カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 1月10日と11日は厄除け縁日でした。
数え年で見るので良く分りませんが、昭和31年生まれの男女とも厄年なので、家内と二人で厄除けのお参りに行って来ました。
松本平では、“牛にひかて善光寺参り”の逸話でも知られる牛伏寺と並んで、城山の放光寺も厄除け祈願で有名です。当日は屋台が並び大変な賑わいで、駐車場に停めるのも一苦労(牛伏寺はもっと大変な由)。そこで、10時からの祈祷開始時間に合わせて、ウォーキングがてら歩いてお参りに行って来ました。

 放光寺は、山号を日光山と称し、730年行基を開山として創建したと伝わる古刹。母の龍の背中に乗って湖を崩して水を流し(犀川)、安曇平を切り開いた「泉小太郎」(龍の子太郎のモデル)が幼少の頃暮らしたという寺でもあります(そういえば「ものぐさ太郎」も松本の新村ですので、民話の宝庫?)。
云われに因れば、聖徳太子作と伝わる秘仏十一面観音(実際は平安時代初期の作で県宝指定)を本尊とし、坂上田村麻呂が伽藍を整備するなどして往時は隆盛を極めますが、松本地方に吹き荒れた廃仏毀釈により廃寺となり、その後再建されます。

 我が家からは裏山になる城山々系への急坂を上り、蟻ヶ崎台を抜けて、アルプス公園下から城山方面へ下って歩いて行くと、この日臨時指定のアルプス公園駐車場からの放光寺への無料シャトルバスが追い抜いて行き、すぐ先で乗客を降ろしています。車での記憶(駅から深志高校への道路がイベントなどで大渋滞している時は、宮淵から城山方面へ上り、放光寺を経由してアルプス公園の下から蟻ヶ崎台を抜けて我が家へ下ります)でぐるっと回るつもりが、ショートカットでの細い道があり、人込みについてそこを行くとホンの20mほどで、本堂正面の参道へぶつかりました。
 「あっ、歩くとこんなに近かったんだ」と感激。
両側に縁起物のダルマやリンゴ飴などを売る屋台が並び(城山公園の駐車場まで続いている筈)、そこから参拝の行列が本堂へ続いていました。途中知り合いの方にもお会いして、新年のご挨拶を交わしてから本堂へ。
まとめての祈祷をお願いし、厄除けのお札をいただきました。帰りに参道の混雑を避け、本堂の横に逸れると、そこに獅子舞の法被姿のフレンチブル君(と思ったら、結構大型でしたし、フレンチブルに比べると目も相対的に小さいので、どうやら最近では珍しいブルドッグの様です)が、狛犬よろしく行儀良さ気に鎮座していました。お寺の飼い犬なのか、はたまた参拝客の連れてきた犬なのかは分りませんが、その威厳に満ちた姿に、
 「なんだ、こりゃー!?」
と喉を撫でてあげると、グルグルと喉を身持ち良さそうに鳴らした後で、そのお返しにとばかりに私の手も舐めてくれました。
 「どうもね。お勤め、ご苦労さま!」
と、ブルドッグの狛犬に見送られ、後ろ髪を引かれながら参拝客で溢れる境内を後にしました。
 「フム、“ブルに惹かれて放光寺参り”か・・・」
(ブルというのは雄牛のことなので、当たらずしも遠からずかもしれません)
 厄払いもちゃんとしたので、家内安全、身体健康、今年一年平穏無事に過ごせますように・・・。
(狛犬が片方だけにならぬようナナにも協力してもらいましたが、ブルドッグ君に比べ威厳無し・・・)