カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 箱根というと、“天下の嶮”ではありませんが、どちらかといえば山の中を想像してしまいます。しかし、箱根駅伝を見ていると分かる通り、往路の最終区の山登りとなる第5区は小田原から20㎞で芦ノ湖までの1区間ですので、蒲鉾で有名な小田原はすぐ近く。小田原には漁港もあるので、海の幸も豊富の筈です。
また、ネットで調べてみると、小田原観光でペット連れで行けるのは小田原城の小田原城址公園のみとのこと。そこで今回は車で来ていますので、小田原まで観光がてら、ドッグヴィラでの部屋食としての海の幸を求めての買い出しを兼ねて行ってみることにしました。先ずは、小田原城址公園を目指します。

 箱根の仙石原から小田原へは、国道138号線を下り宮ノ下で国道1号線に合流。そして、ここから小田原まではあの箱根駅伝ルートです。方向的には復路第6区の“山下り”ルート。
先ずは、有名な宮ノ下の富士屋ホテル付近で1号線に合流し、そこから宮ノ下の温泉街を下り、“名所”大平台のヘアピンカーブを過ぎて早川沿いに下りながら、旅館や土産物店の軒先が道にお張り出す様な狭い塔ノ沢の温泉街を通過し、バイパスが出来て今は通らなくなった函嶺洞門など、正月のTV画面で良く見た光景の中を走ります。
実際に自分で(車ですが)走ってみると、まるで信州の峠道の様な、想像以上の急な勾配や連続するカーブ。そして、緑に包まれた箱根の“昼なお暗き”峠道の狭さを実感します。やっと下り終えて湯本の商店街を抜け、小田原名物のカマボコ型の屋根をした箱根湯本の駅が見えてくると何だかホッとします。車でさえそうなのですから、きっと“山下り”を走り終えた選手は尚更でしょう。ここまで来れば目指す小田原城は5㎞。ホント近いんですね、小田原は。
尚、湯本へ下る途中、台風19号の被害で寸断された線路の復旧工事が進められていました。7月末には箱根登山鉄道が全線開通するとのこと。漸くいつもの箱根に戻ります。果たして、新年の箱根駅伝は実施出来るのでしょうか?

 箱根駅伝の小田原~芦ノ湖間は20.8㎞ですが、仙石原から小田原城址公園までは18㎞とのこと。小田原が近付くにつれて、道の両側に蒲鉾の看板を掲げた店が増えてきました。今回もどこかでお土産と自宅用に買って帰る予定。
さて、小田原といえば小田原城。白い天守閣は新幹線の車窓からも見えますが、今まで小田原には降りたこともなかったので、今回が初めての訪問です。

 戦国時代の下剋上の代表格ともいえる北条早雲。一回の素浪人から領主に昇りつめた早雲の出世物語は、小学生の頃に歴史モノとして胸躍らせて読んだ記憶がありますが、小田原城はその早雲を祖とする戦国大名の北条氏(後北条氏)の居城。そして“小田原評定”という言葉さえ生まれた3ヶ月間の籠城戦で、豊臣方の大軍の攻撃にも耐えて無血開城した難攻不落の名城として知られます。
なお、現在の三層四階の天守閣は鉄筋コンクリート製で、昭和35年に再建された“復興”天守とのこと。これは難攻不落とされた北条氏の時代の城ではなく、最後は明治まで藩主として10代続いた、家康の腹心でもあった大久保氏時代の城がモデルとか。しかし当時は無かった天守最上階に展望用の高欄が取り付けられ、天守本来の姿を忠実に再現したものではないため、復元ではなく復興天守とされる由。
それもあって、今回はワンコ連れでもありますが、往時のままの松本城を子供のころから見慣れてきた城好きにはコンクリートのお城は余り好きになれないので(そういえば、名古屋城や大阪城も、そして伏見桃山城や岡山城も天守閣には登ったことがありません。ですので、河村市長の名古屋城の木造再建計画には大賛成!因みに、復元天守で今行ってみたいのは伊予大洲城です)、天守閣の中には入らずに立派な外観をしっかりと眺めさせていただきました。
小田原城は、海の近くではありますが、地形を利用した平山城。ドッグバギーを押しながら二ノ丸から本丸へと階段を迂回しながら上っていくと、平山城である“小山”の結構な勾配を認識します。大震災で崩れたという石垣が歴史資料として一部そのままになっていたりします。途中、遊園地がありました。確かに松本城公園にも、昔子供の頃は今の博物館の在る場所に遊園地があったのですが、城好きな人からすると興覚めでも、地元の子供たちにとっては憩いの場なのでしょうね、きっと。
 広大な城址公園には、本丸には松の巨木が何本もあって、また本丸と二ノ丸の間の深い堀にはアジサイや花菖蒲が見頃を迎えていました。
小田原藩は10万石と江戸時代は大藩の扱いではありませんが、戦国大名北条氏を空想するには十分な規模を持つ、そんな壮大な城郭でした。

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