カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 10月上旬のことです。
長女から突然メールが届きました。曰く、
「10月30日(土)に東京に出て来れない?」
「前日の29日(金)は一日新宿へ出張するけど、何?」
「夜、付き合ってくれないかな?と思って・・・」
「えっ、何かある?激励会?」
「ハイドンの天地創造の演奏会が、金&土の6時からあるので、土曜日に行か
 ないかな?と思って」

 そう言えば、彼女は中学最後の音楽会での三年生恒例の全員合唱で、オラトリオ『天地創造』第一部の最終曲(第13曲)『天は神の栄光を語り』のピアノ伴奏をしました。

 えっ、忙しいのにアマチュア合唱団でまさか自分も歌うんじゃ・・・?

「イイなぁ、どんな演奏会?」
「サントリーホールで、ニコラス・アーノンクール指揮ウィーン・コンツェントゥス・
 ムジクスだって。有名?」
「有名どころか、古楽器演奏では世界の第一人者だよ!
 金曜日なら演奏会が終わってから帰れるかも・・・」
「じゃあ、チケット予約入れるネ!」

 ところが、確かに土曜日は18時開演ですが、さすがに金曜日は19時開演。
勿論、三部からなる大曲オラトリオ『天地創造』の全曲演奏で、終われば10時近くになりそうですので、その日の内には松本へは帰れません。農作業もあるし、恐らく柿も収穫しないといけません。もし土曜日の夜の演奏会だと、一日が無駄になってしまいます。諦めざるを得ません。

「ゴメンネ。一緒に聴きに行けると思ったのに・・・」
「ううん、気持ちだけでイイよ。ありがとう!」

 夜、帰宅して家内に話をすると、
「旅行の話の時に、自分には声掛からないって拗ねてたでしょ!それで、あの
 子が気を使ったのよ。可哀想に・・・」

ハイ、確かに言いました。家内と長女が海外旅行の相談をしていた時に、
「どうせ農作業で行けないにしても、聞くくらいこっちにも聞いてくれたって
 イイじゃん!」

 ネットで調べてみると、S席ナント28,000円。いやいや、高過ぎる。買わせなくて良かった。
彼女は、自分の目標に向かってしっかりと貯金をしている筈なので、気持ちだけもらっておきました。カタジケナイ。

 スイマセン、反省してまーす。

【追記】
でも、アーノンクールか、イイなぁ・・・!しかも今回の日本が、巨匠最後の海外公演と言うではありませんか!他にロ短調ミサも・・・。真摯に聴いてくれる日本の聴衆が好きで、日本を最後の海外公演の地に選んだとのこと。
11月、東京にはクリーブランド管も来日し、内田光子の弾き振りでのモーツアルトもコンチェルト2曲の演奏会も(既に2公演共Sold out!)。イイなぁ、都会は。でもお小遣いがいくらあっても足りませんネ。うん?タバコ止めればって?・・・ハイ、ご尤も!