カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 長女が研修の一環であるジャパンツァーの幹事役とやらで帰国するのに併せ、奥さまがまたまた上京するので、ホンジャ娘たちへのお土産に買ってあげようと思った「栄楽」の生馬刺しと自家製ソーセージ。
いつもの様に店前の道路脇に車を停めると、店にはシャッターが降りています。シャッターが降りているのは、気紛れでお休みされることも良くあるのですが、まさか・・・?
ところが、そのまさかで、ナント閉店してしまったらしいのです。
 「ガーン、ショック!」
家内に言うと、
 「あぁ、やっぱり・・・」
最近、前を通っても店舗がいつも閉まっていたのだそうです。家内が上京してその旨娘に伝えると、とりわけ信州からのお土産にご指名で学生時代から贔屓にしていた次女が残念がっていたとか・・・。

 「栄楽」は松本でも老舗の精肉店でしたが、生の馬刺しが絶品で、また時間があると作られる自家製のソーセージと豚ロースの味噌漬けも逸品。我が家全員がファンでしたので、進学して家を離れた娘たちからも、家内が上京する際のお土産に時々指名買いをしていましたし、客呼びの際などにも手軽にプラス一品になりました。
ただ70歳を超えられたマスター(紳士然とされていて、肉屋のオヤジさんと言うよりもむしろその方がお似合い)はあまり商売っ気無く、地元のアマオケで確かビオラを長年弾いておられるなど、商売も含めて悠々自適といった様子で、奥さまは体が弱いのか、姉妹の方と二人で店を切り盛りされていました。ですから、いつ閉店してもおかしくない状態で、定休日も営業時間もあって無い様なもの。開いている方がむしろ珍しく、本当に買いたい時は事前に電話をして予約しておかないと安心出来ないほどでしたが、それなりの値段(最近では馬刺しがグラム1300円)ではありましたが、他では絶対に入手出来ない質に納得の逸品でした。ですので、本当にショックで残念です。
もしかすると、生馬刺しは探せばどこかで買えるのかもしれませんが、あの自家製のソーセージはもう無理なのでしょうね。
 「あぁ、誰か跡を継いでやってくれないかなぁ・・・」
(でも、懐かしい焼き芋の「美松」も息子さんが数年前に再開しましたが、その後探して行ったら閉店していましたから、やはり難しいのでしょうね)

 後日車で前を通ると、既に看板も取り外されていることに初めて気が付きました。聞けば閉店されたのは7月末とか。偶然にも、私の最終出社日と同じ日でした。自分のリタイアの日に「栄楽」も営業を終えていたとは・・・。
「長年お疲れさまでした。本当に美味しかったです。」