カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 これまでご紹介してきた新居のマンション。狭い、狭いと言っていますが、今までの家が53坪の2階建てであったのに対し、3LDKとはいえ90㎡強で、L字型のベランダを含めると120㎡程になりますのでマンションとしては広い方かもしれませんが、以前の庭とベランダもあった一戸建てに比べれば、感覚的にはほぼ半分というイメージでしょうか。
間取りは、LDKとリモートワークをする時の娘の部屋、そして我々の寝室。そしてこのマンションで常時暮らすのは私たち老夫婦二人(+ワンコ)だけなので、残った日当たりの悪い一部屋を物置として使うことにして、和箪笥や仏壇を入れました。
実際に全体が半分の広さですので、それぞれの部屋もクローゼットやバスルームや洗面所、トイレなども、どれもが何となく今までの家と比べるとハーフサイズといったイメージです。そこで、娘ではありませんが、
 「何となく、小人の国のガリバーみたい・・・」
ですので、今までの家と比べると、受ける印象も実際の感覚でもやはり狭い。しかし実際に全体の広さが半分なのですから、その半分のスペースに同じ様に必要な機能を盛り込んでいけば、確保出来るスペースが半分になるのは当然のことであり、それはどうしようもありません。

ただ、四半世紀もの間暮らしてきた感覚がすぐに抜けるものではなく、それは致し方ないことで、多分それは時間が解決してくれて(同じ25年も必要では、恐らくこの世にはもう居ませんが)これが普通だと思える様にきっと五感が次第に慣れていくのでしょう。
その“慣れ”に関して云うと、保守的な人間様よりも、むしろナナとコユキのワンコたちの方が“住めば都”とばかり、有難いことに我々よりも慣れるのが早かったかもしれませんが・・・。
 しかし、そんな狭い中でもそれなりに工夫は出来ます。
先ず、前の家の広いLDKのリビングには壁がたくさんあったので、あちこち色んなところに飾っていた絵と写真の額。
狭い新居へ全部持って来ることは出来ず、シンガポール赴任中に何度も行ったバリ島で購入したバリ絵画などの民芸品は置いて来ましたが、現地の画家の方に描いていただいた子供たちの肖像画やインターナショナルスクール時代のクラス写真、そして母屋を飾っていた地元画家の方々の水彩画と版画など、持って来た額の数々。
それらは、壁に飾るとどうしてもクロス(壁紙)に穴を開けてしまいますので、それを避けるために事前の新居の内装工事の打ち合わせで注文したピクチャーレールを廊下の壁側の天井に設置してもらい、そこにワイヤーとフックを5本10個購入して、とりあえず7枚の額(他は季節に応じて架け替える予定)を各々段違いにバランス良く、或る意味“ギャラリー風”に展示しました。
リビングからは見えませんが、家に帰って来て、或いはお客様などの来訪時にはそれらを眺めながらリビングへ向かうことになりますので、殺風景だった廊下に彩が生まれました。
 また、一戸建ての家は緑に囲まれてはいたものの、2階建てなので階下の眺望は無く、また沢村という場所柄、美ヶ原や鉢伏といった東山は望めても北アルプスは全く見えません。そのため、余談ですが、学生時代に帰省して来て「あぁ、松本へ帰って来た・・・」と故郷を感じたのは、常念などの西山の峰々よりも、むしろ三才山(正式には戸谷峰ですが)の山容が目に飛び込んで来た時でした。
その点、この新居は松本駅よりも西にあるので、城山々系に遮られることが無く、また新居も南と西のL字型のマンション棟の上階の角部屋で、その南側と西側の両方にベランダありますので、南からの日当たりと西側は乗鞍から白馬方面に至る北アルプスの峰々の贅沢な眺望を楽しむことが出来ます。その意味で、部屋の広さとは異なる階下と北アルプスの眺望による精神的な拡がり、開放感が実際の部屋の面積以上の精神的な広さを与えてくれている様な気がします。
また、そのベランダも、特にこれまで冬の間は日当たりの良い南側に、前にご紹介した(第1685&1686話参照)自分でリフォームしたIKEAのラウンジチェとDIYのコーヒーテーブルを置いてあり、これから春から秋(猛暑の夏は無理かも)の天気の良い日には、ベランダがリビングルームの延長の様に部屋の一部として楽しむことも出来ると思います。
 そんな風に、“狭いながらも快適な”我が家となる様に色々工夫しながら、“終の棲家”となるこれからの新居での生活を“老夫婦二人”でワンコたちと一緒に楽しんでいけたら良いと思っています。

コメント

コメント追加

タイトル
名前
E-mail
Webサイト
本文
情報保存 する  しない
  • 情報保存をすると次回からお名前等を入力する手間が省けます。
  • E-mailは公開されません - このエントリーの新規コメント通知が必要なら記入します。

トラックバック