カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 箱根滞在3日目。
朝起きたら、この日は窓から見える大涌谷方面には青空が拡がっていました。これなら金時山の山頂からの富士山の雄姿も期待出来るかもしれません。
そこで、早目にワンコたちの朝食と散歩を済ませ、自分たちも朝食を取って出発です。
奥さまが毎月横浜の次女の所に“家政婦”に行っていて、「体力に自信が無い」と登れなかった昨年。今年も4月になってから、登山のトレーニングを兼ねて漸く城山までウォーキングで数回歩いただけなので、今回も「はこね金太郎ライン」の「金時見晴パーキング」まで車で行って、そこから矢倉沢峠を経て登るという金時山登山ルートの中での最短コースにしました。
見晴らしパーキングからは、登山口の標高が初回の時に登った公時(金時)神社コースより160mほど高く、最短で手軽に登ることが可能なルートです。コースガイドに依れば、標高差360mで、仙石原の登山口からの標高差550mのコースに比べて30分以上短い、標準コースタイムで登りが1時間05分 で下りは50分とのこと。
二年振りの金時山登山ですが、以前「女性のための登山教室」に2年間参加していた奥さまは最初の頃に初級コースとして登っており今回で7回目、私が6回目になります。

 朝7時半過ぎに見晴らしパーキングに到着。既に10数台駐車していました。我々も身支度など準備をして、午前7時35分に登山開始。二年振りの登山ですし、あまりトレーニングもしていないので、今回はコースタイム度外視でゆっくり登ることにしました。

見晴らしパーキングから矢倉沢峠までは緩やかな登りで、背丈を超える程もある「箱根竹」(アズマネザサの一種とのこと)と呼ばれる笹原の中の登山度を進み、5分程で到着です。仙石原からはここまで30分程歩いて標高差も150m程は登って来ないといけないのですが、見晴らしパーキングからのルートでは実質ここからが本格的な登山開始です。

10分程登ると笹原を抜け、木々の中を進みます。やがて振り返ると背後に大涌谷が見え、噴煙が立ち上っているのが確認出来、ここが外輪山だということを認識します。
急坂を上って木のトンネルの尾根沿いの緩やかな道を過ぎて、公時(金時)神社からの登山道との分岐で一休みです。
そこからは、昔は猪鼻嶽とも呼ばれたという金時山のゴツゴツした溶岩が剥き出した岩場の多い急登が始まります。以前は2ヶ所ほど鎖場もあったのですが、この金時山の登山道は全体に非常にきちんと整備されていて、その鎖場も数年前に細かな階段が設けられて鎖は撤去されました。ただ金時山の登山道は、全体に階段が非情に多いので、その分逆にきつく感じられるかもしれません。

最後、眼の前に林の中にぽっかりと空いた円形の空間が現れると、そこがいよいよ箱根外輪山の最高峰、1212m金時山の山頂です。
  「今日は果たして、どうか・・・??」
 全体的には空は快晴だったこの日、残念ながら山頂の下部分に少しだけ雲が掛かっていてスッキリとはいかなかったのですが、一昨日は雲に隠れて裾野しか見えなかった富士山の雄姿を、この日は金時山の山頂からしっかりと拝むことが出来ました。
乙女峠や足柄峠からの登山ルートとは異なり、箱根からの公時(金時)神社や仙石原からの登山ルートでは、この山頂に来るまで富士の姿は金時山の向こうに隠れているため一度も見ることが出来ません。ですので、登り切って初めて「今日はどうだろうか?」と、ドキドキしながらその日の富士の姿を初めて確かめることが出来るのです。
やはり、雲が多そうだった昨日ではなく、今日にして正解だったのでしょう。山頂には茶屋の女将さんと常連と思しき登山者の方々が談笑されていて、
  「お疲れさま!」と声を掛けていただき、その旨お伝えすると、
  「あらっ、昨日も見えてたわヨ!」
とのことではありましたが・・・(ま、イイか。自分たちの中では今日で正解だったということで・・・)。
ただ、北アルプスもそうですが、特に夏山は朝の出来るだけ早い方が雲が掛からない筈なので、もっと早く登って来た方が良かったのかもしれません。
昨年も箱根には来たものの、トレーニング不足で美ヶ原も含め昨年はどこも登れなかったので、今回の金時山が二年振りの登山でした。そのためゆっくり登って来たつもりですが、8時40分に到着。ほぼヤマケイのコースタイムと同じ1時間05分で登って来ることが出来ました(しっかりと整備された金時山の登山道ですが、標識のコースタイムだけは余程の健脚者向けなのか早過ぎます。例えば分岐から頂上まで20分との表示ですが、実際は30分掛かります)。
山頂で富士山を見ながら、平らな岩に腰を下ろして暫し休憩。そして行動食と水分補給をして、写真を撮って娘たちにLINEで送りました。
その間20分程でしたが、頂上を目指して次々と登って来られます。ただこの日は平日なので、それ程多くは無いように感じます。
 帰ろうとすると、ハイヒールなどではなくちゃんと登山の格好をしてポールも持って、欧米系の白人のまだ若い母娘のお二人が登って来られ、眼の前の富士山の姿を見つけて跳び上がって喜んでおられました。
今回、ポーラ美術館もですし、仙石原界隈も、ワンコたちとドライブがてら行った芦ノ湖も、今まで以上にインバウンドの箱根への観光客が増えた様に感じましたが、金時山も例外では無い様で、段々国際的になって来たのかも・・・。
帰路は、早朝よりも登って来る人数が増えた様に感じます。多分、小田急等で首都圏から朝金時山を目指して来た登山客が、箱根湯本を経由してちょうど登って来られるタイミングなのでしょう。すれ違い出来そうな場所を見つけて、お互いが譲り合います。こうした登山の時だけでなく、下界の道路などでも同じ様になれば、もっとこの世の中は穏やかになるのだろうに・・・などと、お礼の声を聴きながらふと考えてしまいます。
帰路、目の前に明神ヶ岳への登山道が笹原の中をずっと上の方に伸びているのが見えましたが、金時山に比べ、そちらには人の姿は一人も見えませんでした。
途中、登山道脇に少し花も咲いていましたが、以前来た時の貴重なコイワザクラやタチツボスミレ、サラサドウダンやボケ、ヤマザクラなどが咲いていた4月頃に比べると、5月中旬の金時山は春の花の時期はもう過ぎた様で、今回は道端の花は少なめでした。
見晴らしパーキングの登山口には、帰路もコースタイム通りの50分で無事到着しました。
 今回の金時山は、春になってウォーキングを兼ねてのトレーニングも数回足らずでの二年振りの登山でしたので、特に家内は登れるか不安だった様ですが、脚も全く問題無く登って来ることが出来て安心した様です。
  「今年は、美ヶ原くらいはまた登りたいね!」
二年振りの金時山では富士山の雄姿も見え、金太郎のご利益か、お陰さまで登山へのチョッピリの自信と意欲も金時山から頂けた様で、達成感と満足感を得られた今回の山旅でした。

 今年も毎年恒例の箱根に行って来ました。
例年ですと箱根が桜の時期を迎える4月中旬前後なのですが、今年は孫たちが4月初旬に春休みを利用して松本に来て、最後は軽井沢のドッグヴィラにも行っていたので、今回は5月中旬、且つ滞在もいつもより短めの3泊4日での箱根行となりました。
行きはいつも通り、中央道で大槻から富士吉田を経由して、東富士五湖道路を経て御殿場から箱根へ登ります。所要時間は3時間ですが、途中ワンコたちの休憩とランチタイムを含めて、ゆっくり走って4時間の行程です。
 途中双葉SAでワンコたちのトイレとオヤツタイムの休憩をして、乙女峠の「FUJIMI CAFE」で今回もランチにしたのですが、残念ながらこの日の富士山は雲の中で、その雄姿を見ることが出来ませんでした。
そして、いつもの「相原精肉店」と「箱根のJAコープ」で食料品の買い出しをしてから、仙石原のいつものドッグヴィラにチェックイン。
この日はどこも出ずに、温泉にゆっくり入って相原精肉店で買ったお惣菜で夕食を済ませ、この日の松本から箱根までの運転で多少疲れたこともありますが、翌日に備えて早目に就寝しました。

 翌日、本来は我々としての今年の登山シーズン解禁で、恒例の金時山に二年振りに登るつもりでいたのですが、朝起きた感じでは晴れの天気予報よりも実際は雲が多目。そこで、登山は翌日に回すことにして、この日は滞在中のもう一つの目的だったポーラ美術館へ午前中行くことにしました。
「箱根の自然と美術の共生」をコンセプトに、樹齢300年を超えるというブナやヒメシャラなどの国立公園箱根の“森の中の美術館”。まさに森と一体化したかのように緑の中に佇むポーラ美術館は、建築そのものも一つの作品の様に感じられ、都会にある美術館とはまた違って、何度訪れても毎回訪れる度に確かにそのコンセプト通りに癒される気がするのです。
 そのポーラ美術館の今回の企画展は、『Spring わきあがる鼓動』。その解説をお借りすると、
『春、生命が再生する時間。テクノロジーが社会を覆い尽くす現代において、私たちは身近な自然の驚異や足元に広がる土地の記憶、そして人間の内なる根源的な力を見つめ直し、いっそう鋭敏に感じ取ろうとしています。本展覧会「SPRING(スプリング)わきあがる鼓動」は、アートにおける飛躍する力に光をあて、人間やこの世界の奥底から春の芽吹きのようにわきあがる鼓動を宿し、私たちの存在と感性をゆさぶる絵画、彫刻、工芸、インスタレーション作品を紹介します。
ポーラ美術館は、古くから人々の心身を癒し、感性を研ぎ澄ます場として旅人を惹きつけてきた箱根にあります。本展覧会では、この地に培われた風土と記憶を出発点に、過去と未来、ここから彼方へとつながる想像の旅へ皆様を誘います。静かに、あるいは力強くわきあがる作品の響きと共鳴し、時空を超えて豊かに躍動する創造の鼓動をご体感ください。 』
とのこと。
(下の写真は、企画展のプロローグ作品 大巻伸嗣「iminal Air Space-Time」:空間その全体を作品とみなすinstallation)
 企画展の最初は、「この地の風土」として、箱根を描いた浮世絵からスタートでした。
その中で個人的に気になったこと。
それは、あの有名な歌川広重の東海道五十三次の「箱根湖水図」と、歌川国貞の通称「美人東海道」と呼ばれる「東海道五十三次之内 箱根之図」の箱根の山の形と色使いが全く同じだったことでした。
展示にはそれについての解説が無かったので、後日調べてみました。ネットでの検索結果をそのまま記載します。
『初代歌川広重の風景画「東海道五十三次 箱根湖水図」と、歌川国貞(三代豊国)が描いた「美人東海道」などの作品で色使いや背景が一致するのは、国貞が広重の風景画を背景画としてそのまま借用(パロディ化や引用)して描いたためです。具体的な関係性は以下の通りです。
背景のオマージュ:役者絵や美人画の大家であった国貞は、広重の風景画が大ヒットした際、自身の美人画の揃物「美人東海道」などにおいて、広重の「箱根 湖水図」の奇抜な山並みや構図を背景として流用しました。
色使いの共有:広重の木版画特有のモザイク状にデフォルメされた山や、色鮮やかな多色刷り(錦絵)の色彩が、国貞の作品の背景としても同じ版元(版木)または同じ配色を元にして摺られたため、共通の色使いが見られます。』
歌川派の三代目を継承した国貞と当代きっての売れっ子絵師だった広重は、弟弟子の国芳と共に歌川派の三大絵師と呼ばれる兄弟弟子で共作もしており、この二つの絵も最初から意図的に描かれたものだったのです。
         (杉本博司「富士図屏風 大観山」6双写真屏風)
 今回の『箱根をはじめとした東海道の風景から触発された表現を、江戸時代から現代に至るまで横断的に紹介』した企画展。作品毎の解説無しに印象に残った作品の幾つかです(参考までに今回の展示されていた作品は、ピカソとレオナール・フジタ以外は全て撮影OKでした)。
   (クロード・モネ「国会議事堂、バラ色のシンフォニー」と「睡蓮の池」
           (ヴィンセント・ファン・ゴッホ「アザミの花」)
(ポール・シニャック「オーセールの橋」とアンリ・ルソー「エデンの園のエヴァ」)
(手前に置かれているのが小川待子「結晶と記憶:5つの山」 と
奥の壁に掛けられているのがパット・ステア「Waterfalls of Ancient Ghosts」)
(下の写真が企画展のエピローグとしての作品 名和晃平「PixCell-Deer」)


そして、因みに今回私が一番見たかったのは、その企画展ではなく常設展で展示されていた、以前記念切手の図案にもなった岡田三郎助の「あやめの衣」でした。



(他に、村山槐多「湖水と女」とピエール・オーギュスト・ルノワール「レースの帽子の少女」)

 それにしても今回もポーラ美術館で感じたのは、美術展を見た後で散策した、昨年は雨で歩けなかった美術館の周囲に拡がる広大なヒメシャラの森の野外彫刻の遊歩道を含め、この地に美術館建設を決意した創業者(二代目だそうですが)の、正にノブレスオブリージとでも言えるその精神が今もしっかりと息づいているポーラ美術館と、以前見終わって正直“反吐を履きそうだった”程に嫌悪感を禁じ得なかった成金趣味の岡田美術館との、同じ箱根の地に在りながら、或る意味好対照とも言えるその精神性の違いについてでした。
どう作品を見る者に伝えるかと趣向を凝らしたポーラ美術館と、片や金に任せて収集した作品をこれ見よがし的にただ“見せてやる”的な展示で、作品の背景などに関する詳しい説明も無く鑑賞順路の掲示もいい加減だった岡田美術館。唯一評価出来るとしたら、海外に渡った日本美術を買い戻したことでしょうか(記載に疑義を感じられた方は、その内容について第1386話を参照ください)。
今回の展示作品でピカソとレオナール・フジタ以外は全ての作品が撮影OKだったポーラ美術館と、片や入館時に受付で携帯やカメラなど一切持ち込み禁止でロッカーに預けさせられ、更に空港の様なX線のセキュリティーチェックを受けて初めて入館が許された岡田美術館。その姿勢の差もまた然りなのですが・・・。

 GWも終わって松本の街中も空いてきたことから、久し振りにアルプス公園まで、出来れば今年は登山(と言っても、霧訪山などの里山や、“百名山”の中でもせいぜい美ヶ原くらいですが)を二年振りにしたいので、トレーニングも兼ねて私たちが勝手に“城山トレイル”と呼んでいる城山遊歩道を歩いてみることにしました。城山公園までは足慣らしを兼ねて、春になって何度か歩いているのですが、その先の遊歩道は今シーズン初めてです。
この城山遊歩道は、標高650mの城山公園から、城山山系の尾根沿いに鳥居山(743m)を経て770mのアルプス公園まで。そして、もし更に歩こうと思えば、このルートではその後もアルプス公園を抜けて、車道を歩くなどして891mの芥子望主山(地元の小学校の遠足先。山頂エリアは公園になっていて、展望台とキャンプ場も在ります)まで続けて歩くことが出来ます。

この遊歩道は、城山公園の北外れに登山口があり、そこから4月14日に西側斜面を使って鳥居火が行われる鳥居山へ至るまで、先ず急坂を登ると気持ちの良いコナラなどの林の中を歩きます。その林を抜けて鳥居山に出ると、目の前に松本平が眼下に拡がっていて、その向こうには雄大な北アルプスの山並みを望むことが出来ます。
左の南側から大きな鉢を伏せたような鉢盛山、そして島々谷方面には雪を被った乗鞍が顔を覗かせ、そして大滝山から常念、更に右に目を転じると、鹿島槍などの後立山連峰が白馬まで続いています。
五月晴れの中で“薫る”風を感じられる様な、一年で一番爽やかな季節です。
城山公園から登って来て、鳥居山までは1㎞弱。ここには東屋とベンチが置かれているので、目の前に拡がる絶景を見ながら暫し休憩することが出来ます。そしてここから車道に出て200m程で、アルプス公園の南入口の駐車場に到着です。
 気持ちの良い五月の風を感じながらの“城山トレイル”。早春のコナラの銀色に輝く様な芽吹きに始まり、最初は黄色がかっていた緑が少しずつ緑の色彩を濃くしていくと、日差しが少しずつ葉を拡げる木立に遮られて“林らしく”なっていきます。そして眼下の安曇野まで拡がる松本平では田んぼに水が張られ、水田が徐々にその面積を拡げるとまるで大きな湖の様に見え、5月のGWを皮切りに田植えが行われて初夏から夏に向かっていくと、最初は湖面の様に見えた水田が、苗の成長と共にやがては大きな草原の様になっていくのです。
 遊歩道をアスファルトとは違う柔らかな土の感触を感じながら歩いていると、道端には名も知らぬ山野草が花を咲かせているのを見つけることが出来ます。
最初に目立ったのが、あちこちに咲いていたハナニラに似た花でした。花弁が6枚で、調べた中ではタマスダレ(玉簾)がそれに一番近かったのですが、この花は原産地はブラジルで明治初期に日本に渡来して、人里近くで半野生化しているケースも見られるとのことですが、似ている様な気はするのですが実際にこれがそうかは分かりませんでした。
次はマムシグサでしょうか(5月7日撮影)。仏炎苞という袋のような部分も、今回の様な緑色や以前見た紫色などの種類もあるのだとか。

続いて、白い小さな花で葉がユリの様な感じがしていたので、調べた中ではギンラン?或いはユキザサ?が似ている様な気がしますが、結局分かりませんでした。
次はホタルカズラです。この花は日本各地の日当たりの良い山野や林縁の草むらなどに自生するムラサキ科の常緑多年草で、近年は数が減少し、絶滅危惧種としている自生地もあるとのこと。咲き始めは紫みを帯び、次第に深い青に花色が変化し、花の中央には白い星のような隆起した模様があるという説明通りの形状でした。

そして、シャガ。昔母屋の庭にもありました。中国原産のアヤメ科の多年草で、かなり古くから日本に帰化しているそうですが、アヤメに比べると質素な感じがします。最後に野生のミツバです。勿論食べられますが、ワンコも散歩するコースなので食べるのは避けた方が無難でしょう(以上5月10日撮影)。
 城山公園からの遊歩道の終点部分。昔から「熊出没注意」の札が掲示されています。今日本全国で、クマが出没しているのですが、少なくともこの遊歩道を毎年何度も歩いていますが、幸いクマに遭遇したことは一度もありませんし、この遊歩道でクマを見掛けたという報に接したこともありません。でも最近の状況では熊除けの鈴を持って歩いた方が良いのでしょうか・・・。
そして最後の写真は、遊歩道の終点、アルプス公園の展望広場から望む常念です(5月7日撮影)。
【追記】
今年はせめてまた美ヶ原には登りたいからと、毎週の様に“城山トレイル”を自宅の渚から城山公園を経由してアルプス公園まで、標高差190m往復10㎞弱の道のりを毎週トレーニングを兼ねて歩いています。

写真は最近の5月31日に撮影したのですが、春の花の季節が終わったのか、唯一見つけたのが、鳥居山の東屋付近の“鳥居火”の斜面に咲いていた野生のアヤメと、東屋から見える眼下に拡がっていた水田、そして峰の頂きから雪が殆ど消え、山も衣替えをしてすっかり夏の装いになっている北アルプス遠景でした。  “♪ 卯の花の匂う垣根に・・・” イヤハヤ「暑っ!」、夏は来ぬ・・・。

 さて、前編でご紹介した、二代目となるカリタの手動コーヒーミル KH-3AM。
蓋付きではないモデルの一番の欠点は、挽き終わる最後の方になると、毎回コーヒー豆が(グラインダーで挽く時に、割れた勢いなどで弾かれて)外に飛び出てしまうことでした。

そこで当初は蓋付きのモデルを探したのですが、蓋付きでは入れられる豆の容量がせいぜい25g(コーヒー豆2杯分)で、我が家の様に朝4杯分を一度に淹れる場合、最低でも(我が家の計量スプーン4杯分)36g入るホッパーが必須条件ですが、その場合蓋付きモデルは無く、結果選んだのが前編でご紹介した、これまで使っていたミルの後継と思われる同じカリタの製品一択だったのです。
 そこで、豆が飛び出ない様にするために、止む無く自前で対策をすることにしました。
・・・と偉そうにいう程の“対策”でもないのですが、要するに蓋付きでないのなら蓋付きにすれば良いだけのことなので、自前で蓋を作ることにしたのです。
そこで、以前多面体フォトフレームのガラス製の表面カバーが落ちると割れたりして危険なので、100均ショップにあったA4サイズの透明プラスティックの下敷きを使って代わりのカバーを作った(第1999話)のですが、取ってあったその残りを使って、手動コーヒーミルの蓋(カバー)を作ることにしました。
 先ず、豆が入るホッパーのお椀部分に紙を当ててそのまま大まかになぞり、コンパスでそれに近い円を描いて半径を特定します。その円より少し大きめ(半径5mm程度)の円を紙に描いて切り取り、その円を透明なプラスティックに貼って正確にハサミで切り取り、一ヶ所1㎝幅くらいで、円の中心を挟むように半径の長さの溝を切り取ります。円の中心部分にミルの回転軸が嵌まる様に、少し円の様に丸く切り込みを入れて軸が引っかからずにスムーズに回る様にします。・・・以上、たったこれだけの簡単な工作で、DIYと呼べる程の内容でもありません。
4杯分の豆は盛り上がっているので、ある程度豆を挽いて、ホッパーの縁(ふち)から1㎝弱豆が下がってから、プラスティックの蓋を回転軸の部分に差し込んで蓋にします。
固定は出来ないので、ある程度指で押さえながらハンドルを回して豆を挽いていきますが、素人工作で子供騙しの様な簡易的な蓋ですが、これが予想以上に効果抜群なのです。
今まで毎回何粒も飛び出して来た豆が、この蓋があることで殆ど飛び出してこなくなりました。プラスティックの円盤には1㎝の溝がきってありますから、そこの溝から豆やその欠片が飛び出して来ることは理論上あり得ますが、それは確率論の世界の問題で、使い出してから1ヶ月以上経ちますが、今のところ一度もありません。
 誰も褒めてくれないので、飽くまで自画自賛ではありますが、見た目はともかく、「なかなか、これはイイんじゃない!」と感じています。ヤッタね!!
【追記】
一ヶ月近く使ってみた感想です。
近頃の製品はどれもそうなのですが、原材料費のコストアップを価格に転嫁するか、それが出来ない場合はナントかコストダウンでその分を吸収するか、現場では一円単位での涙ぐましい改善努力をしているのだろうと、製造メーカーにいた者としては十分理解をしているつもりですが、しかしながら、そうは言っても今回の後継モデルで気になっている点です。
 一つ目は、豆を挽いている時の底のズレ防止用に滑り止めシールが3枚貼ってあるのですが、それがたった数回の使用で剥げてしまいました。そこで、廃棄する前の以前のミルの底に貼ってあったシール(10年間全く剥がれずに使用)を慎重にカッターで剥がして貼り換えたのですが、その後特段の問題は発生していません(写真は貼り換えた後です)。
 次に二つ目の問題。
それはトップネジのゆるみ(緩み)です。
回転軸に、上からトップネジ、ハンドル、ストッパーが順番に嵌められていて、その下に挽き具合を調整する調整ネジが上下ワッシャーで挟まれて固定されています。それが殆ど毎回使用する度に緩んでしまうので、必ず挽く前に毎回トップネジを締めてからハンドルを回すようにしています。
因みに、カリタのH/Pをネット検索するとFQAの頁があり、そこには、
『・ハンドルを速く回しすぎるとブレが生じ、ネジが緩みやすくなりますので、一
 定の力で時計回りに回すのがコツです
・挽いている最中にハンドルが逆回転(反時計回り)するとネジが緩むため、
 必ず時計回りに回してください
・分解して、ワッシャー(平座金)が正しい順番で入っているか確認してくださ
 い。これが抜けていたりズレていたりすると、ネジがしっかり固定されません
・ネジの緩みは構造上どうしても起こりやすいため、挽いている最中に時々
 締め直すことも手動ミルのメンテナンスの一部です』
と説明がされているのですが、全く同じ構造の初代ミルは10年間使っていましたが、その中でトップネジが緩んでガタついたという記憶は全く無いのです。
コストダウンのための材質の変更で緩みが生じ易くなっているのか、或いは何らかの理由での素人目には分からぬ構造変更がされているのか、一体何が違うのでしょうか・・・???
前を挽く前にネジを締めれば良いだけなのですが、とはいえ、正直些かストレスを感じています。
【注記】
因みに調べた中で、カリタのミルの中で、コーヒー豆を入れるホッパーに36g以上入って、挽いた粉を受ける容器が零れぬ様に40g以上という製品は、手動ミルでは2種類ありました。
それは「銅板ミル ac 」11500円 ホッパー最大容量:70g 粉受け最大容量:45g 
喫茶店で見かける様な「ダイヤルミル」 27,500円 ホッパー最大容量:50g 粉受け最大容量:60g
ダイヤルミルは家庭用としては論外として、銅板ミル(蓋無し)は魅力的だったのですが、購入したKH-3AMに比べるとかなり高価なので、今回は対象外としました。
(但し、銅板ミルは粉受けが箱型の引き出しなので、コーヒーメーカーの円錐形のフィルターバスケットに粉を入れる時に、四角形の引き出しでは上手く入れられるのか、入れにくくはないのかは不明です)

 おそらく、10年近く使って来たカリタの手動のコーヒーミル。
以前はスーパーで挽いた豆を買っていたのですが、週末など時間がある時には(長女から勧められ)豆を挽くようになって、記憶ではその時に長女と一緒に買いに行って(何処に行って良いか分からず、近くのホームセンターへ行ったので)そこに唯一置いてあった木製の手動のコーヒーミルを買って、その後リタイアしてからは、専ら豆を自分で挽いて、ドリップ(こちらはメリタのコーヒーメーカーで)する様になりました。
以前も、コーヒーミル(学生時代は手動、結婚後は電動)も使っていたのですが、その後朝は忙しいので、挽いてある豆を買う様になっていました。
 その手動のコーヒーミルが遂に壊れてしまいました。挽き具合の調整が出来なくなってしまったのです。原因は、回転軸とハンドル部分と、挽き具合を特定しそのレベルで固定するストッパーの穴が経年劣化で変形し、ストッパーが動かせず外れなくなってしまったのです。ですので、今の挽き具合のままで調整が出来なくなってしまいました。実はその前に、ドリップ用に自身の好みの中挽きでずっと固定してあった筈が、最近何だか粗挽きに近くなってしまったので、再度挽き具合を調整しようと色々試していて、一旦細挽きにしてそこから粗さを調整しようと試していたら、ストッパーが動かなくなってしまいました。最初はラジオペンチを使えば動かせたのですが、最後はそれでも無理で、穴が更に変形してしまうので、これ以上は無理と断念。しかも次第に回転軸がブレている様に感じられ、何となく楕円軌道を描いている様に見えるのです(ただ豆はそれでもちゃんと挽けてはいるのですが・・・)。そこで、奥さま曰く、
  「10年も使ったんでしょ?もう十分元が取れているわヨ!」
とまぁ、言われてみればその通り。そこで止む無く、新たに買い替えることにしました。

 個人的には、電動でなく手動の方が好み(年金生活者の暇老人なので、時間はたっぷりあります!)。ミルで豆をじっくり挽いている時間そのものも、コーヒーを淹れる際の楽しみの一部なのです(だったら、自分でハンドドリップしろと言われそうですが・・・。しかも、家内が米国土産に買って来てくれたケメックスもあるんですけど、ま、それはそれとして)。
長女もコーヒー好きで、以前彼女が使っていたハリオの手動のスケルトンのセラミックコーヒーミルを、NYへの引っ越しの際に日本へ置いて行きました。でも二つもいらないので、キレイに清掃作業をした上で、同じくコーヒー好きの次女の婿殿にあげて使ってもらうことにしました。
ですので、予備のミルは無し。電動だとやはり味気ないので、今回も手動のミルにしようと思い、とりあえずはネットで探してみました。
(以下4枚の製品写真は、各メーカーの製品紹介頁からお借りしました)
 国内外幾つもメーカーでの様々なタイプの手動ミルがあって、値段も千円台から高い物では5万円台とこちらも様々。
10年程前、たまたま長女余一緒に買いに行ったホームセンターにあって購入し、今までずっと使って来たのがカリタのコーヒーミル(カリタの木製ミルは台湾製です)。
そのカリタのH/Pの手動ミルだけでも検索すると15種類。同じ様な小型のモノから、何となく素敵な“クラシックスタイル”と呼ばれる箱式の引き出しタイプや、更には鋳鉄製のダイヤミルと呼ばれるレトロで、如何にも昔の喫茶店にあった様な大型のミルまで様々です。
また長女の使っていたミルのハリオにも、現代的デザインでスマートなミルだけではなく、「これイイなぁ」と思えたカリタの様な木製の手動ミル(中国製)もありました。
 但し、手動のミルを検討し選ぶに当たっては、当方にも拘りというか条件があります。
それは、豆4杯(最低でも35~40g程度)が一度に(一回で)容器(ホッパーと云います)に入ること。そして、その挽いた粉を受けとめる容器についても同様。そして、出来れば挽いている時に豆が飛び出さない様にホッパーに蓋が付いていること。
他には当然挽き具合の粗さ調整が可能で、出来ればそれが最初から分かる目安の目盛が付いていること。更には分解可能で、刃の部分とかの掃除(洗ったり刷毛で粉を落としたり)が出来ること。その結果、出来るだけ長く使えること・・・でしょうか。
 これまでもコーヒー専門店などに行った時に、器具が並んでいると探したこともあったのですが、結論から言うと、豆を入れる部分(ホッパー)に40g入るというのは殆ど無く、しかも蓋付きではせいぜい2杯分の20gが限度で、40gなど皆無。やはり挽いている時に豆が飛び出して来るのはイヤになるので、蓋付きの方が勿論良いのですが、4杯分なら2回入れれば良いと思われるかもしれませんが、その挽かれた粉を受ける容器もそのくらいの容量しか入らないモノが殆ど。そのためにコーヒーメーカーの粉を入れる部分(フィルターバスケット)に、二度も入れるのは面倒臭い(というか一度で済ませたいし、二度もやらなくてはならないのは無駄)。
そこで、ホッパーの容量が40gで、挽かれた粉を受ける容器の部分が少なくとも50g程度(40gではギリギリで、開けた時に零れかねない)を条件に探すと、カリタにもハリオにも他のどこのメーカーにもそれに合致する蓋付きは皆無で、蓋が無いタイプで検索で唯一1モデルあっただけでした。
 それは、今使っている製品のおそらく後継モデルだと思われる、「カリタ コーヒーミル KH-3AM」一択でした。
『カリタ Kalita コーヒーミルKH-3AM。木製 粒度の安定性が高いアルミ製グラインダー KH-3AM。 粗さ調整可能、手挽き コーヒーミル。ホッパー最大容量:約35g、粉受け最大容量:約55g。』

詳しい商品説明では、
『Kalita(カリタ)の「コーヒーミル KH-3AM」は、豆の投入口が広いオープン式構造で、計量した豆をそのまま入れやすくなっています。内部には粒度の安定性に配慮したアルミニウム製グラインダーを採用し、挽きムラを抑えて仕上げます。粉受けはねじ込み式です。』
ただ、このKH-3AMというモデル。カリタの公式H/Pには載っていないのです。どうやらアマゾン限定モデルの様でした。
ホッパーの容量が35gと我が家で使っているコーヒー豆一杯分の軽量スプーンは9gなので、4杯分は36g。しかし逆にこのモデルが蓋付きで無いことのメリットで、多少は山盛りに盛り上がっても大丈夫なのです。
 そこで、このカリタのアマゾン限定モデルKH-3AMに決定。値段は3480円でした(楽天にも同じ様なモデルがあり、そちらは5400円でした)。

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