カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 前回書いた様に、『新居のマンションは、60坪近い今までの我が家の半分の広さしかありません。(中略)ふんだんにあった我が家の収納スペースと比べると、新居のマンションの収納スペースは、恐らく半分どころか1/3位ではないでしょうか。』

 建築後24年経った我が家ですが、設計士の先生が相見積を取った中から(最低価格を提示した工務店ではなく)選ばれた地元の滝沢工務店も良かったのだと思いますが、襖や障子などもいまだに寸分の狂いもありません。また日頃の奥さまの使い方や手入れも良かったのでしょう、決して手前味噌ではなく、四半世紀経った家とは思えません。特に家具類は、私メは“安物買いの・・・”ですが、家内は良いモノを買って長く使うタイプなので、家を建てた時に、東京のカリモクのショールームまで行って選んだ6人掛けのダイニングテーブルとチェアも、またL字のレザーのソファーもコーヒーテーブルも、傷は勿論ガタつきも全くありません。今でも十分に使えるのですが、もしマンションへ持って行くと、ダイニングテーブル、或いはソファーだけで新居のリビングルーム(LDK)を占領してしまうので、残念ながら持って行けません。また新居には和室がありませんので、螺鈿の卓袱台もそのまま。他のビルトインタイプの家具や食器棚などは、当然ですがそのままです。
唯一、新居に持って行くのは、寸法を測ってギリギリ新居の寝室に入りそうだった我々のベッドです。それと、家内の和箪笥とクローゼットに入りそうな小さめの洋服ダンス二棹。しかし、長女のベッドは置くと部屋が狭くなるので不要とのこと。また子供が巣立った後に書斎代わりに使っていた、ファミリーコーナーの机と椅子も新居では置くスペースがありません。
そして最後に、これだけは狭くなろうがなかろうが絶対持って行かなくてはならないのが、明治時代に購入したモノでしょうか、先祖代々受け継いできたであろう古めかしい我が家の仏壇です。
 一方の電化製品は、調べてみると2011年にそれぞれ買い替えていましたので10年経っているのですが、今でも全く問題無く使えています。しかし、10年前の製品と最新の家電を比べれば、機能的には最新家電には当然ですが見劣りしますので、せめて家電製品だけは気分一新となるべく買い替えることにしました。
ただ今まで使っていた大型冷蔵庫も洗濯機も、壁掛けにしたリビングの52インチのハイビジョン液晶TVも、寝室の壁掛けの40インチの液晶録画TVも普通に使えますので、もし次の方に使って貰えるならと、そのまま置いておくことにしました。
 更に、家具ではないのですが、マンションでは使えないモノ。
それは、それぞれ2年前に寿命で新しく入れ替えたばかりの薪ストーブと天井埋め込み式のエアコン。どちらも本体そのものも高額ですが、工事費も掛かるので総額は結構な額になりましたが、マンションでは薪ストーブは論外ですし、エアコンも天井型は不可でしたので、まだ新品同様ですがこちらも泣く泣く諦めるしかありませんでした。
 そして、持ってはいけないものの最大?は・・・庭・・・です。
自分で作庭した芝生、24年経って立派に成長して正にシンボルツリーとなったプンゲンスホプシー。今年もたくさんの花芽を付けている紅白のハナミズキ。端正なヤマボウシなどの雑木林ガーデンと、家内が丹精込めて育てて、雑木林の樹下を彩る60株にも増えたクリスマスローズ、などなど・・・。
こればかりは残念ですが、マンションへ持って行ける訳も無く、せめて年老いて雑草だらけになった庭を見なくて良かったじゃないかと自分たちを慰めて泣く泣く諦めるしかありませんでした・・・。
 丹精を込めた庭を含め、我々の“終の棲家”のつもりだったこの家を大事に引き継いでくれル方の出現に期待するしかありません。