カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 我々、生粋の“松本っ子”が当たり前と思っていても、県外から来られると、驚いたり意外だったりすることも多いようです。そんな話題としてお送りします。題して「信州松本“ぶったまゲーション”」。

 駅前大通の国府町(「こくぶちょう」と言っても、奈良時代の国府の置かれた場所ではなく、明治になって松本駅開業に伴い新設された町名)交差点の角という、松本の市街でも駅前大通りの一等地にある車場ビルの1階。「コタケ」と描いた看板があります。
ここは、“おばちゃんの原宿”とも形容される東京巣鴨商店街と同様に、オバチャン御用達の洋品店。規模は巣鴨とは比べるべくはなくとも、謂わば“松本の巣鴨”とでも言っても良い(聞いたことはありませんが)店でもある「コタケ洋品店」です。勿論、母も昔からその愛用者の一人だったでしょう。

 女鳥羽川沿いにも「コタケ本店」が、この国府町支店の以前からあって、そちらは男性物も確か扱っていて、子供の頃、学生服などはそこで買ったような気がします。当時何度か連れて行かれた記憶ありますが、こちらの駅前通りの店は全て中高年向けのみの婦人モノ。
松本でも、店じまいをする洋品店やブティック(そう言えば、本町にあるヤマダドレスもここで閉店とか)などもある中で、一等地で何十年と続いてきた不思議な洋品店でした。
 2年ほど前だったか、家内が母の衣料品を買いたいけど、どこへ行けば良いか聞くので、
「そりゃあ、松本だったらコタケしかないでしょ!」
そこで家内を案内して、その時に初めて店内に入店しました。
いやぁ、凄かったですね・・・。中年の“オバチャン”や、お年寄り向けの衣料品が店の外のハンガー含め、店内にも所狭しと並べられていて、数人おられたお客さんは勿論そうした年代層の方々ばかりで、50才以下や、ましてや若い女性のお客さんなどは皆無。店員の方もそうした年齢層の方がお二人。ここまで徹底されると、ある意味壮観でもありました。
80台半ばのご婦人向けにどんなモノが良いか分らぬ奥様に、店員の方が「じゃあ、これとこれは?」と言って全てお任せで選んでいただきました。

 その“オバチャン御用達”の店が、年内一杯で閉店し、1月から女鳥羽川沿いにある本店へ移転するとか。
当時も、ごった返す程ではなくとも、絶えずお客さん(オバチャンたち)が店内にはおられたと思いましたが、先述の通りの駅前の一等地で、ビルは自社物件(駐車場ビル)でしょうから、テナント料収入前提で、貸せた方が経営的には良いのでしょう。今風のレストランでも入るのでしょうか?
オバチャンたちなら、別に駅前でなくとも、女鳥羽川沿いの本店に行けば良いのでしょうから。

 我々(男性)には関係ありませんが、また老舗の(名物)店が一つ消えていきます。

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