カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 米国西海岸で働く長女が、出張で東京と京都へ来るかもしれないが、松本には(時間距離が遠いので)行かないとのこと。
 「だったら、こちらから会いに行きませう!」
と、せっかくなのでこの時期の紅葉の京都に行くことにしました。もし娘の予定が変わったらしょうがない、その時は自分たちで楽しめば良いと、早めに安いビジネスホテルを予約してありました。今回は、年金生活者(しかもまだフル支給されていない)故のケチケチ旅行、節約旅行であります。

 京都で、出張中の娘と会えるのは前日の夕刻から翌日昼までと週末の正味一日だけだったのですが、せっかくなので我々は、その前後の3泊4日で紅葉の京都を楽しむ予定。京都は、3年前に会社の定年準備のセミナーで嵐山に11月上旬に来て以来。その時、30年振りくらいに、二日間だけ京都観光(嵐山から嵯峨野と伏見稲荷から東福寺へ)を楽しむことが出来ましたが、今回は4日間もベストシーズンでもあろう秋の京都散策ともう一つ、京都国立博物館で開催中の、何しろ期間中の展示作品全てが国宝という“あり得ない”「国宝展」を閲覧するのが目的です。

 朝一番の特急しなのに乗り名古屋経由で京都へ。のぞみは随分混んでいるようでしたので、我々は名古屋からですからノンビリとこだまの自由席で京都へ。岡崎のホテルに荷物を預け、早速東山七条にある京都国立博物館へバスで向かいました。明治30年に開館したと云う前身の帝国京都博物館と同年に制定された現在の文化財保護法の先駆けである「古社寺保存法」。その条文中で初めて「国宝」という言葉が用いられたと云います。今年がそれから120年ということを記念しての大規模な国宝展。寺社仏閣などの移動不可能な建築物等を除く国宝885件の美術工芸品の実に1/4に当る200件の国宝が展示されると云う前代未聞の国宝展です。展示される作品の中には東博所蔵の長谷川等伯「松林図屏風」など、これまで何度も見た展示品もあるのですが、その「松林図屏風」が今回は息子久蔵の「桜図」(京都智積院蔵)と並んで展示されるなど、見どころ満載。我々の行った前日には来場者が40万人を突破したとの報道もあり、全国的に注目の展覧会故に待ち時間80分との情報もありましたが、これは絶対に見過ごさずに行かねばなりますまい。
二ヶ月間の期間中4期に分けての展示であり、関西在住であれば全て見ることも出来ますが、たまたま我々の行く時期がⅢ期とⅣ期と節目だったため、奥さまが是非見たかったと云うⅢ期の最終日に見に行くことにしたもの。このⅢ期の目玉は先述の等伯親子、志賀島の金印、そして源氏物語絵巻、信貴山縁起絵巻、源頼朝像(伝)でしょうか。他にも、Ⅰ期Ⅱ期では吉祥天像や風神雷神図屏風や3週間限定展示で雪舟の国宝絵画全てが、また4期では燕子花図屏風が百年振りに京都に里帰り展示されるなど、どれもこれもが歴史や美術の教科書で見た国宝中の国宝であります。
Ⅲ期での一番人気は志賀島の「漢委奴國王」金印で、目の前(前列)で見るためには40分待ちの行列とか。我々は、後列からで構わないからと並ばずにエレベーターで先ず最上階の3階に上がって順次見て行くことにしました。
 チケットは先にネット購入してあり、大混雑と聞いていたものの東京の国立博物館の様に入場制限も無く、スンナリと館の中へ。ところが館内が大混雑。どの展示も二重三重の人垣です。各フロア、各展示室で、係員の方が
「最前列の方は止まらずに、少しずつでも左へお進みください!ご協力をお願い致します!!」
と何度も呼び掛けるのですが、せっかく順番を待って最前列に並んでも、特に目玉の展示品の前ではどこ吹く風か全く動く気配も無し。結局諦めて後列に外れ、前列の頭越しに眺めるしかありませんでした。特にⅢ期の目玉とも云える金印は前列で見る人を分けており、40分待ちとのことから、気持ちが分からないではありませんが、余りに目に余ったのか、その近くで係員に個別に注意されているお爺さんが・・・。でも、そこはさすがの関西人、全く悪びれる様子も無く逆にモッケの幸い?と展示品について係員の方に質問をしていました。イヤハヤ、恐るべし・・・。ここは、やはり東博のように入場を制限して館内の流れを良くした方が良いのではないか?いくら関西での40年振りの特別展とはいえ、せっかく入場しても見られないのであれば本末転倒です。じっくりは無理でもホンの数秒でも間近で見られるように運営すべきではないか・・・そんな風に感じ、ある意味ガッカリしながら見学を続けました。その目玉の金印は“最小の国宝”と云う通りで実物は一辺僅か2.3cm。これでは、例え最前列で見ても結局は良く分かりませんでしたので、並ばずに正解でした。
 そんな中で個人的に一番感動したのは、肖像画コーナーに展示されていた伝源頼朝蔵を始めとした京都神護寺三像。三つが揃うのは23年振りとのことでしたが、思っていたより大幅で何とも言えぬ凛とした空気を鎮めるような品格を漂わせていました。また初めて実物を見た信貴山縁起絵巻も実に良かった。そしてⅡ期のみの展示だった曜変天目は見られませんでしたが、替って油滴天目が展示されていました。

 思ったより長く3時間を超えて立ちっぱなしで見学したので、歩いた距離は大したことはなくても結構疲れたので、夕刻にはまだ時間もあったのですが、ホテルに戻って夕飯まで休むことにしました。

 11月、霜月の名の通り、秋から冬へと里山の風景も変わって行きます。

 月初めはまだ秋本番と云う感じで、我が家の芝生ガーデンの2本のハナミズキの紅葉した葉が風に散って芝生の上に赤い絨毯を作っていました。隣家に舞って行かない様に早めに拾わないといけないので奥さまはヤキモキしていましたが、それはそれで、そのままにしておきたいような秋の風情が漂っていました。
 また、11月中旬にもなって“花が消えた晩秋の里山に、ひと際鮮やかに“花を咲かせている”のがオレンジ色に熟した柿です。
早朝ウォーキングで見掛けた見事な“柿の花”。今は、富有柿もスーパーの店頭に並び、美味しい甘柿が信州でも買えるようになったので、庭先に植えられた甘柿にはだれも見向きもしなくなり収穫されずにずっと木になったまま。何もない冬の間の鳥のエサですが、熟し過ぎて茶色になるまでは、オレンジの花の様で、花の無い晩秋を彩ってくれています。

 11月18日は雨模様で、それも寒気が流れ込み、松本も氷雨の様に冷たい雨が降りました。明けて翌19日は、東山もつい1500mくらいまで白く雪化粧をしていて、いよいよ里にも冬将軍が迫って来たようです。
早朝ウォーキングで、久し振りにアルプス公園へ行って見ると、北アルプスは殆ど雪雲の中でしたが、真っ白な常念のテッペンが少しだけ雲の中から顔を出していました。そして南側は鍋冠が白く雪化粧して見ることが出来ました。
寒くなって、ウォーキングも犬の散歩も誰もいないアルプス公園です。そんな公園で、コブシの木にネコヤナギの様な冬芽が一杯に付けていました。きっと、暖かくして花芽を守りながら春を待っているのでしょう。

 それぞれの、冬に向かう晩秋の里山の風景です。

 秋になると“鍋シーズン”到来。メインの肉や魚介系はともかく、野菜が大量に取れるのでヘルシーでもあります。
 最近は小分けされていて使い易いポーションタイプを始め、色々な種類のスープが市販されていて便利ですが、我が家では種類は寄せ鍋や“合点”流の水炊きであったり、以前我が家の定番だった“安鍋”(世間で云う“豚バラと白菜のミルフィーユ鍋”)にせよ、その味付けはポン酢がメインだったのですが、最近ハマっているのがキムチ鍋。しかし、キムチ鍋にハマっていると云うよりも、むしろ〆の“チーズリゾット”にゾッコン!なのです。
一般的に、鍋の〆にはうどんだったり、雑炊だったり、しゃぶしゃぶだったらきしめんでしょうし、キムチ鍋にはラーメンが定番でしょうか。
水炊きは鶏肉のコラーゲンがスープに溶け出しているので、雑炊やおじやにしてスープまで頂いた方が体にも良いでしょう。

 最近鍋スープのTVCNでゴマ味の鍋でチーズリゾットを薦めていますが、イヤイヤ、キムチ鍋の方がチーズリゾットの相性は抜群。そのチーズリゾットが食べたいので、キムチ鍋にしていると言っても過言ではありません。とろけるチーズでキムチ味が実にまろやかになります。
もしキムチ鍋の〆でラーメンにされていたら、一度騙されたと思ってチーズリゾットにしてみてください。最高です!

 毎年お米を分けていただく父方の茅野の叔父。
今年は、お米だけでなく稲藁を果樹園用に頂くことにして、軽トラックで茅野まで受け取りに行って来ました。コンバインでの借り入れもとうに終わっていて、田んぼに藁束を4つずつ円錐形の様に立てて乾かしてくれてあるのですが、10月は異様に雨が多く、また台風の影響もあって、田んぼがなかなか乾かずにいたのですが、11月に入って晴天が続いたので漸く取りに行くことが出来ました。
場所は蓼科の麓で、標高1100mの湖東(こひがし)と云う地籍なのですが、古代の諏訪湖がいくら大きくても(現在の諏訪湖の3倍ほどで、茅野まで諏訪湖だったとか)、湖の東側と云う程に、この近くまでが諏訪湖だったとはさすがに考えられません。東山魁夷で有名な御射鹿池や奥蓼科の横谷峡も近くだそうです。連休だったこともあって、今朝も県外車に道を聞かれたとか。
 「御射鹿池の紅葉もキレイでしょうね!?」
 「いやぁ、溜め池だでナ。大したことねぇけど・・。白駒の方がイイワ」
 「じゃあ、やっぱり緑のキレイな夏にします!」

 当日は2回往復する予定で、朝早めに出発。空荷での往路は時間節約のため高速を走り、藁を荷台に満載しての帰路は、街中を避けて下道をトコトコとゆっくり走って来る予定。
田んぼで、荒縄で縛って藁を“まるけ”ます(「まるける」は信州弁?で、丸く束に丸める/纏めるの意)。軽トラの荷台に6把ずつ3段積みの18把。それをロープでずり落ちぬ様にしっかりと縛ります。叔父からはもっと積めると言われたのですが、途中緩んで落としたりしてはいけないので3段にさせてもらいましたが、それでもバックミラーは荷物で後ろが見えません。交通量の多い上諏訪側(国道20号線)を避け、上社側の諏訪湖の西側(別名“西街道”)を走り、岡谷から国道に合流し塩嶺峠を超えて脇道の山麓線を走って中山から松本へ入る予定です。松本市内も“ビル街”に藁クズを播きながらは走れないので、街中を避けて遠回りに山側を走って帰る予定です。
茅野から松本まで高速だと1時間足らずですが、途中2度ほどチェックしましたがロープも緩むことは無く、下道をゆっくりトコトコと2時間掛かって無事リンゴ園に到着することが出来ました。
茅野を出る頃からにわか雨で、松本でも雨が降り出してきたのでその日は二往復せず、翌日もう一度行くことにしました。
 翌日は幸い快晴でした。
2台目も積み終わり田んぼでの作業は終了。叔父の田んぼから眺める八ヶ岳から蓼科山へ続く山並みの雄大で見事なこと。裾野に拡がる広葉樹や落葉松の紅葉や黄葉も見事で、青く澄んだ青空を背景にまさに秋本番。暫し、うっとりと見とれていました。

 翌日、早朝ウォークで蒲田駅周辺を歩きました。ウォーキング向きのコースは無かったので、蒲田駅の西口周辺で「石ちゃんの通りの達人」で紹介された店を探してテクテクと。「イオンモール松本」に出展したインド料理店「フルバリ」も発見しました。

 午前中は次女のマンションで朝から衣替えを済ませ、私メはクリーニング店へ行きがてら糀谷商店街を散策。空港関係者が多く住むと云う糀谷は、住み易そうな良い街です。

 代わりに信州へ持ち帰る荷物も整理して、作業終了。少し遅めの昼は、娘のリクエストで、いつもの「美登利寿司 活」へ。もうパラパラ雨が落ちてきていたのでバスでJR蒲田駅に向かいました。
週末の土曜日で相変わらずの外の行列したが、思いの外少なめ。程なく座ることが出来ました。ヒラメや炙りエンガワ以外に、私メはいつもの光物。この日の〆サバはイマイチでしたが、炙りトロイワシが実に旨い。3皿頂いてしまいました。また、この日は特選鯵が脂が乗っていて且つプリプリと新鮮で何とも美味! この日の鯵は、次女が成田に住んでいた時に行った「江戸ッ子寿司」で食べた鯵(何度か行きましたが、最高だった鯵は最初の時)に匹敵する程でした。この日のメインは夜なので、家内からは食べ過ぎぬようにとのこと。且つ「飲み過ぎぬ様に!」とのことにつき、生ビールも1杯だけ。会計時に
「わぁ、今までで一番安かったーっ!」(そりゃ、そうでしょ)
「ウン、如何にお酒が高いかだネーっ!」(イヤ、食べる量もセーブしましたから)

 娘とは蒲田で別れて我々は一旦ホテルへ戻りました。
夕飯は、事前に「俺の割烹」を予約済みです。「俺のフレンチ」だけでなく、以前長女から連れて行ってもらって感激したのだそうで、私メにも絶対おススメと、今回予約してくれたものです。2時間毎の入れ替え制だそうで、う予約は7時から。一緒に行く筈だった次女は、友人との別の約束が出来たからと、この日も我々二人だけ。事前にその旨予約を変更してあります。
前回は長女に連れて行ってもらったので場所が分からないとのことで、夕刻、台風の影響で雨足が強まる中、店は銀座8丁目だそうですが、新橋駅からGoogle Mapの案内で無事到着。1階は立ち呑みではなく、カウンター席中心でしたが、狭くてギュウギュウ詰めの様相。2階は鏡張りで些か落ち着きませんが、テーブル席(ジャズの生演奏があり、ミュージックチャージが掛かります)。2階もかなりテーブルを詰め込んでいますので、(鏡張りも手伝い)多少圧迫感はありますが、「俺の・・・」コンセプトで、フレンチやイタリアン同様に「割烹」でも「一流シェフ」による調理で高級食材を他店より少しでも安く提供するためには一等地で地代が高い分それは止むを得ないのでしょう。
30分ほど早めに到着したのですが、幸い予約席が空いていて幸運にも座ることが出来ました。1階は不明ですが、2階席は女性のグループが多く、また我々の様なシニアやミドルのカップルを含め、意外と若者が少なく年齢層は高目です。
 オーダーは、昼にお寿司を食べたばかりなので刺身はパスして、「カサゴの一本揚げ」、「白子の天婦羅」、「俺のおでん」、「出汁巻き玉子」。アテには鯵のナメロウを注文。奥さまはほうじ茶で、私メは生ビールですが、料理から(特に最初に出て来たのがナメロウでしたので)すぐに冷酒に変更。お得メニューの「なみなみ日本酒」です。受け皿が無いのが辛いのですが、表面張力で文字通りなみなみ注がれています。
料理はどれも美味しくて、味付けに品があります。白子もクリーミーで、全く臭みが無く新鮮です。食わず嫌いに近くて普段白子にあまり食指が伸びない奥さまも、この白子の天婦羅には感動していました。カサゴは、骨まで食べられるほどには揚げられていませんが、回転を良くするためにはしょうがないでしょう。おでんは関西風に薄味で素材の味が損なわれておらず、また出汁が実に良く効いていて美味。フロアスタッフの方に聞くと、わざわざ厨房に確認に行ってくださり、かつおといりこ出汁とのこと。そう云えば我が家にも「茅乃舎」の出汁(いりこではなくアゴですが)が買ってありましたので、今度大根を煮てみようと思いました。
他にも食欲をそそられるメニューがあったのですが、もうお腹も一杯。奥さまがデザートを注文して終了。年寄り二人だけではあまり多くのメニューを頼めません。
 お会計時に、たまたま来店時間が予約より早くて終了までに生演奏が無かったので、ミュージックチャージ分を引いてくれました。それもあってか、結構私メが日本酒を頂いた割には二人で9千円弱と、銀座の一等地でこの味でこの値段。「俺の・・・」のコンセプト通りとはいえ、驚きのコスパの良さ。台風の雨の中を来た甲斐がありました。他にも美味しそうなメニューが幾つもあったので、また次回の楽しみに取っておきます。ごちそうさまでした。

 翌日は朝から雨。台風22号が関東接近とのことだったので、次女のマンションで荷物を積み込み、早めに東京を出発しました。
東京から松本まで帰路はずっと雨。それもあってか、日曜日でしたが首都高から中央道も意外と交通量は少なめです。途中雨脚が強く50km制限の箇所もありましたが、何とか無事に我が家に帰還することが出来ました。ヤレヤレ・・・。

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