カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 前話に続き、横浜から帰省してきた叔母への“信州的おもてなし”の話題です。

 信州らしいモノをと考えた結論は・・・結局キノコ。
地元で「リコボウ(諏訪ではジコボウ)」と呼ぶキノコ(ヌメリやハナなどイグチ系の総称))が例年ならそろそろ出始める頃なので、思い立っての夕刻、いつもの里山へ行ってみましたが、やはり夏の猛暑で地の温度がまだ冷えていないのか、全く姿も見えず。

代わりに、その名の通りキノコの出始めなのでしょう、何とハツタケ(初茸)が出ているではありませんか。
「やったーっ!」

人によっては、やや土臭いリコボウより遥かに美味しいと言います。
今年はやはり遅れ気味で、漸くキノコシーズンが始まったばかりのようで、やや小振りのハツタケが僅か20分ほどで何と20本以上も採れました。
「バンザーイ!」
今年はハツタケの当たり年なんでしょうか。それとも、今年は(猛暑でしたが)意外とキノコが豊作かも?(小さなリコボウが3つ頭を出していました。可哀想なのでそのまま採らずに、写真だけ撮らせてもらいました)
キノコは、食べるより採る方が楽しいと言いますが、確かに見つけた時は、ホント「やったーっ!」と思いますね。
 ベニタケ科のハツタケは、採取後、傷口から緑青(ロクショウ)のように青く変色していきます(それがハツタケかどうかを見極めるポイント。最後の写真は家に戻ってから撮ったのですが、少し青く変色しているのが分かりますでしょうか?)ので、知らない人にとっては薄気味悪く、毒キノコと思われるかもしれませんが、大変美味しいキノコで、人によっては“匂いマツタケ、味シメジ”と「並び立つ」と評価するほどなのだそうです。
 個人的にはシンプルに大根おろしとポン酢か塩を付けて食べる焼きハツタケ(少し苦味があります。スダチを掛けて)が好みです。それとたくさん採れたので、大変良いダシ(出汁)が出るとのことから、スープにも入れてみることに。家内が前日作っておいた洋風のスープに入れて、コトコトじっくり煮てみました(ん?どこかで聞いたようなフレーズですが)。家内曰く「ウン、10倍美味しくなった!」とOKサイン。確かに良いダシが出るようです。

 その日の食卓には、とても柔らかな豚肉の味噌漬けなどの焼き物以外に、信州らしく馬刺しやキノコ、そしてハーブガーデンから摘んだばかりのルッコラのサラダなどが並び、叔母も喜んでくれたようでした。