カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 前半は天候不順だった今年のGW。
コロナ禍で遠方への旅行は無理なため、当初は天気の良さそうな5月3日に、シーズン解禁としていつもの三城からの美ヶ原登山を計画していたのですが、4月30日と5月2日に美ヶ原は季節外れの降雪で真っ白だったとのことで、まだまだ山は冬の装いらしいことから今年の初登山は断念。そこで、地元での里山ウォークに変更です。

 ルートは、先ず我が家から下岡田へ1㎞程坂を上って、東口駐車場からアルプス公園へ。そしてアルプス公園を南口駐車場まで縦断してから、城山遊歩道で城山公園へ。更に城山公園から市街地へ下り、松本城から四柱、深志神社へという往復9㎞~10㎞程度の私的“松本ウォーク”です。

 71haという広大なアルプス公園は、里山をそのまま上手く使っていて、都市公園ではありながら自然の中にいる感じがします。ソメイヨシノのシーズンは既に終わりましたが、この日は五月晴れの空の下、芽吹きを迎えた新緑が目に鮮やかです。
日本語は「緑」を表す言葉が世界で一番多いと云いますが、確かに萌黄色、若草色、鶯色・・・と、「緑」一言では表せない様々な緑色の共演は新緑のこの時季ならでは。日本という四季の在る国に生まれたことに感謝です。公園内には、新緑のみならず、ソメイヨシノに代わって紅色のレンゲツツジや黄色のヤマブキ、そして桜では黄緑色をしたウコン桜やピンクの八重桜が咲いていました。
遠出が叶わぬ、それこそ今年はGW(がまんウィーク)とあって、広い園内にはたくさんの親子連れやワンコ連れ。北アルプスを一望するピクニック広場の草原では、登山を諦めてか或いは遠路はるばるか、テントを張っておられるグループも。
この日、薄雲が掛かっていましたが、常念はじめ北アルプスの峰々が望めました。美ヶ原同様にこのところの降雪で、残雪の北アルプスがまた少し雪化粧を増した様な・・・。島内から安曇平では代掻きも始まり、あちこちに水鏡が点在していて、安曇野は一年で一番良い季節を迎えています。
 南口駐車場で、市役所の公園緑地課のスタッフの方からアンケートの記入を頼まれました。市議会に提案されたキャンプ場設置の予算計上が市(市長?)の独断と判断されて差し戻されたための聞き取り調査なのでしょう。アルプス公園についての幾つかの質問項目の中に、キャンプ場設置についての可否等の質問が入れられていました。その場所は元々県の種畜場時代からの旧「まきば山荘」(ジンギスカンが名物でしたが数年前に閉鎖)の駐車場があった場所で、北アルプスを望む絶好のロケーションだけに、何も活用しない(現在は満杯時の仮設駐車場)のは勿体無いとは思いますが、旧市内だけでも三城や美鈴湖、そしてアルプス公園からすぐ近くの同じ城山々系の芥子坊主山にもキャンプ場がありますので、そんなにキャンプ場を増やすのもどうでしょうか。むしろ個人的には、コンクリートの土台だけを残して展望広場になった旧「まきば山荘」のスペースをワンコ連れが可能なカフェにして、ゆったりと北アルプスの眺望が楽しめたらと常々思っていますので、その旨を要望として記入しておきました。
また、ピクニック広場からの眺望の邪魔をしていた雑木が今年伐採されて、山と安曇平の景色が良く見えるようになったので、2年前に市役所に景観確保のための雑木伐採をお願いした手前(「予算が確保出来たら実施します」との回答を頂いておりました)併せてお礼を申しあげておきました。
 アルプス公園から下り、途中から城山遊歩道へ。
1㎞程の下り道を歩くと城山公園です。遊歩道に入ってすぐ、眺望が開けた所に東屋がありますが、そこが鳥居山。この西斜面で、500年近く続くという鳥居火が毎年4月に行われます(コロナ禍のため、今年は規模を縮小して二年振りの実施で、4月30日に行われました)。
そこを過ぎると、ナラやクヌギの林の中を進みます。新緑が眩しい程の緑のトンネルが続き、プチ森林浴気分です。アルプス公園からはずっと楽な下りですが、当然ですが城山公園から来れば逆にずっと上り坂で、1㎞足らずとはいえ結構な急坂が続き、ちょっとした登山気分が味わえます。城山公園が標高673mでアルプス公園の最高地点が標高775mだそうですので、ちょうど100mの標高差(因みに、松本市役所が593m。東京の高尾山599mとほぼ同じ標高)。登山のトレーニングとしても最適なトレッキングコースで、この日もトレイルの練習をされている方が何人かおられました。因みに、先述の同じ城山々系の芥子坊主山は標高891m。岡田地区にある山で、小学校の遠足等で子供時代から慣れ親しんだ地元の里山です。城山公園からアルプス公園を経て、その芥子坊主山まで続いているのが、城山々系の尾根沿いに作られた城山遊歩道です。城山公園から芥子坊主まで片道5㎞、標高差220mというトレッキングコースになります。
さて城山公園は、解説によると『江戸時代の天保十四年(1843)に松本城主であった戸田光庸が、犬甘城址に桜や楓数千本を植え、領民に開放したことがきっかけとなり、明治六年(1873)の太政官布告に基づいて、明治八年(1875)に長野県(当時は筑摩県)で初めて公園に指定されました。』とのこと。城山公園は、昔から松本市民の憩いの場でもあります。

 城山公園からは蟻ケ崎高校辺りまでずっと下りで、途中、住宅街の中の道路沿いに塩釜神社(奥州一之宮の分社)がありますが、4月23日にここで天然記念物のカモシカが目撃されて全国ニュースになりました。その後山に帰って行っただろうとのことでしたが、城山々系でしょうか。そういえば城山遊歩道の入り口にいつからか「クマ出没注意」の案内板がありますが、カモシカも出るのだからあながち冗談ではないのかも・・・。
旧開智学校から松本城へ向かいます。松本城の駐車場は県外からの観光客で満車。コロナ禍で東京などに緊急事態宣言も出されている今年のGWですが、松本城での予想以上の人出にビックリ(写真は正面の黒門とは反対側になりますが、お城の北西にある朱色の埋の橋とその近くの藤棚です)。
そこで人波を避けて、いつもの内堀沿いの天守閣寄りではなく、公園の奥の道を歩いて四柱神社へ。お参りを済ませ、併せて天神さんの深志神社へもお参り。途中、“蔵の街”中町も観光客で大層な賑わいでした。我々は、 “花よりだんご”ならぬ“森林浴より草だんご”張りに、帰路の開運堂で今年三度目の草だんごを買って帰りました。
 往復約10㎞。松本は、それぞれ岳、学、楽の“三ガク都”とか或いは“北アルプスの見える城下町”とか云われていますが、そんな松本の自然と歴史を楽しみながらの“松本ウォーク”でした。

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