カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 見事沖縄勢3回目となる興南高校の優勝で幕を閉じた今年の選抜。

 翌日の新聞に載った興南高校・我喜谷監督の談話。
「子供の可能性は無限大。選手たちは毎日生まれ変わっている。」
どの教師も、そして何より我々親自身がそう思わないといけないですね。

 そして敗れた日大三高で気になっていた山崎投手。
「どうして、彼はこうも淡々と投げられるのだろう?」
ある意味、その淡々さの裏に秘められた悲壮感に近いような使命感と言うか、精神力を感じていました。でも、17歳の少年がどうしてそこまで思い詰めたように見えるほど強いのか不思議でした。

 その謎が翌日の新聞で解けました。
彼は高校入学に際して脳腫瘍の手術を受け、野球生命も危ぶまれたのを医者も驚く驚異的な回復でグラウンドに戻ったのだとか。その後、機会を見て病気で運動の出来ない子供たちと触れ合い勇気付けてきたのだそうです。それ故の病気の子供たちに対する使命感だったのでしょう。
病気と手術を経験して、すべてのことに感謝し幸せだと思えるようになり、マウンドでは冷静でいられるようになったと言います。

 決勝で負けた後、「最後まで戦ったことで、病気の子供たちにもいい姿を見せられたと思います。」と言って微笑んで甲子園を去って行ったという記事を見て、試合には負けましたが決して“Good Looser(良き敗者)”ではなく、彼自身もまた病気に打ち勝った勝者だと思いました。