カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 その季節季節で、何故か聴きたくなる曲が誰にでもあるものです。
春の季節、特にこの3月ですと、私にとっては、さしずめ『風見鶏』でしょうか。1977年に出た、さだまさし2枚目のアルバムで、そこに収録されている「最終案内」と「梅雨のあとさき」。
他に『風見鶏』には、東風(こち)で知られる「飛梅」などのタイトルに因み様々な“風”を盛り込んだ曲を中心に、「セロ弾きのゴーシュ」、「もう一つの雨やどり」等々を含めた珠玉の10曲が収録されています。      

 春、特に3月は別れの、そして4月は出会いの季節でもあり、歌にあるような原体験の有無には関係なく、幾つになってもこの時期になると聞きたくなる曲であり、学生時代に買ったアルバムです。
なぜ購入したのか今となっては不明ながら、彼のLP(およびCDも含め)はこの1枚のみ(あとはグレープ時代の「無縁坂」のEPが確かあった筈)。
そして車でも聴けるようにと、以前CDを借りてきてダビングしてあります。
特に、「最終案内」に出てくるジミー・ハスキルがアレンジしたという、飛行機の離陸を表現した弦のグリッサンドが効果的且つ印象的です。
また「梅雨のあとさき」にある“トパーズ色の風”なんて描写も繊細で旨いなぁ。

 さて、この春、若者たちにはきっと様々な別れがあったのでしょうね。
故郷との、家族との、友達との・・・、辛い、悲しい、切ない、甘酸っぱい、ほろ苦い・・・。そして、別れの後には新たな出会いもある筈。
新しい出会いを大切に、若者の特権である未来に胸ときめかせて、頑張れ、若造!・・・ですかね。
イイですね。若者にとって、別れの春は希望の春への前奏曲です。
でも、羨ましがってばかりいないで、“オッサン”も気持ちだけでも若くしないと・・・。サミュエル・ウルマンを持ち出すまでもなく。