カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 今回、実に40年振りに訪れたビーナスラインでしたが、茅野から白樺湖を経由してビーナスラインで霧ヶ峰へと走ってみて、観光地としての茅野と諏訪の余りの落差に愕然としました。
と言うのも、前話にも記した様に、霧ヶ峰から角間新田を経て上諏訪へ下る道沿いにはレストランや喫茶店など観光に来て立ち寄れるような施設や店は皆無で、蓼科や白樺湖へ向かう茅野からのルートとは雲泥の差でした。しかも、道路も狭く急なカーブも多かったので、茅野からの道路の方が広くて走り易かったからです。
 「これでは、茅野駅には全ての特急が停車しても上諏訪を通過してしまう特急が現れても止むを得ない・・・。」
実際に現場に行ってみて、残念ながら確かにそう感じざるを得ませんでした。

 時代の変革期を迎え、今までの様に箱物だけの観光施設を作れば良い訳では決してありませんが、片やこれまで蓼科高原を中心に三井の森の別荘地や東急ハーヴェストなどを誘致するなど観光開発に力を注いで来た茅野市(しかし、その蓼科高原も今や寂れ、観光地としての魅力も地盤沈下していると感じさせますが)と、諏訪湖だけではなく、せっかくの霧ヶ峰(長らくエアコンの名称に使われているように、世間一般に“信州の爽やかな高原”というイメージ大の筈)という観光資源を抱えながら何もして来なかった様にさえ見えてしまう諏訪市・・・。
40年振りに車を走らせてみて、残念ながら特急の停車駅と通過駅の理由や背景が何となく垣間見えた様な気がしました。

 新しい観光の方向性としての、自然と文化との共生、グランピング、with Dogでペットに優しい観光地(長野県内は軽井沢以外どこも落第ですが)・・・。
ミシャクジ信仰が今も息づく縄文王国の八ヶ岳エリアを抱え、更には高齢化に伴う健康志向の中で、例えば湖畔のウォーキングと温泉を活用してのスパなどなど・・・。諏訪には、今後に向けての諏訪広域としての材料やヒントは幾つも有る様に思います。これまでのように、7年に一度しかない御柱と、温暖化で今後はあるかどうも分からない冬の御神渡と、夏の花火だけに頼っていてはいけないのです。
事実、茅野の蓼科湖畔には確かに古臭くて寂れた施設も多いのですが、最近ワーキングオフィスと共にオートキャンプ、コテージ、キャビンとスタイルの違うおしゃれな宿泊施設がオープンしていてビックリしました。クローズしていた地元の温泉旅館を県外資本がリノベーションしたのだそうですが、最近話題のワーケーションも可能な施設です。

 片や、市長選が二期連続で無投票だった諏訪市。諏訪をどうするのか、もっと活発な政策論議があっても良いのにと思ってしまいます。お世話になった諏訪だからこそ、他人ごとながら・・・、
 「おい、諏訪よ、もっと頑張れ!」