カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 日本三大そばに数えられる“戸隠流そば”。
後で知ったところでは、戸隠そばは本来外五の七三が基本なのだとか。元々、蕎麦しか採れない痩せた土地での宿坊の“もてなし料理”として、そば粉よりもむしろ当時は貴重だった小麦粉を混ぜて、喉越しを良くしたことがその由来とか。
また、事前にある程度の量をゆでて置いて、供す際に水にくぐらせ、そのまま水を切らずに束ねてぼっち盛りにして、ざるに盛るのが基本であり、そのため七三でないと、キレイにぼっち盛りにはならない(束ねられない)のだそうです。
従って、某蕎麦屋のご主人の説明に由れば、昔の江戸っ子風に喉越しを最良とする人には良いが、そばの香りを尊ぶ人には、七三だと物足りないだろうとのこと。

 どちらかと言えば十割がもてはやされる最近の風潮なので、戸隠のそば屋さんが今も全て七三かどうか分りませんが、少なくとも戸隠の有名店を幾つか調べても、不思議と繋ぎの割合に全く触れられていませんでした(唯一、“戸隠流”との看板を掲げる京都北白川のそば屋さん一軒のみで、そこは実際外五との記載。計算上は繋ぎ割合33%)し、戸隠随一の繁盛店「うずら屋」(第866話参照)で食べた時の“違和感”は、私たち好み(私メは二八、奥さまは十割)とは違ったため、評判ほど美味しくないと感じたのですが、七三がその理由(喉越しよりも、蕎麦の香りと腰重視で、少なくとも七三は私たちの好みではない)だったようです。
これで、漸く合点がいきました(但し、昔、長野市で地元の人に薦められて行った、地下にある某有名店。量は確かに多かったが、六四なのか、はたまた五五なのか、まるで蕎麦の色をしたウドンとしか思えず、最後まで食べられませんでしたが、それに比べればはるかにマシです)。

 しかし、今でも全ての戸隠の蕎麦店が戸隠流かどうか分かりませんが、もし七三が本来の伝統的(そばが「もてなし料理」であった当時はちゃんとした理由があった)戸隠流のそばであれば、その旨堂々と記載すれば良いと思います。そして、それをどう感じるか・・・喉越しを第一義とするか或いは蕎麦の香りに重きを置くかは、人それぞれの好みなのですから(少なくとも、食べログ的には「美味しかった!」という絶賛する評価ばかりですし、我々が訪問した時も周りのお客さんは同様で、皆さん満足されていましたから)。