カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 チロルとナナの散歩コースの一つ、「蟻ヶ崎台」へ上っていく坂の途中の畑に長芋(山芋)が栽培されています。
あと1ヶ月近くもすれば茎や葉が茶色く枯れて、長芋が掘り出されることでしょう。

 全国的にも有名な産地である松本市郊外の山形村は、砂地で曲がらずに伸びるので長芋の栽培に適しています。長芋畑が広がる山形村では、さすがに機械掘りがされているそうですが、長い物は1メートル近くにもなりますので、この畑も10本足らずではあっても、人の手で掘り出すのはかなりの重労働です。

 さて、その長芋の茎に小指の頭大くらいの豆のようなもの(球茎)がたくさん付いていますが、これが「むかご」。
「零余子」という漢字を当てますが、知らないと読めませんね。一般的には余り見向きもされませんが、これが食べられるのだそうです。「むかご」自体は子供の頃から知っていて、投げたりして遊んでいましたが、これが食べられるとは知りませんでした。
写真の真ん中くらいに、緑の葉の中に黒っぽい「むかご」が写っていますが、分かりますでしょうか。



 何年か前に市内の和食料理店(「一鳩」)のコースに、〆で「むかご飯」が出され、生まれて初めて食べました。
家内には不評でしたが、長芋と言うよりも、むしろ蒸かした小粒のジャガイモのようで、やや苦味があり乙な味ではありました。
ただ、炊き込むよりも、煮っ転がし風に醤油と砂糖で苦味を残しつつ甘辛く味付けた方が美味しいのでは?と思いましたが、さすがにお店には出回らないようです。

 この「むかご」、捨てるのが勿体無いほど栄養価は高いのだとか。これも、秋を感じさせてくれる味でしょうか。