カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 バラエティー番組ばかりで見るものが無い(プロ野球のナイター中継もご覧にはなりませぬ故。個人的には中継の減った尻切れトンボの地上波より、試合開始からほぼ終了まで放送されるBS中継が増えたのはむしろ歓迎ですが)からと、奥さまが時々借りてくるDVD。
米国のTVドラマが多く、FBIのプロファイリングチームの活躍を描くCBSの“クリミナル・マインド”は、これまでレンタルされている全シーズンを借りてご覧になっているようです。個人的には、「ナンで、そう断定出来る訳?」と、プロファイラーの行動分析の飛躍に付いて行けず、むしろテレ朝の「科捜研の女」の方が論理性(科学的根拠)で勝っていると勝手に思っています。

 クリミナル・マインドの新シーズンのレンタルが始まるまで、今奥さまがハマっているのが、お友達から薦められたという、アメリカFOX のTVドラマ“TOUCH(タッチ)”。
「どういう内容?」と聞いても、「う~ん、説明できない・・・。見た方が早い!」との仰せに、私メも途中から見ましたが、論理の飛躍と偶然の積み重ねに付いて行けませんでした。
「ナンで、そうなる訳?おっかしいじゃん!」
「ウッルサイなぁ!黙って、もうちょっと見てなよ!」
と怒られて大人しく見ている内に・・・ハマりました。
(設定が複雑なので、途中からではなく第1話からご覧になるか、最初にダイジェストをご覧になってから見られた方が分り易いと思います)

 無言症(自閉症?)の息子ジェイクの示す数字に意味がある(過去・現在・未来が数字で繋がっている)ことを信じ、その指示を受け、その意味を探る内に、次第にジェイクの天才的能力を認識していく父マーティン(9.11で妻を亡くしたシングルファザー。残された息子の面倒を見るために、敏腕で鳴らした新聞記者を辞め、空港荷物の宅配をしている設定)。
ドラマの中で、場所も離れ(時によっては大陸を越え)、一見無関係な人たちが、その数字により導かれ、運命の調和によりやがて繋がっていきます。
数列の構成が次第に明らかになっていく数字そのものの意味は一話で完結しながら、その背後にある同じ無言症の少女アメリアが示した数列は、大きなうねりとしてドラマの中心で動いていきます。
一見無関係に見える人たちが、ジェイクの示した数字をマーティンが追う内に、次第に近付き、最後はマーティンの助けを借りて幸せになるという展開ですが、“無関係”が次第に絡みながら近付いて(最初に散り撒かれた偶然がやがて必然性を帯びて)行く過程が、息もつかせずハラハラドキドキ・・・。
鍵を握る“アメリア数列”は架空とのことですが、「宇宙は全て意味ある数字で成り立っている」と思わせてくれます(番組冒頭のタイトル映像は、ヒマワリの種の配列など自然界にも存在するという“フィボナッチ数列”を多分にイメージしている感じがします)。
 “オーパーツ”一つとっても現代科学では解明し得ないモノがある中で、宇宙や歴史における数字の支配も、もしかしたら「有り得るかも・・・」と思わせてくれる、如何にもアメリカ的な、出色の脚本だと思います(因みに、既に放送ではシーズン2まで終わっているそうです)。