カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 1月31日、ハーモニーホールでマチネーにて『大バッハと過ごす至福の時』と銘打たれたブランデンブルク協奏曲全曲演奏会を聴きに行ってきました。
(写真は当日の演奏会用リーフレット)
 「松本バッハ祝祭アンサンブル」と名付けられた古楽器オケは、2007年の松本市制100周年を記念して、小林道夫氏を中心に、氏の教え子であるコレギウム・ジャパンなど日本の古楽器合奏団のメンバーで構成されていて、2年前には同じくバッハの管弦楽組曲の全曲演奏会を開催して好評を博し、演奏はCD化もされたとか。今回はブランデンブルクの全曲演奏会で、ホールは満員の盛況でした。

 実は、前日の夕刻、前回の『音楽の捧げもの』同様、今回は日を分けて、国立音大の磯山教授によるブランデンブルク協奏曲の講演会も同時に開催されたのですが、今日聴きに来るために剪定作業を夕刻まで行っていたため、そちらは残念ながら諦めました。ブランデンブルクは全曲集をCDでも持っており、耳に残っているので「いいかなぁ」とパス。

 やはり、全曲を通しで聴ける機会は稀(ましてやこんな田舎で、しかも古楽器で)なので、駐車場には長野や諏訪ナンバーの車も結構あり、県内のクラシックファンが各地から集まって来られているようでした。
(個人的に注目していた)当日の演奏順は、1-3-4(休憩を挟んで)6-2-5で、やはり有名な5番がトリのようです(因みに作曲された順番は6-3-1-2-4-5)。小林道夫氏が、チェンバロの弾き振りで、コンサートマスターに松本の才能教育で学んだ桐山建志氏と他の古楽器奏者総勢20名の面々。
 最初の1番はまだ温まっていないのか、管楽器の乱れもありましたが、5番と並び耳に馴染んだ3番からは典雅な調べがホール一杯に響きました。中でも2番に用いられた古楽器のトランペットが独特の高音で、昔のパイヤールの「王宮の花火」(管楽器だけでの演奏)を思い出しました。
チケット購入が遅かったため良い席が無く、ステージ右寄りの生まれて初めてのフロント席。フル管のオケ程では無いと思いますが、それでもやはり音が頭上を飛んで行き、左右の音のバランスと、特に管楽器が入った時の耳への到達時間が微妙にずれて聞こえ、少々違和感が・・・。でも、音量の小さなリコーダーやフラウト・トラヴェルソなどの古楽器の音色が間近で聴かれ、またフロントならではの演奏者の表情なども楽しむことが出来ました。
やはり音響に定評のある800席のこのホールは、室内楽やソロコンサート向きで響きの良さを実感できます。

 休憩を挟んで2時間半を超える長丁場の演奏会。終わる毎に楽器編成が変わり、最後は当日の出演者全員がカーテンコールに応えて何度もステージに登場して、寿ぐ新春の幕開けに相応しい演奏会が終了しました。この日の演奏はライブ録音もされていたようですので、どこかで耳にする機会もあるのかもしれません。
 今度は、マタイやロ短調などの声楽曲や、個人的にはテレマンやヘンデルなどバッハ以外の曲も是非この古楽器の祝祭管で演奏してもらいたいものです。

 ハーモニーホールでの演奏会は、これからムターや以前シンガポールでも聴いたダン・タイ・ソン、そしてチャイコフスキー・コンクール優勝の上原彩子などのソロコンサートが続きますので、暫くはお休みにしたいと思います。
本当は、3月には県内アマチュア合唱団の木下牧子作品だけの演奏会や、市民芸術館では早グリの松本特別公演、5月には伊那の県文で、バシュメット指揮国立ノーヴァヤ・ロシア交響楽団との上原彩子のチャイコの1番と悲愴もあるのですが、もし5番(そう言えば生まれて初めて買ったレコードが5番だったっけ)なら飛んで行っちゃうけど、今回は我慢かなぁ・・・。

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