カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

2012/06/24

634.異動

 私の勤務する会社では、いつまでも上がつかえ(閊え)ないように56才で役職定年となり、後進に道を譲ることになっています。
私もこの7月で56才を迎えますが、ここで関係会社に出向することになりました。個人的には“青天の霹靂”でした。年を取ると保守的になり、変わることに億劫になりがちですが、ここは環境を変えて、まだ若い会社ですので、若い方々の少しでもお役に立てるように、定年までの4年間を“最後のご奉公”と体に(心に?)一鞭入れることにしました。

 ただ会社の場所が上田市郊外のため、上諏訪の時のように電車での通勤は無理で、止む無く三才山峠(みさやま:注記)越えの車通勤となります。また本を読めなくなるのが辛い・・・。

 仕事とは関係ありませんが、塩田平は別所温泉に代表される古くから開けた場所で、塩田北条氏一族が治め、鎌倉仏教が花開いた別名“信州の鎌倉”。
別所にある安楽寺八角三重塔や、古道東山道沿を行き交う旅人がその美しさに振り返ったことから“見返りの塔”と呼ばれる青木村の大宝寺三重塔。この二つの三重塔は、松本城や善光寺ではなく、戦前の長野県最初の国宝指定とか。そうしたお寺に代表される古刹・名刹は、他にも常楽寺や前山寺、北向観音、また生島足島神社(こちらは通勤路沿い)などが塩田平には点在しています。
      
 三才山峠までは、中学校の校歌にも謳った女鳥羽川の源流沿いに、冬の雪道だけは心配ですが、この季節は新緑の、秋は紅葉を愛でながらの通勤路です。
“信州の鎌倉”には、会社の行き帰りに立ち寄れるわけではありませんが、同じ塩田平ですので、“信州の鎌倉”の話題について、またこのブログでご紹介できることもあるかもしれません。

 では、明日から“いざ信州の鎌倉へ”と馳せ参じます。

【注記】
三才山(みさやま)というのは何とも奇妙な名前ですが、これは御射山(みさやま)に通じ、諏訪信仰である諏訪神社の狩猟場に由来していて、更には「ミサ」という音は土着の古代原始宗教でもあるミシャクジ(或いはミシャグジ)信仰にも繋がっていると云われています。
諏訪の平には、諏訪大社の小宮(末社)として、その名も御射宮司(神)社と呼ばれる社(やしろ)が各地に存在しており、その数は優に100を超えるとか・・・。
本来のテーマとは無関係につき日を改めて紹介させていただくとして、本日はこの辺で。