カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 JR田町駅から徒歩5分、田町グランパークにある「威南記海南鶏飯(ウィーナムキー ハイナンチーハン)」。
今、シンガポールでローカルフードのチキンライスの一番人気店の日本店(銀座にも支店あり)。ちょうど一年前も次女のリクエストで行こうと思ったのですが、予約が一杯で行けませんでした(代わりに恵比寿のシンガポール料理店「新東記」へ行きました)が、今回念願叶って初めて行くことが出来ました。この田町本店では、今年の2月にTVの「ぐるナイ」のゴチの舞台にもなったのだとか。

 11時開店で平日のランチですので(休日以外は予約不可)、12時前であれば“サラメシ”の方々でまだ混みあうことはなかろうと11時半に到着。すると既に行列。凄いですね、と唖然。相席やテラス席(この日は30度以上の残暑でした)ならすぐOKとのことでしたが、折角なのでテーブルが空くのを待つことにして20分。漸く座ることが出来ました。お店は周囲も緑に囲まれていて、南国シンガポールの雰囲気が良く出ています。
 ランチメニューのチキンはスチームとローストの二種類で、ランチは夜とは値段設定が異なるようです。家内と娘がスチームのチキンライス(税込1100円)、私はローストのチキンヌードル(同1000円)をチョイスしました。
程なく運ばれてきたチキンライスは、コリアンダー(中国語で香菜=シャンツァイ、タイ語でパクチー)が載っていて、チリやダークソース、ジンジャー等のタレはテーブルに載った容器から小皿に自分で盛り、またチキンそのものに薄口の醤油系のタレが既に掛けられていて、チキンの下にキュウリが敷かれたスタイル。チキンヌードルには定番の極細面と炒めた小松菜(?)が載っていますが、グレービーな餡かけの様なソース。現地での屋台で良く食べたのは、もっとドライだった様な気がします。確かに味付けそのものは懐かしい感じでしたが、ローストの程度が甘い感じ。現地でのローストはチキンやダックも定番でしたが、もっと皮がパリパリしていました(もしかすると作り置きかも?)。また、家内のチキンライスのチキンは少し臭みがあります。一方タイ米は量もたっぷりでとても美味しかったです。チキンスープも薄味で美味。
いずれにしても、どちらもシンガポールで慣れ親しんだスタイルとは少し違いました。
 この「威南記海南鶏飯」は、シンガポールで1989年創業とのことですが、'87~'94の赴任中には聞いたことがありませんでした。伝統的なローカルフード(海南鶏飯は中国の海南島からの移民が広めたと言われる料理で、中国語の発音はハイナンチーファン。英語ではHainanese Chicken Riceでした)とは言え、店ごとの工夫や特徴、時代変化があって良いと思いますが、個人的には(当時は、屋台街でも観光客相手相手ではないホーカーセンターでは、いくら美味しい屋台であっても中国語しか通じない店主も多く、その場合地元の人が一緒でないとちゃんと注文するのが難しかったので)、オーチャード・マンダリンのチャターボックス(チキンカレーとホッケンミーも美味しかった!)の方が懐かしさという思い出も加味されて美味しかったように思います(但し、帰任後家内と娘がシンガポールに遊びに行ったら、チャターボックスは、シェフが独立し、店も高級店に改装されて一階から最上階に移転していて値段も当時の倍。店名通りのカフェテリアらしかった昔とは全く違っていたとか)。但し、こちらは現地店の直営ではないようですので、現地で実際に食べてみてからでないと本当の味を判断するのは拙速であるように思います。
でも、信州では食べられない(タイ料理のチキンライス「カオマンガイ」は松本にもありますが)懐かしの“シンガポール料理”を東京で味わうことが出来ました。