カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 東京での仕事を終えて、大きなスーツケースを引いて前日の夕刻京都へ来た長女を京都駅で出迎え。

 翌朝、時差もあってか娘が早くに目覚めたので、外は予報通りに生憎の雨模様でしたが、小雨だったので皆で早朝ウォーキングへ出掛けました。こ
の日も平安神宮から哲学の道へ向かい、紅葉の永観堂から南禅寺へ。京都でも仕事で観光どころではないであろうことから、紅葉の京都をホンのひと時ですが楽しんでいました。午後のアポイントまでに半日だけ時間が空いていると云うので、雨でさえなければ東山界隈でも観光に廻れるのですが、天気が悪く諦めてホテルで少しノンビリしてから、娘の重いスーツケースを今晩のホテルの近い京都駅の八条口に預け、娘が予約をしてくれた祇園の元お茶屋さんへランチに向かいました。

 それは祇園の花見小路にある「津田楼」という京懐石の料理屋さんです。元々は幕末創業のお茶屋さんだったとか。娘が事前に予約しておいてくれて、座敷の個室に通されて昼の懐石コースを頂きました。
有名な料亭故に高いだろうにと心配する我々に、娘曰く、
 「夜はともかく、昼はとってもリーズナブル。南禅寺の“湯豆腐”のコースとお値段はそんなに変わらないから大丈夫だよ!」
おカタジケ!・・・でありました。先付けに始まり、八寸、お造り、焼き物、汁椀等が御膳にキレイに並べられています。
以前ご紹介した平松洋子女史曰く、伏見に代表される様に、京都が軟水故に発達したと云う出汁文化の京料理。舌だけでは無く目でも味わえた御膳。部屋からは京の町屋らしくしっとりした坪庭が眺められ、ゆったりと食事を楽しむことが出来ました。「津田楼」にはバーカウンターもあり、お酒だけでも楽しめる様です。
 雨も少し弱まったので、花見小路を歩いて祇園の雰囲気を楽しんでから、まだ彼女のアポイントまでに少し時間があることから、どうしよう?・・・。
そこで、寺町二条の京都市や区穂近くにある一保堂茶舗嘉木へ行くことになりました。
海外に居ると、国内に居る時以上に日本人であることを自覚し、日本的なモノに愛着が湧く、拘る、欲しくなる・・・ことがあります。私メは、シンガポールに赴任して、味噌汁が好きになり、日本酒にハマりました。彼女は、米国西海岸で最近ブームになりつつあることも手伝い、今、日本茶に嵌っているのだとか・・・。そんな彼女に教えてもらい、老舗の一保堂の喫茶室で日本茶を頂くことになりました。それぞれ煎茶とほうじ茶を注文し、お店のスタッフの方がオーダー毎に美味しく飲む方法(茶器の温め方、茶葉の蒸らしかた、一杯目、二杯目のお湯の注ぎ方、飲み方・・云々)を教えてくれますので、それに沿って頂きます。
旨味というか、甘味のある煎茶。何より驚いたのは注いだ後の茶葉の色。夏の茶摘みの頃を想わせる様なキレイな緑色です。
 「食べることも出来ますよ!」
という説明に、思わず口に含んでみました。確かに茶飯もありますから・・・。
 店内には外国のお客さんも多く、皆さん日本のお茶を楽しんでおられました。売店の方には外国人の店員さんもおられてお茶の説明をされているのですが、喫茶部の店員さんも皆さん英語で飲み方の説明をされていて、創業300年という老舗ですが進化もしていることに感心した次第。
 その日のアポイントに行く長女とはそこでお別れです。
 「体に気をつけて、あんまり無理しない様にね。」、「頑張れよ~!」
 「今度は西海岸へ行くからね~!」、「ん・・・?」

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