カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

2010/04/29

272.梨開花

 リンゴ園の隅に一本だけある梨が先週末に開花し、ここで満開になりました。
70年近く前に岡田区神沢で最初にリンゴを始めた祖父が、リンゴと一緒に植えたものだと言います。元々の20世紀梨の木に高水や洋ナシを父が接木してあり、同じ木から分かれた枝毎に3種類の梨が実ります。
 リンゴは種類で開花時期に差があるようには思いませんが、梨は先ず高水が咲き、続いて20世紀梨、最後に洋ナシが開花します。

 また不思議なことに、リンゴも梨も花は真っ白ですが、実の赤いリンゴの蕾は赤味を帯び、実の黄色くなる梨の蕾はやや黄色がかっています。


 週初めには松本では氷点下の日もあり、昨年もリンゴは遅霜の被害がありましたが、今年はリンゴの開花が遅れていますのでリンゴは大丈夫そうですが、既に開花した梨はどうでしょうか?

 梨は剪定以外は何も手入れもしないので(本場の伊那谷や塩尻では有袋栽培です)、実の皮も厚くて肌はゴツゴツしますが、土のお陰でリンゴ同様甘味が大変強く、娘達がシャキシャキした食感の20世紀梨が好きなので霜害が心配です。

 ここでリンゴの蕾も大分膨らんできました。リンゴの開花も間もなくです。

 なかなか休みが取れない長女が今月末に帰省できそうとの報せ。そして、もしまだ間に合えば、父が元気だった頃みんなでBBQを兼ねて毎年行っていた「アルプス公園にお花見に行きたい!」とのご要望。

 今月末まで桜もつかなぁ・・・?と些か心許なくもありますが、この週末(25日)の日曜日、偵察がてら、まだ花見客の来ない朝、ナナを連れて久し振りにアルプス公園へ行ってみました。
 ここには県営種畜場の頃からの木を中心に500本の桜が植えられていて、北アルプスの眺望も良く、数年前倍の80haに拡張された広大な公園が、市街地からでも僅か車で10分足らずの標高800mの高台に拡がっています。そのため松本の市街地より桜が一週間程度遅れて咲きます。
地元の家族連れには(お金もあまりかからず)人気のスポットですが、観光客の方々にも隠れたお薦めスポットです。(桜満開だった昨年4月20日掲載の第66話を参照ください)

       さて、良く晴れた当日のアルプス公園は、常念を始めとする北アルプスも遠く白馬山系の方までくっきりと見え、アマチュアカメラマンの方が三脚片手に撮影ポイントを探しています。また、早朝、ナナ同様犬を連れた散歩の方々も何組もいらっしゃいます。そしてマレットゴルフコースでは、元気なお年寄りの皆さんが早朝からコースを回っています。


 桜は、満開を過ぎてチラホラと散り始め。山桜は開花がまだのようです。今日は日曜日なので、松本でのこの春最後の桜を愛でて、BBQをしながらの家族連れで広い公園も賑わうことでしょう。
 娘の帰省して来る頃は、アルプス公園は桜吹雪の中でしょうか。
今日明日の雨で散り急がないか心配ですが、松本最後の桜です。頑張れ、頑張れ!

 ノンアルコール・ビールとして、0.00%を謳う「キリン・フリー」。世界初のアルコールフリーのビール(風飲料)です。
 これまでは、0.05%とか、僅かではあってもアルコール分が完全に抜けていなかっただけに、ビール党としては、技術的背景は不明ながらキリンの技術陣に拍手です(パチパチパチ!)。

 今まで、その昔のバービカン(宝酒造だったような)に始まり「ノンアルコール・ビール」が振るわなかったのは、その味もさることながら、多分に僅かとは言えアルコール分が含まれている(従って本来であれば、「ノン」ではなくLow)ことから、(道交法上)血中濃度的には全く問題が無くとも、ドライバーの猜疑心/不安感が拭えなかったからではないでしょうか?それが正真正銘のゼロになったことでの安心感が予想以上のヒットになった一番の要因ではないかと思います。
斯く言う私も、(家内が不在等で)運転する時は安心して時々お世話になっています(高速道路のSAにも置かれているそうです)。
 そして、大ヒットとなったキリン・フリーに続いて、サッポロ、サントリーから相次いで「0.00%」の競合商品が投入されました。「何だ、やればできるじゃん!」

 しかし先行者メリットは大きいのだろうと思います。陳列スペースの限られるコンビニには、キリン・フリーしか置かれていません。ただ、追いかける方は、先行者の弱点を当然(遅れた分)補わなくては戦えない訳で、その点では、残念ながらキリンは「味わい」がこれまでのバービカンに始まった「ビール風」のある意味「かび臭い」ような“すえた”香りが抜けていませんが、その点、特にサッポロの「ポイント・ゼロ」はかなり改善され、それが押さえられて、よりそのテイストがビール風になったように思います。そしてサントリー「ファイン・ゼロ」はその中間と言ったところ。
松本の味で評判の某割烹(居酒屋?)でも、ノンアルコール飲料がキリンではなくサッポロだけが載っていましたが、「流石分かってらっしゃる!」

 しかし、キリンのゼロへの挑戦とその成果は、世界初として大いに称賛されて然るべき。更なる味の改良に期待します。

 ここで、キリンから「休む日のための0.00%」なる新製品が発売されました。週二日の休肝日強制適用者としては、CMを見て『これだ!』と奥様にお伺いを立てたところ、「アルコールが入ってなくてもダメ!」と訳の分からぬご回答・・・。
「なして?理屈になってないジャン!」
「ダメなものはダメ!」
ちょっと!CM効果無いんですけどぉ・・・。

 花芽かどうか気を揉んでいた(第204&247話参照)シンビジウムの筍のような芽が更に伸びて、遂に花の蕾が幾つも鈴なり状に付いた花芽が出てきたのを、家内が2週間ほど前に発見し、その後少しずつ蕾が膨らんできました。
気温変化が影響するのか、12月末に芽が出てから4ヶ月です。

「やったー!」







(写真は4月上旬と最近の様子)
 やっぱり花芽でした。中にはまだ筍状態の芽もあり、その成長に差がありますが、今回は全部で5本の花芽が出ています。

 義母の喜寿のお祝いで頂いた見事な鉢のお裾分けで2年目のシーズンですが、家内の世話の甲斐もあって花芽が付きました。後は咲くのを楽しみに。

 合わせて、フラワーガーデンの秋植えもいくつか花を付け春の装いです。

 (少々前の、2月上旬のことですが・・・)
 それまで、ネット検索等で少々気になっていた松本上土(あげつち)の居酒屋『笹のしずく』。

 お城の近くなのですが、駅からは多少離れているため、これまで飲み会の時に候補に挙げてもメンバーから「遠い!」といつも却下されていました。
そこで、やむなく家内を誘って“探索”に出かけてみました。
予約の際に近くの駐車場を伺うと、市役所の駐車場にお停めくださいとのこと(やっぱり)。ここは夜間無料で市民に開放されます(家内が歩くのがイヤと、結局近くの有料駐車場に停めましたが・・・)。

 お店は、カウンターが8席くらいで、小上がりが4テーブルくらいでしょうか。二人なのでカウンターを予約しておいたのですが「空いてますから」と一番奥のテーブルを案内いただきました。若い方々のグループで小上がりは埋まっています。

 当日のお薦めリスト(2月時点での冬メニュー)からも含め、筍の七輪焼き(皮ごと出汁で炊いて下味を付けてあり、七輪で炙って皮を剥き、お好みで味噌を付けていただきます)、里芋とキノコの湯葉あんかけ、トマトおでん(トマトを丸ごと煮てあります)、自家製つくねの照り焼き、自家製〆サバ、自家製さつま揚げをオーダー。

そんな高級食材は使ってはいませんが、どれもこれも一手間も二手間もかけて工夫がされていて、また一品の値段もお手頃です。例えば、あんかけに入れられたシメジや刻んだ青物、トマトの煮汁に混ぜたトロロ昆布、そして日替わりというその日のお団子状態にしたさつま揚げは、中にウズラの卵が隠れていました。

 若いご夫婦がお二人で切り盛りされていて、特に料理人であるご主人の拘りと一生懸命さも感じられ好感が持てました。
また日本酒も黒龍や亀の尾、八海山など、品揃えにも拘りが伺えます。通常の燗酒には地元の晩酌用の定番、岩波。この日は『夏子の酒』の亀の尾を所望。

 う~ん、でも惜しいなあ。どれも味付けが濃過ぎて、我々夫婦のような中年には塩辛く感じられ、せっかくの手間を殺してしまっています。
もう少し味付けを薄めにすれば、きっと素材の味の微妙な変化も感じられ、かけた手間が引き立って料理が洗練されるのになぁ・・・と、とても残念でした。

 でも客層は若い方々が多かったので、若い方にはこれでいいのかもしれませんが(因みに家内からは「ここは、もういいわよネ!」とツレナイお言葉)、惜しいなぁ・・・

(・・・と、暫く躊躇していましたが、一生懸命さが伝わってくる若いご主人に期待して敢えて掲載します。頑張ってください!)

 チロルとナナの休日朝の散歩コースは、いつもよりちょっと長めの蟻ヶ崎台です。

 前日朝の季節外れの雪がすっかり消えた18日の日曜日早朝。
蟻ヶ崎台は、アルプス公園へ続く城山々系の高台にあり、市街地を眼下に望む眺めの良い住宅団地です。ここの公園に桜が10数本植えられていて、立ち寄ってみると、そろそろ散り始めていますが、まだ見頃。
(遠くに家内とナナが。この後チロルが、送れてはならじ、と猛然と走って行きました)


 『世の中に絶えて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし』(在原業平)
 『花見ればそのいはれとはなけれども 心のうちぞ苦しかりける』(西行法師)

 咲くまでは、いつかいつかと心騒ぎ、咲けば咲いたで、今度はいつ散ってしまうのかと心乱す。我々日本人にとって古来桜は特別なんでしょうね。

 寒の戻りで先週は季節外れの雪と寒さでしたが、そのお陰か4月6日のお城の桜の開花以降既に2週間経ちますが、まだ松本では桜が楽しめます。更に標高が高いアルプス公園の桜はこの週末で5分咲きとか。今週末辺りは広い公園も満開の500本という桜で埋まることでしょう。

 『散る花を 惜しむ心やとどまりて また来ん春の たねになるべき』(西行法師)

 そして、家から蟻ヶ崎台の北端へ上る坂道の途中、桃の花が咲き始めていました。そして我家のリンゴも小さな蕾が顔を出しました。
 桜から桃、そしてあと一週間もすれば梨とリンゴが咲き始めます。
ピンク色から一面の白一色へ。信州松本の春色のバトンが次々とリレーされていきます。
(付録で、時ならぬ雪に負けずに道端に顔を出していたツクシンボです。17日道路の雪が消えた昼前に出かけたチロルとナナの散歩途中で)

 第244話でのTV用には使えなかった大昔の小型スピーカー。

 記憶が定かではありませんが、社会人になってコツコツとお給料を貯めて、30年前に初めて買った初代システムコンポ(と言うよりも、今や死語となった“バラコン”でしょうか?)。
市内のオーディオ専門店(松本にも幾つかあったのに姿を消して、AV専門店として今では一軒だけになりました)の視聴室で聴き比べたり、当時のベストバイ・コンポの中からジャンル毎に吟味を重ねて買ったローエンドですが、構成はパイオニアのアンプとトリオ(懐かしいなぁ。まだケンウッドではありませんでした)の確かLSシリーズのスピーカー(そう言えば母屋の屋根裏部屋の倉庫に眠っている筈)・・・etc。

 その後、隣の部屋でもスピーカーコードを延ばして聴けるようにと購入したのが、この組立キットのCORAL製フルレンジ一発バスレフ方式の小型ブックシェルフです。
小型とは思えぬほど頑強なエンクロージャーは出来上がっていて、ユニット等を取り付けるだけの自作とは言えぬバカチョンキット(ハンダ付けと吸音材挿入くらいはしたかなぁ?)でしたが、小音量で聴くには充分で結構良い音がしました。

 コーラルは当時、フォステクスと並ぶ自作派には有名なメーカーで、そしてユニットだけではなく、その後CORALブランドのスピーカーも出して、マニアの間では結構評判になりました。そう言えば、嘗て一世を風靡しながら消えてしまったオーディオ・ブランドって結構ありますね。サンスイ、アカイ、ナカミチ、そして家電メーカーの各オーディオ専用ブランド・・・etc。オーディオなんて最早中高年の趣味なんでしょうか?

 閑話休題-さて、高さ20㎝程の小さなエンクロージャーサイズからは大き目の10cm?のフルレンジ一発(因みにスワンは8cm?)ですが、真面目な音作りで、バスレフとは言えこの箱サイズではさすがにあまり低音は出ませんが、点音源のためステレオ感一杯で見た目のサイズ以上に良い音がします。
久々に引っ張り出してみたら昔の“虫が疼き”、スワンの横に置いて、いつもの『ジャズ・ベスト』を聴いてみました。少しボリュームを上げて・・・。何となくいつもよりピアノトリオの楽器の定位がハッキリ感じられたのは気のせいでしょうか(二等辺三角形の頂点で聴いていなかったのかも)。四半世紀前のスピーカーとは思えません。スワン同様、シンプルで回路とか余分なものが無いのが良いんでしょうね。

 いつものオスカー・ピーターソンの『Cジャムブルース』、そしてグレート・ジャズ・トリオの『マイルストーンズ』・・・。
ハンク・ジョーンズのピアノとロン・カーターのベース、そしてトニー・ウィリアムスのドラムスによる緊迫感溢れるセッションで、シンコペーションを効かせたオフビートのリズムが心地よく響いていきます。

 昨日4月15日、朝起きてビックリ。
何と一面の銀世界。4月も半ば、松本でも桜が満開だと言うのに・・・。

 『雪月花』とは四季折々の日本の美しさを表す言葉ですが、何も雪と花(桜)が一緒にならなくてもいいのに・・・。
これじゃ『雪?ゲッ!、花(は)・・・?』という感じで唖然としました。

 松本では花吹雪の前に本物の雪が舞いました。
春の淡雪で、すぐに消えてしまいましたが、標高の高い山ならいざ知らず、寒い信州とは言えこの桜の時期に里(平地)でも雪が降るというのは松本でもあまり記憶にも無く、その意味では貴重な風景かもしれません。

 記念?に我家周辺の朝の風景を何枚か載せておきます。

 真っ白なリンゴ園越しの東山遠景、雪を被ったヒガンザクラと、既に散った花の代わりに雪の華が咲いた梅の木、そしてクリスマスローズです。
【追記】
そして、また16日夜から雪に変わり、17日、今朝松本はこの時期あろうことか、今度は10㎝近い積雪です。
我家のヒガンザクラも雪を被り、風流どころか哀れ、無残な姿です。雪はやみましたので、日が出て早く融けるといいのですが。
(春の淡雪らしく半日で消えました)
観測上は積雪7㎝。この時期の積雪は松本では30年振りだったそうです。

 満開のヒガンザクラに合わせるかのように、先週末(4月10日前後)に膨らんでいたリンゴの蕾が開き出しました。
JA(農協)用語?では「開芽」と呼んでいるようです。

 生命の息吹、エネルギーを感じます。こんな小さな芽から、やがて花が
咲き、秋には大きなリンゴの実が出来るかと思うと何だか神秘的です。
ただ、今週は寒気が戻り、この数日は平地でも霜が降りる恐れもあるとか。
頑張れ頑張れ、と小さな芽に向かって声を掛けたくなりますね。

 そして、今リンゴ園では、タンポポの黄色に圧倒される前に、一面のヒメオドリコソウのピンク色の花が競うように咲いています。
付録に、先週末満開を迎えた我家のヒガンザクラを添えて・・・。昨日あたりから、散り始めました。

 松本城の桜が4月6日開花しました。

 城内には320本の桜があるそうで、開花して3日後から9日間『松本城桜並木 光の回廊』と称して、夜間10時までライトアップされ本丸庭園が無料開放されています(コースからは外れますが、松本で真っ先に咲くという外堀沿いの片端の桜も見事です)。
昨年職場のメンバーと初めて行ってみました(勿論その後は花見酒)が、予想以上に見事でしたので、今年は11日の日曜日、生憎の雨模様でしたが家内を誘って夜桜見物で松本城へ。観光客の方々も含めかなりの人出でした。
途中観光で来られた外人の方に英語で道を聞かれ説明しましたが、隣で家内が笑っています。

 昼は、雪を頂く北アルプスの白い峰々をバックにした黒いお城とピンクの桜のコントラストが鮮やかですが、ライトアップされた夜もモノトーンのお城に桜が映えてなかなか風情があります。
“花は桜木、人は武士”と言いますが、お城には桜が良く似合います。

 黒門から本丸庭園に入ると、月見櫓ではフルートや雅楽の演奏がされていて、加藤清正公の駒繋ぎの桜を巡り、朱塗りの埋の橋から本丸を抜けぐるっとお堀端沿いにお城を一周。今年のライトアップは今週金曜日の16日までとか。松本ではこの後、アルプス公園が遅れて桜の見頃を迎えます。
説明は不要かと思いますので、写真を出来るだけ掲載します。雰囲気をお楽しみください。

 その後、大名町を抜け女鳥羽川岸の桜を眺めつつ、子供が帰省せずに行きそびれていた『食蔵バサラ』へ。「お久し振りです!」

 この日はサッパリといきたかったので、幾つか一品をオーダー。
本日のお通し、タコとワラビのゴマドレッシング和えに始まり、天然鯛の和風カルパッチョはワサビの花のおひたしが添えられています。そして、清見オレンジと生ウドやなどの春野菜のサラダもオレンジソースが効いた一品。
長イモと白エビの湯葉巻には、メレンゲのような長イモ?を使って、何と桜のソースが。そして、黒ムツのソテーと蕗の煮炊きと、締めには白エビと春の野菜のパスタ。どれも春を感じさせる優しい一品でした。

 春宵一刻。桜の余韻と一緒に春の創作料理を堪能しました。

 ある週末、市中での所用で遅くなったので、そのまま松本市民芸術館の中(2階ロビー奥)にあるレストラン『井(Say)』へ。
先日、家内が観劇の後で館内で食事をして「良かったから」と、初めて行ってみました。
余談ですが、最初てっきり“丼”かと思っていましたが、Donに非ず。松本が扇状地で原池の井戸などの湧水が多く、また市井(セイ)での会話が弾む(Say)ように名付けたのだとか。大変失礼しました。

 さて、このレストランは、中町の『草菴(ソウアン)』と深志神社(天神さま)近くの『天神』の姉妹店。最近、草菴と井で手打ち蕎麦を始めたと聞いていましたし、家内も食べて「美味しかった」とか。
(写真はホールへの階段と、ホールとは反対側のレストラン遠景)
 この日は、イベントも無いためか最初は私たちだけで、その後2組ほど来られましたが、イベントのある時は80席という広い店内もおそらく一杯になるのでしょう。
 信州の食材を使った各種コースもありましたが、お目当てのお蕎麦を食べたかったので、アラカルト・メニューから飲兵衛用に馬刺し(中とろ)とタケノコやウドなど春らしい温野菜サラダを頼みました(+勿論ビールも)。      
 ざるは、一枚900円。細切りで、感じが『野麦』に良く似ています。野麦は九一と言いますが、9割ではないようですし、でも二八にしてはツナギがそれほど感じられず、また量も野麦よりも多く、返しのカツオが利いたそばつゆで美味しくいただきました。
蕎麦の専門店ではないレストランでのお蕎麦ですが、専門店も顔負けです。地産地消で信州らしいコースと共に本格的な蕎麦までありますので、サイトウキネンなどで県外から来られたお客様などをお連れしたらきっと喜ばれるでしょうね(ただ駐車場が少ないのが市民芸術館は玉にキズ)。

 売り切れゴメンで昼しかやらないお蕎麦屋さんが多い中で、行列で並ぶことも無く、夜ゆったりと楽しむことが出来て満足でした。おそらく姉妹店の『草菴』の蕎麦も同様だろうと思いますが、ここ『井』は馬蹄形劇場の中に佇む意外な蕎麦の“名店”でした。レストランお目当ての場合は、芸術館の休館日の方がお薦めかもしれません。

 帰りがけに蕎麦粉の割合をお聞きしたところ、
「二八ですが、何か問題でも・・・?」
「いえ、とても二八には思えなかったものですから。大変美味しかったです。また来ます!」

 そして、その後も何度か伺っています。

 久し振りに蕎麦の話題を今回と次回で二つ・・・。

 一ヶ月ほど前ですが、平日食材が底をついたので簡単に、ということで久し振りに『月の蕎麦』に行きました。

 我家からは車で5分程度で重宝しています。ただ場所が旧四賀村への幹線道路(国道143号線)沿いとは言え、街中からは大分離れた岡田六助池の隣で周囲には何も無く、立地条件は決して良くありません(地元客中心でしょうか)。そのため、グループの宴会ですとマイクロバスで送迎もしてくれる筈です。

 ざる一枚(一人前とは言えない量で)1,000円超も今や決して珍しくない中で、ここは十分な量の中せいろが680円(大中小とあります)。しかも田舎と更科が選べます。そして、冷水でしゃきっとしめてあります。
 この日は平日だったこともあり、宴会も出来る結構広い店内に我々も含め3組ほどしかお客さんはいませんでした。
サラダやモツ煮、おぼろ豆腐など一品を少し頼んでから、二人とも更科の中せいろ(家内はとろろ付き中せいろ)をいただきました。家内は食べきれず、お陰で私メは量的には大せいろになりました。

 値段からしてブランド物の蕎麦粉ではないかもしれませんし、今回はいつもに比べてややツナギが多いような気もしないではありませんでしたが、この値段であれば不満無し。
こういう良心的なお蕎麦屋さんがずっと続いてくれると蕎麦好きとしては嬉しいですね。

 見事沖縄勢3回目となる興南高校の優勝で幕を閉じた今年の選抜。

 翌日の新聞に載った興南高校・我喜谷監督の談話。
「子供の可能性は無限大。選手たちは毎日生まれ変わっている。」
どの教師も、そして何より我々親自身がそう思わないといけないですね。

 そして敗れた日大三高で気になっていた山崎投手。
「どうして、彼はこうも淡々と投げられるのだろう?」
ある意味、その淡々さの裏に秘められた悲壮感に近いような使命感と言うか、精神力を感じていました。でも、17歳の少年がどうしてそこまで思い詰めたように見えるほど強いのか不思議でした。

 その謎が翌日の新聞で解けました。
彼は高校入学に際して脳腫瘍の手術を受け、野球生命も危ぶまれたのを医者も驚く驚異的な回復でグラウンドに戻ったのだとか。その後、機会を見て病気で運動の出来ない子供たちと触れ合い勇気付けてきたのだそうです。それ故の病気の子供たちに対する使命感だったのでしょう。
病気と手術を経験して、すべてのことに感謝し幸せだと思えるようになり、マウンドでは冷静でいられるようになったと言います。

 決勝で負けた後、「最後まで戦ったことで、病気の子供たちにもいい姿を見せられたと思います。」と言って微笑んで甲子園を去って行ったという記事を見て、試合には負けましたが決して“Good Looser(良き敗者)”ではなく、彼自身もまた病気に打ち勝った勝者だと思いました。

 昨年現役を引退し、巨人軍の内野守備走塁コーチに就任した木村拓也コーチが試合前の練習中に「くも膜下出血」で倒れ意識不明の状態が続いています。
 キムタクと言えば、第131話『至言なり』でご紹介した昨年9月に急遽代役での見事な捕手ぶりが思い出されます。その時、こう記しました。

 『お疲れさん。いやぁ、涙が出たぞ!』(野球解説者 山本浩二氏)
 *9月4日の巨人VS ヤクルト戦。延長11回裏、三人目キャッチャーの頭部死球で、延長12回表に 急遽マスクをかぶって見事零封した“捕手”木村拓也選手。延長引き分けの試合終了後、(解説の山本浩二氏が)TVの実況席からのヒーローインタビューで直接ねぎらって。
木村選手のカープ時代の監督。いいなぁ、この師弟愛。
キムタクは加藤への死球を見て、「俺しかいない」と即座に自分からブルペンへ捕球練習に向かったという。さすがプロ。

 試合に出場するため、投手以外のポジションは全て守ったという選手時代。
明るいキャラクターで良いコーチになるだろうと大いに期待し、生え抜きではない彼をコーチに選抜した球団の選択眼に陰ながら拍手を送っていました。

 ドラフト外での日ハムへの入団時も、最初支配下登録の枠に入れず、任意引退扱いという逆境からのスタートだったと言います。まだ試合はゲームセットではありません。鳴り物入りのドラフト1位であっても日の目を見ず消えていく選手もいる中で、小さな体で努力して20年間近くも現役で生き抜いてきた彼ですので、不屈の闘志できっと戻ってくることを信じて祈っています。

【追記】
 4月7日未明、大勢のファンの祈りむなしく、巨人の木村拓也コーチが遂に帰らぬ人となってしまいました。
 7日は、桜前線が日本列島を北上する中、故郷宮崎は既に若葉。そして、散り急ぐのを待てと言うように、東京では冷たい雨がそぼ降っていました。
 『花は桜木、人は武士』と言いますが、余りに散るのが早すぎます。
“野球小僧”と言われた人らしく、練習中にノックバットを握って倒れそのまま逝ってしましました。短くも太い“野球人生”だったと思います。

 どうぞ安らかにお休みください。さようなら、キムタク - 合掌
(残念ですが、『頑張れ』から『惜別』にここで表題を変更します)

 果樹園のリンゴと梨の蕾がずいぶん膨らんできて、中には開き始めたものもあります。
冬の間、懸命に栄養を蕾の中に蓄え、開くのを今か今かと待ちわびているかのようです。

(写真は左がリンゴ、右が梨のつぼみです)
 花が咲くのは例年ですと5月連休辺り。桜の開花が今年も早そうなので、リンゴも4月下旬には開花するかもしれません。今年もゴールデンウィークがリンゴの摘花作業のピークでしょうか。

その頃には、タンポポも咲き乱れ、ミツバチが飛び交い(今年は大丈夫かなぁ?)、リンゴ園が一番賑やかな季節を迎えます。
それまでは、リンゴも梨もエネルギーを蕾の中にじっと蓄え、まだ早い、もう少し!と我慢我慢の日々です。
 家のヒガンザクラが、3日ほころび始めました。松本のソメイヨシノの開花予想がこの3日に早まっていたのですが、先週は冬に戻ったように寒い日が続き、ここでヒガンザクラが咲いたので、松本の桜の開花ももう直ぐでしょう。
信州松本も間もなく春本番を迎えます。

 因みに5・6日前(3月29日と30日)は、松本はこんなでまるで真冬のようだったんですが・・・。
(東山と北アルプス=西山の雪景色)

 お上りさんで、初めて恵比寿へ行ってみました。我が“ニ押し”(イチオシは軽井沢の地ビール「よなよなエール」・・・第87話参照)のエビスビール発祥の地。言わばエビス党にとっては聖地です。
嘗てシンガポール時代のホームパーティーで、ドイツの方が「日本にもこんな美味しいビールがあるのか!」と激賞してくれたエビスです。特に、今は(愛飲家ただ一人故我家もご多分に漏れず通常は勿論発泡酒や第三のビールですが、特別の日は)グリーンのエビス・ザ・ホップがお薦め。またスタウトも時としてストロベリー?のフレーバーがして気に入っています。      

 サッポロビール本社に併設のエビス・ミュージアムがあったので、試飲(有料だそうですが)も出来るとのことで、ファンとしては見逃せないのですが、残念ながら11時開館。また赤レンガのビアステーションも11時半開店とのことで、高速バスの出発時刻もあり泣く泣く諦め新宿へ。そう言えば、歩いていたらガーデンプレイスの地下レストラン街にシンガポール・チキンライスの『海南鶏飯』(第173話参照)の支店がありました。いいなぁ・・・。

 聖地の恵比寿に来ながら一杯もエビスを飲めず、一体何しに来たのやら・・・。
「イイじゃない、来れただけでも!」
「そうかなぁ・・・?ま、いいかぁ」と後ろ髪を引かれながら新宿へ向かいました。

 帰宅後、この日ばかりは早速エビス・ザ・ホップを飲んだのは言うまでもありません。
「あぁ旨いなぁ・・・(でも恵比寿で飲めばもっと旨い!・・・筈?)」

 アイスレッジホッケーが見事銀メダルを獲得しました。
その代表FWの一人、地元軽井沢出身の上原選手のことが新聞の長野版に書かれていました。

 彼が中学2年生の時のことだそうです。
 長野県では、中学2年生で集団登山がありますが、皆と行きたいという彼の希望に対して、学校側は責任が持てないので連れて行けないという。するとクラスメート達は「彼が行かないのなら自分達も行かない!」と言い出し、それを知った子供の父親たちが彼のサポートをかって出て、皆で見事八ヶ岳の頂上に立ったのだとか。その時に彼は「僕はみんなに支えられながら生きている。」と改めて思ったのだそうです。

 いいクラスだなぁ。オヤジさんたちもエライなぁ。
捨てたモンじゃないですね、この国は。

 今日から未知の世界に飛び込んでいくたくさんの子供達。何があっても決して一人ではありません。助けてくれる仲間が必ずいます。そうして支え合って生きていく。みんな頑張れ!