カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 持病の潰瘍性大腸炎の悪化により、辞任を余儀なくされた安倍首相。大叔父の佐藤首相を抜いて、史上最長となる7年8ヶ月の長期政権であり、コロナ対応の真っただ中での辞任はさぞ無念だっただろうと思います。
実績については功罪半ば・・・でしょうか。経済、外交面の得点と、モリカケ問題やアベノマスクなど、夫人をはじめとするヘボな取り巻き連中による混乱での失点・・・。

 どの組織もそうですが、リーダーの決定事項を具体的に推進するのは組織であり、その全てをリーダーが決定することなどありえないし、それでは組織といえません。従って、例えばどのマスクを選ぶかなど、首相ではなく秘書官や担当する省庁が実働部隊として推進していった筈。しかし、何かあればその責任が最終決定者であるリーダーに及ぶのも当然。その意味で、実行部隊である秘書官や省庁などの官僚がヘボ過ぎた・・・。とまぁ、安倍政権の評価云々は別として、違和感を覚えたのが8月28日夕刻からLIVEでTV中継がされた安倍首相の辞任会見でした。

 どんな組織でも、万人に愛されるリーダーなどいません。例えば、会社の長でも、採算の取れない事業をやめたり、時にはリストラを余儀なくされたりする時もある。そうした時に、対象となる人間は反対も非難もするでしょう。しかし、泣いて馬謖を切らざるを得ない場合もある。
ましてや一国の長です。個々の政策に対して国民全員が支持するなどありえません。民主主義の世の中ですので、嫌なら選挙で選ばなければ良いだけ・・・。
そうした意味において、8年近くも宰相を続けて来たということは党内のパワーゲームの結果という人もいるかもしれませんが、その党に政権を委ねてきたのは選挙の結果なのですから、最終的な結果として国民の過半数(民主主義においては)が認めてきたことに他なりません。

 一国のリーダーとして長らく重責を担って来た首相が退陣する。しかも自身の体調悪化により辞任を余儀なくされた・・・。曰く、
 『体調が万全ではないという苦痛の中、大切な政治判断を誤ること、結果を出せないことがあってはならない』
 『国民の負託に自信をもって応えられる状態でなくなった以上、総理大臣の職にあり続けるべきではない』
安倍首相の辞任会見を聞きながら、さぞ無念だったろうと感じました。いずれにせよ、お疲れさまでした!くれぐれもご自愛ください。
短命だった一次政権の時とは異なり、史上最長の8年近い在任期間だったとはいえ、同じ病での退陣。例え健康な人であっても、毎日のストレスで神経性胃炎になりそうな程の重責であろうと思います。
しかし、会見後の質疑において、退陣する総理に対していたわりの言葉やねぎらいの言葉も全く発しない記者たち。別に時の政権をヨイショする必要もないし、是々非々で政策論議すればイイし、どこかの新聞の様に何でも反対ではなく、チャンと対案を示した上で大いに批判すれば良い。
ですから、例えどんなに嫌いでもイイし感情のこもらぬ修飾語でも構わないから、少なくとも「お疲れさまでした!」、「ご苦労様でした!」と、冒頭にせめて一言付け足してから質問しても良いのではないか、或いは冒頭に言えなかったのであれば、最後に「お大事に!」でもあってもイイ・・・。それが人として普通の態度、常識ではないか・・・?
因みに、当日20人程の記者の方が質問された中で、「お疲れさまでした」と冒頭付け加えたのは、広島ベースの地方紙、中国新聞の記者たった一人・・・だけでした。

 「ちょっとアンタら、おかしくネェ!?」
 
 そんな違和感を覚えのは、果たしてオカシイことなのでしょうか?もしかすると、こんなことだけで世間は“ネトウヨ”というレッテルを貼ってしまうのでしょうか?でも、何か変だ・・・。