来ないという騒音クレームへの注意勧告が管理会社からマンション掲示板に張り出され、定年で勤めておらずほぼ一日中家にいる身としては気になったのですが、それ程大音量で聞いている訳でもないし(しかも我が家で音量的に大きいのは、むしろTVではなく、時折家内が不在の昼間にクラシックやJazz を聴くステレオの方ですがサブウーファーは無いので)、多分ウチでは無いだろうと思っていました。
ところが、10月末の義姪の結婚式があった軽井沢からの帰路、運転中に私の携帯へ電話があり、家内が出ると管理会社から重低音の原因が我が家ではないかとのこと。前日もその日も低音がヒドイと管理会社へ住人の方からクレームがあったのだとか。家内が、前日の朝から当日まで我々は不在だったことを伝えると「じゃ、間違い無くお宅ではありません。すぐにその旨連絡します!」とのことで一件落着したのでした。
しかし、濡れ衣が晴れたとはいえ疑われたのはナントモ気持ちが悪い・・・。
ヤマハのホームシアターシステムには本格的なサブウーファーがあり、大音量では聞いてはいませんが、床置きなので重低音が下に響かないとは言えない・・・のです。
そのため、これまで聞いていた音量を下げて聞いたり、サブウーファーの音量そのものも下げたり(或いはサブウーファーを外してみたりも)したのですが、それだと如何にも物足りない・・・。そんな悶々とする日々が続きました。
色々ネットで調べてみると、一軒家では問題無いが、集合住宅に住んでいる人で「床置きのサブウーファーの低音が階下に響いて問題になることがあったために床置きのサブウーファーは諦めた」、或いは「サブウーファーは使わない」というコメントが幾つか見つかりました。
重低音の原因がクレームをされた日に間違いなく不在だったので、“犯人”が我が家では無いのはハッキリしたとしても、このまま使っていて、もし何気なく映像に気を取られてボリュームを上げてしまい、いつ何時センシティブな階下の住人の方からクレームが来ないとも限らない。かといって毎日音量を気にしながらTVを視るのも、リラックス出来ずに何とも煩わしい・・・。
 その結果、ヤマハは諦めて廃棄処分とし、床置きのサブウーファー付きのサウンドバーの方が音が良いことは一目瞭然なのですが、サブウーファー付では今と変わらないので。今回はサブウーファー一体型のサウンドバーを購入することにしました。
リビングの大型TVならともかく、寝室のTVですので高価なモノは必要ありません。コスパが良い製品を求めて色々調べてみると・・・、ありました。それは、日本の音響メーカーの老舗、デノン(DENON)のサウンドバー DHT‐217です。
大ヒットモデルだった216の後継モデルとして今年発売された新製品で、一本のサウンドバーなのに下向きサブウーファーを2本搭載して新たに最新の立体音響技術であるDolby Atomosを搭載するなどバージョンアップされていて、価格もアップしてはいますがそれでも3万円弱に抑えられた高コスパモデルです。勿論TV側にARC/eARC端子があれば、HDMI接続でTV側のリモコン一つで使えるので便利です(但しサウンドバー側のモード切替えにはTVリモコンは対応していません)。
AV専門誌のレビューに依ると、『スピーカーは3ウェイ6スピーカーの2.1ch構成。内訳は前面中央に90×45mmの楕円形ミッドレンジを2基、前面両端に25mm径ツイーターを2基、底面に75mm径のサブウーファーを2基となる。サイズは従来機とほぼ同じで、幅890×奥行120×高さ67mm。高さが1mm高くなっているのは、インシュレーターを1mm高くしたため。サブウーファー下の空間を拡大し、音の抜けを良くした』とのこと。
勿論、一本で10万円するような高級機もあれば、独立したサブウーファー付きでより迫力ある音響を楽しめるシステムもあるのですが、DENONのDHT‐217は価格帯が3万円ながら他社の上位機種並みのスペックで、少なくともこの価格帯でDolby Atomosを搭載しているモデルは他にありません。
モードはMovie、Musicの他に、夜間視聴用にダイナミックレンジを落としたNight モードが選択できるのも有難いところ。またPureモードもあるので、Bluetooth接続で音楽用スピーカーとしても活用出来ますので、そのコスパは半端ありません。
因みに、我が家のステレオの方のレシーバーMR-612 はマランツ、今回のサウンドバーはDENONですが、2002年に旧「日本コロムビア」のオーディオ機器部門(元々は電音からのデンオンでしたが、アルファベット表記の英語読みでデノンに変更。ダットサンのDATSUNが“ダッツン”となったのと同じです)と、元々フィリップスのオーディオ部門だった「日本マランツ」が経営統合して誕生した川崎市に本社を置く企業グループで、現在は米国資本。どちらも老舗のピュア・オーディオメーカー。
従って、音には定評のあるDENONのサウンドバーですので安心です。サブウーファーは一体型で、床置きではありませんので低音が床に直接響くこともありません。低音を実感するためにはそれなりの音量が必要にはなりますが、結構低音も出ている感じがしますし、音源にも拠りますがDolby Atomosが搭載されていて立体的にも聞こえるので、サウンド的にも大いに満足でした。