カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 8月4日の早朝5時。チロルとナナの散歩です。

この日は、数日振りに田んぼ道コースへ。いつもの常連さんのワンちゃんたちとご挨拶。

何だかいつもと匂いが違います。出穂の時だけ香る、何となく甘い香り。そうです、稲穂の匂い。
ちょうどご飯が炊き上がって、炊飯器の蓋を開けた時のような、お米の匂いが田んぼ道に微かに立ち込めています。

「そんな話、お父さんからも聞いたこと無いけど・・・」と家内から。
でも、確かにいつもとは違う匂いがするとも・・・。
     
そう言う私も誰からも聞いたことがありませんが、これは紛れも無く稲の穂が出る時の匂いだと思います。この時期しか匂いませんし、その匂いもお米を蒸した時の匂いと同じですから。
じっと茎の中で待っていた稲穂が外に出て、大気に初めて触れた時に広がる大地の香りでしょうか。

 そう言えば、昨年秋、あるお得意さまから、リンゴと一緒にりんごの葉を入れてお送りしたところ喜んでいただいて、その葉が「リンゴの匂いがしますね!」というメールをいただきました。リンゴ農家も初めて知って、“目からウロコ”と驚いたことがありました。

 出穂・・・「シュッスイ」と読み、稲に限らず穂が出ることを言います。因みに、Wikipediaに拠れば、稲妻という呼び名も、この稲の出穂期に雷が発生しやすいからだとか。てっきり、(逆さまにした)稲の穂のように雷の光の筋が広がるからだと思っていましたので、なるほど!でした。
自然と農耕と人間の営みが全て関連しています。
(ネットで検索してみましたが、出穂と匂いに関する記述は見つけられませんでした。でも、絶対そうだと思うんだけどなぁ・・・?)

 ここ松本は岡田の里では8月上旬から出穂が始まり、一週間ほどですっかり稲穂が出揃いました。

 立秋も過ぎて、暦の上ではもう秋です。
とは言え、まだまだ暑い日が続きそうです。残暑お見舞い申し上げます。