カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 風薫る五月に入り、信州では落葉松(カラマツ。当て字ですが、この漢字が一番雰囲気があって好きなので、以下これで通します)の芽吹きが鮮やかです。
黄金色の雨が降るような秋の落葉松も見事ですが、これからの信州の新緑の中で何とも緑が柔らかく感じられる芽吹きも、この時期ならではの趣があります。

 昔見た、穂高の残雪をバックにした上高地の落葉松の芽吹きも見事でしたが、戦後の人工林で植えられた落葉松が信州には至る所にありますので、この時期信州を走るとあちこちで芽吹きを見掛けられるかと思います。

 落葉松は日本固有の落葉針葉樹で、成長が早いので、戦後大規模に植林され、特に長野県では大量に植えられたのだとか。ただ、カラマツ材はヤニがあり、また乾燥させると割れや狂いを生じやすいために、建築材としては敬遠されてきたため、以前長野県では信州産のカラマツを道路のガードレールに使おうとした某知事もいました(却って割高で、知事交代で敢え無く取り止め)。
最近は、木材加工技術の進歩でそうした欠点も克服され、例えば「松本やまびこドーム」はカラマツ材が使われていますし、住宅建築材としても奨励されています。

 軽井沢滞在中(星野旅館)に、「からまつは さびしかりけり」と詠んだ白秋ですが、この時期の芽吹きの落葉松はむしろ信州らしい爽やかさを感じさせてくれると思います。
 写真は、5月1日、三才山峠を上田側に下った所(内村ダム湖上方面。標高800mくらいでしょうか)で、白い山桜と一緒に撮影した落葉松の芽吹き。2000m級の信州の高原の芽吹きは、まだまだこれからだと思います。

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