カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 パロアルト周辺にも勿論ホテルはあるのですが、シリコンバレーの中心地で且つ大学の卒業式なので、ビジネス客のみならず全米或いは全世界?から卒業式に家族が出席するためか、かなり早い時期からホテルはどこも満杯。娘に言われて奥さまも大分早くから探して、サンノゼのウエスティンに5泊確保することが出来ました。

一日サンフランシスコ観光があるとはいえ、卒業式出席と娘の引っ越しの手伝いが今回の旅のメイン。従って、サンノゼのホテルと大学の在るパロアルトとの間の行き来だけなので、レンタカーも借りずに列車で往復しました。
 モータリゼーション発祥の国であり、どこよりも車社会である筈のアメリカですが、ここ西海岸のベイエリアは(東海岸はNYの地下鉄くらいしか知りませんが)、サンフランシスコ名物のケーブルカーのみならず(同じく市交通局が運営するやMuniメトロと呼ばれる路面電車やトロリーバスもあります。写真は、フィッシャーマンズ・ワーフ付近を走るPCCカ―と呼ばれるレトロな路面電車です)思いの外列車の便が良くて、路線もサンフランシスコとサンノゼを結ぶ通勤用のカルトレイン(Caltorain)とサンフランシスコのダウンタウンと国際空港も結ぶバート(BART:Bay Area Rapid Transit)、サンノゼを中心とする近代的“路面電車”の都市交通機関であるライトレール(VTA:Santa Clara Valley Transportation Authority)がそれぞれ接続しています。そして、アメリカ的なのはライド&レールで、勿論最寄り駅には列車利用者の為の安価な駐車場もありますが、自転車で駅に来てそのまま列車に乗せ、到着駅でまた自転車に乗ってそのままオフィスまで自転車で通う人のために、自転車も駐輪出来るバイクカ―(Bike Car)が設けられていること。確かに車中心の社会ではありますが、大統領のパリ協定離脱宣言はともかく、日本よりも健康と環境を重視していると感じました。
 カルトレインは非電化のため、巨大なディーゼル機関車が牽引しています。客車は全て2階建て車両でアルミ製の如何にもアメリカ的なゴッツイ車両ですが、車内のドアの上に「日本車両製造」のロゴプレートが貼られていました(組立てはGEとの説明)。因みにサンノゼのライトレールは超低床車両で、こちらは近畿車両製だそうです(ホテルのすぐ近くに停留所がありました)。
 今回が三度目の訪問である奥さまは慣れたもので、日本のスイカに当るプリペイド方式の非接触型ICカードであるClipper(3路線とも共通利用可)を二人分購入し、事前に駅で必要金額を入金してあります。乗車駅と降車駅で機械にタッチすると都度課金徴収される仕組みです。コスト削減で駅は無人駅で車内にも車掌さんはおりませんが、もしチェックされた時に正規料金を払わずに無賃乗車などの不正が発見されると、何百ドルと云う罰金が科せられる旨の警告が車内に掲示されていました。
 朝夕の通勤時間帯は想像以上に利用客があり、立っている人もいるほどカルトレインは混んでいますが、その時間帯を外せば殆ど座れます。特に2階席からは日本とはまた違ったアメリカ的な沿線風景を楽しむことが出来ます。
:ただ、カルトレインはデッキが高いので、大きなスーツケースなどの荷物の上げ下ろしは結構大変です。従って、SF国際空港からBARTでカルトレインに接続していますが、女性一人では些か大変かもしれません。しかし、早朝(5時台)からサンフランシスコなど渋滞が発生していますので列車で空港に行った方が時間的には遥かに確実でしょう。仕事のためにSF国際空港から一日早く帰国した婿殿も、空港までは列車で移動して行きました。

 サンフランシスコやシリコンバレーでは、郊外に行かずにダウンタウン滞在が主であるならば、レンタカーで慣れない運転をするよりも気楽な列車利用がお薦めです。

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