カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 はやる気持ちも分からないではありませんが、今年はコロナ禍による登山自粛で入山禁止だった春山に入った登山者の遭難が相次ぎました。中には、遭難者がコロナに感染していたため、救助にあたった長野県警の山岳救助隊が濃厚接触者として自宅待機を余儀なくされ、あろうことか、万が一にも出動出来ないという事例まで期間中に発生していました。
そして、漸く登山自粛も解除された6月。山小屋は7月中旬まで営業を中止していますが、それまでの入山禁止も解けたようなので、我々も今シーズンの初登山。トレーニングでの足慣らしも兼ねての行先は、いつもの“日本百名山”美ヶ原です。

 6月最初の日曜日。事前に「三城いこいの森」管理事務所に電話をして、閉鎖されていた登山者用の無料駐車場も開けていることを確認。朝用事があったので、それを済ませた後、少し遅くなって9時半に自宅を出発。三城に到着したのが10時半。第一駐車場は既にほぼ満車。皆さん待ちかねていたようです。トイレ(有料です)を済ませて、いつもの百曲がりコースを我々も出発です。三城の登山口から塩くれ場まで3.5㎞の表示です。

途中、「いこいの森」のオートキャンプ場も一部はまだ閉鎖されていて、キャンパーの姿は見当たりませんでした。沢沿いにマイナスイオンを浴びながら広小場へ。この辺りまでは昨年の台風19号の影響はあまり無かった様で、登山道は無事。ここまで30分。少し休憩し、ここからは急坂が続く百曲がりへ。
シーズン最初なので、足慣らしを兼ねてゆっくり歩きます。さすがに登山には遅いか、殆ど登る人はいません。むしろ早下山されて来る方々が・・・。急登のつづら折りが続く樹林帯を抜け、木々の高さが低くなってくるともう少しです。
朝早く茶臼山経由で登られて来たという年配のご婦人方曰く、広小場から茶臼山への登山道は何ヶ所か台風被害が見受けられたそうで、「百曲がりはどうでしたか?」の問いに、全く問題ない旨お答えしました。
百曲がり園地まで広小場から50分強。ペースはいつもと然程変わっていませんが、奥さまはかなりバテた様子で、トレーニング不足と反省しきり。園地からアルプス展望コースで王ヶ鼻へ。ここまで来ると結構トレッキングを楽しむ方がおられます。園地から王ヶ頭まで2.9㎞との標示。アップダウンがあり、気持ちの良い1時間のトレッキングコースです。この日は、残念ながら北アルプスは雲の中。八ヶ岳は全容がキレイに見えますが、南アルプスは薄っすらで、その先に見える筈の富士山は今回は見えませんでした。
美ヶ原の花のシーズンには未だ早いのか、黄色いキジムシロと白いヘビイチゴの花が咲いている程度。夏に良く見られるハクサンフウロはまだこれからの様です。高原の春を感じさせる、唐松の芽吹いた緑が鮮やかでした。
王ヶ鼻への道路脇の草原の中には、ツワブキに似たマルバダケブキの群落が見られます。葉っぱはツワブキ程の艶はありませんが、良く似た黄色い花を咲かせるのだそうです。
登山口の三城では咲いていたレンゲツツジも、台上ではまだ蕾でした。但し、このルート上にはレンゲツツジの群落はありません。むしろ車で美鈴湖経由でのルートの袴越や自然保護センター辺りに、レンゲツツジの大群落が見られる様です。
 王ヶ鼻からもこの日は眺望が効きませんので、昼食を済ませて、早々に戻ることにしました。
今シーズンの初登山でしたが、
「あぁ、やっぱり山はイイなぁ~!」
市内から車で30分足らずで来られ、そして1時間半程で台上へ。更にそこから1時間、日本の名立たる峰々の展望を楽しむトレッキング。松本市民にとって、美ヶ原は本当に手軽に登山を楽しめる“百名山”です。
しかし、高原の上まで車で来てのハイキングだけでは勿体無い!我々は、その日の天気を見て、思い立って即来られるのですから、こんな近くの松本に住む幸せ感じつつ、一番“身近な”百名山の美ヶ原に感謝です。
 帰路は王ヶ頭を経由して、台上の草原を塩くれ場経由で園地へ向かいます。
王ヶ頭ホテルも営業を再開していましたが、さすがに未だ人は疎ら。途中、草原の向こうに浅間山がくっきりと。東から南へと目を転じていくと、浅間山、八ヶ岳と雄大な裾野を持つ巨大な山塊が連なります。
帰路も園地から百曲がりコースを下り、王ヶ頭からはゆっくり2時間で三城に到着しました。
 少し遅くなってしまったので、この日は予定していた温泉「桧の湯」には寄らずに、ワンコたちの待つ自宅へ真っ直ぐ戻りました。

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