カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 今度はそば粉を頂きました。量にして粉で500gありましたので、蕎麦にすれば大盛りで二~三人前位でしょうか。
しかし残念ながら蕎麦打ちの経験は無いので、自分で打って蕎麦にして食べる訳にもいきません。
 「さて、どうしよう?」
素人でも見様見真似でやってみれば、多少は蕎麦らしきモノにはなるかもしれません。我が家でも自家用に昔蕎麦を植えて収穫し、祖母が自宅で蕎麦を打って食べさせてくれたことがありました。十割ですので味は良かったのですが、そこは素人故にぶつぶつ切れた太くて短い真っ黒な田舎蕎麦でした。
まぁそこまで無理しなくても、蕎麦が食べたければちゃんとした蕎麦屋で食べれば良いので、奥さまは蕎麦がきが食べたいとのこと。
以前木曽の時香忘と旧安曇村の稲核にある渡辺で蕎麦がきを食べたことがありますが、時香忘のそれは蚕の繭状に丸めた団子を炙ってあり、(海苔を巻いて)醤油を付けて食べます。渡辺の蕎麦がきは、片手鍋にそば粉を溶いてあり、それをスプーンですくってタレに漬けて食べます。多分、渡辺の方が本来の蕎麦がきであるように思います。
しかし、奥さまの希望は温かい汁に蕎麦の団子を入れて、根菜と一緒に煮て食べたいとのこと。どちらかというと蕎麦がきではなく、そば粉で作ったすいとんでしょうか。

 そこで、鴨の代わりに鶏モモを焼き、ダイコンやニンジン、ゴボウの根菜、湯引きした刻み油揚げを煮て、その汁に熱湯で溶いた蕎麦粉をスプーンで落とし入れ煮立てて完成です。ハスに切ったネギを散らし、好みで七味を掛けていただきます・
我が家のつゆは常備の「創味のつゆ」。信州蕎麦風のそばつゆの様には決して甘過ぎず、絶妙な塩梅です。今回も野菜の甘みと相まって美味しいのですが、むしろゴボウから実に良い出汁が出ている様に思います。
 「旨いなぁ!」
却って、素人が下手な蕎麦を打って食べるよりも、却って蕎麦粉でのすいとんの方が自宅で食べるにはむしろ美味しかった様に思います。
ただ500gというのはかなりの量ですので、全部ではなく、溶いた残りは蕎麦湯にしていただきました。最近の蕎麦屋の中には、蕎麦の茹で湯ではなく、わざわざそば粉を溶いてドロドロとした濃いそば湯として出す店もありますが、これまた同様に濃いそば湯も美味で、蕎麦がきならぬすいとんとそば湯で存分に楽しめた蕎麦粉でありました。