カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 コン・シー・ファー・チャイ!(正しくはGong Xi Fa Cai)
今年の旧正月(Chinese New Year)は、2月14日からとか。
因みに多民族国家のシンガポールでは、マレー正月(イスラム教の断食明けのハリラヤプアサ)とインド正月(ヒンドゥー教の光のお祭りであるディーパバリ)を合わせて年4回、お正月(祝日)としてお祝いします(元旦は日本人くらいですがNew Year’s Dayとして国の祝日です。但し2日から出社)

 16年前のシンガポール時代の部下から、ありがたいことにいまだにクリスマスや、お正月のグリーティングに併せて近況報告が届きます。もう既に会社を去った彼等です。
余談ですが、錆付いた英語で返信すると、赴任中の秘書(もうリタイアして主婦業ですが)からは当時を懐かしんでか、笑いながら「またスペルミスがあった!」と赴任中同様スペルを直して送り返してきます(はぁ、情けナ・・・)。
今回、日本語は読めませんが写真は分かる筈と、H/PのURLを貼付したら喜んでくれて、今度何かシンガポールの面白い話題があったらブログ用に報せてくれるそうです。またサポーターが(今度は海外に)出来ました。
(・・・ということで、早速彼女が送ってくれた今年のシンガポールの旧正月の街の飾りつけの様子です)

 シンガポール赴任中、南半球で真夏になるオーストラリアの“波乗りサンタ”同様、赤道直下に近い(確か北緯5度だったような)熱帯のクリスマスとお正月でしたが、1km近いオーチャード・ロードの両側がコンテストも兼ねてビル毎に趣向を凝らした色とりどりのイルミネーションで飾られ、それは見事なものでした。そしてクリスマスが過ぎると旧正月まで今度はその年の干支(例えばトナカイが牛になったりとか)などの旧正月向けのデコレーションに上手に変えられます。夜鮮やかに点灯すると、私たちも未だ小さかった子供たちの手を引いてオーチャードのデコレーション見物に半袖短パンで出かけたものでした。慣れてしまえば、雪の無い、南十字星輝くクリスマスもお正月も乙なもの。そして旧正月にはアンパオ(紅袋)というオレンジ色の小さな袋に1ドルコインなどを入れて、日本のお年玉のように職場でも部下達に配ります。懐かしくていまだ捨てられず、会社の机の中に15年以上も前のアンパオが20枚近くまだ眠っています。

 スタッフからの近況だと、今では、オーチャードがクリスマスで、チャイニーズニューイヤーの飾りつけは改装されたチャイナタウンがメインなのだとか。
淡路島程度の小国ながら、機を見るに敏で且つ良い意味での商魂逞しいシンガポールですから、観光目的の集客目的もあって、夜は今流行のLEDなどでさぞやきらびやかに飾られていることでしょう。

 この旧正月の時期、シンガポールの中華料理では、普段は中華では生では食べない白身魚(鯛?)の刺身とポテトチップスのような米粉?の薄いお煎餅をレタスの千切りの上に載せ、甘塩っぱいタレをかけたものが前菜(名前は確かユーシュンとか言ったような?)で必ず食べられます。食べる前に全員で立ち上がって箸で掻き混ぜるのですが、その時に発財(だったか?)と似た音が出るのでお目出度いとされます。

 昨年長期出張でシンガポールに行っていた長女が、チャンギに着いた途端不思議と落ち着いたと言っていましたが、それもその筈。特に娘達にとっては物心ついた時に暮らしていた故郷のようなもの。私たち以上に皮膚感覚でそれが残っているのでしょう。またいつか皆で訪ねたいものです。