カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 昨年現役を引退し、巨人軍の内野守備走塁コーチに就任した木村拓也コーチが試合前の練習中に「くも膜下出血」で倒れ意識不明の状態が続いています。
 キムタクと言えば、第131話『至言なり』でご紹介した昨年9月に急遽代役での見事な捕手ぶりが思い出されます。その時、こう記しました。

 『お疲れさん。いやぁ、涙が出たぞ!』(野球解説者 山本浩二氏)
 *9月4日の巨人VS ヤクルト戦。延長11回裏、三人目キャッチャーの頭部死球で、延長12回表に 急遽マスクをかぶって見事零封した“捕手”木村拓也選手。延長引き分けの試合終了後、(解説の山本浩二氏が)TVの実況席からのヒーローインタビューで直接ねぎらって。
木村選手のカープ時代の監督。いいなぁ、この師弟愛。
キムタクは加藤への死球を見て、「俺しかいない」と即座に自分からブルペンへ捕球練習に向かったという。さすがプロ。

 試合に出場するため、投手以外のポジションは全て守ったという選手時代。
明るいキャラクターで良いコーチになるだろうと大いに期待し、生え抜きではない彼をコーチに選抜した球団の選択眼に陰ながら拍手を送っていました。

 ドラフト外での日ハムへの入団時も、最初支配下登録の枠に入れず、任意引退扱いという逆境からのスタートだったと言います。まだ試合はゲームセットではありません。鳴り物入りのドラフト1位であっても日の目を見ず消えていく選手もいる中で、小さな体で努力して20年間近くも現役で生き抜いてきた彼ですので、不屈の闘志できっと戻ってくることを信じて祈っています。

【追記】
 4月7日未明、大勢のファンの祈りむなしく、巨人の木村拓也コーチが遂に帰らぬ人となってしまいました。
 7日は、桜前線が日本列島を北上する中、故郷宮崎は既に若葉。そして、散り急ぐのを待てと言うように、東京では冷たい雨がそぼ降っていました。
 『花は桜木、人は武士』と言いますが、余りに散るのが早すぎます。
“野球小僧”と言われた人らしく、練習中にノックバットを握って倒れそのまま逝ってしましました。短くも太い“野球人生”だったと思います。

 どうぞ安らかにお休みください。さようなら、キムタク - 合掌
(残念ですが、『頑張れ』から『惜別』にここで表題を変更します)