カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 9月8日、日曜日の朝、日本中が歓喜に包まれました。
それにしても、前夜に中継されたIOC総会でのTOKYOのプレゼンは素晴らしかったと思います(仮に、3大会連続で招致を成功させたという英国人コンサルのアドバイスがあったにせよ)。

 高円宮妃久子さまの凛とした気品。震災支援への感謝として最初にスピーチされた久子さまが、正に日本という国の“品格”を示してくれたように思います。
そして佐藤真海さんの笑顔と涙、滝川さんの知性、太田さんの情熱。一国を率いる宰相としての安部さんの自信と落ち着き。本当に久し振りに、自国のリーダーが頼もしく感じられました。
TV画面に映った、久子さまの左胸に付けられた日本列島を象ったペンダント。背負われた責任への想いの深さとその大きさが拝察されました。ミズノ会長でもある水野さんの笑顔も素晴らしかった。また全員が英語とフランス語でのスピーチの中で、滝川さんが日本人の持つ自然で自発的なホスピタリティーの特性を、ご自身で原稿に入れたと言う「お・も・て・な・し」と日本語で表現したのも良かった(日本だけではなく、海外を知る滝川さんだからこそ説得力があったと思います)。
竹田理事長は今回の招致へのロビー活動で、(お母様の死に目にも会えずに)地球10周分も世界各地を飛び歩いたといいます。また、前日が7月に急逝された奥さまの四十九だったという猪瀬都知事は、名前が呼ばれるまで握りしめられていたという、奥さま(余談ながら、お二人とも信州大学での学生時代に出逢われたとか。知事は確か経済専攻の筈なので、松本でしょうか?)の写真の入ったペンダントをTVインタビューで見せてくれました。

 大震災で傷付き打ちひしがれた日本を勇気付けてくれたのは、W杯のなでしこジャパンでした。そして更なる勇気を与えてくれたのは、ロンドンオリンピックの選手たちでした。このオリンピック招致決定で、もしかしたら日本は三度スポーツに救われたことになるかもしれません。
国内世論には、オリンピックより復興だろうという批判もあると聞きます。また、確かに国内で首相がフクシマについてあれ程明確に答えたことは無かったかもしれません。しかし、首相が全世界に向けて明確に公約したのも同然なのですから、この招致をきっかけに、改めて福島や東北の被災地に世界の耳目が集まり、そして7年間という期限を自ら定めたオリンピック招致が、正に震災復興への起爆剤にとなってアクセルが踏まれれば、結果としてそれが何よりも意義深いのではないかと期待しています(個人的には、もし日本で二度目を開催するなら、過去落選した大阪や、一度は断念した一都市開催ルールを超越しての広島&長崎の方が大義名分があると思いますが、最初は白い目で見られた言い出しっぺの石原さん以来の東京都自身の頑張りがあったことは勿論、このタイミングで震災復興と関連付けられるのは東京しかなかったと思いますし、2016年では結果として震災からは短過ぎ、2024では長過ぎるので、7年後の2020は正に絶妙のタイミングかもしれません)。

   (写真は、小学生時代に集めた中の1964東京オリンピック記念切手)
 そして、高度成長期の幕開けを担った前回のオリンピックとは異なり、例えばリニアを2020年に無理して間に合わせるよりも、マンデラさんから指摘されて初めて気付かされた「勿体無い」精神の素晴らしさや「おもてなし」の心のように、日本の、そして日本人の良さって何なのだろうと、我々が自身に問い掛けて自らを見つめ直し、それが十分に発揮されて日本らしさを感じられる大会になれば素晴らしいと思います。
(7年後は既に引退しているので、ボランティアに応募してみようかな?。出来れば“Singlish”の使えるシンガポール選手団のフォローで・・・。
江戸時代、初めて日本を訪れたシーボルトは、庭園の様に手入れされた田畑と掃き清められた街道に驚き、本国へこの国を絶賛するレポートを送ったと言います。2020は日本中が、例えゴミ拾い一つであれ、「見るより参加する」になればイイですね)。

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