カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 山中湖を走っていて感じたこと。
それは、何とか集客しようという観光上での工夫や努力が感じられることでした。特に、同じ“海無し県”の山の湖である地元の諏訪湖との対比で、尚更その意を強くしました。

 例えば、山中湖周辺にはテディベア美術館などの幾つかの美術館や花の都公園などの観光スポット、また周囲14㎞の湖をぐるっと一周出来るサイクリングコースや遊歩道が設けられています。
一番感心したのは長地親水公園など、あちこちに無料の駐車スペースが設けられていること。それも数十台は駐車可能な広い駐車場です。仮に道路の反対側のレストランやカフェの駐車場が一杯でも、道路の反対の湖側に無料駐車場があったりします。
天気にもよりますが、石割山登山から昼頃戻った日は富士山が望めたので、駐車場に車を停めて皆さん思い思いに湖越しの富士山の写真を撮っていました。
そして、ドッグフレンドリーな観光地として知られる山中湖。調べてみると、ペットと泊まれるドッグヴィラやペンションはもとより、犬連れで入店できるレストランやカフェが湖の周辺にたくさん点在しています。テラス席OKという店が多いのですが、店内もペット可というレストランも何軒かあり、最終日に食べたほうとうのお店も別棟でしたがワンコと一緒に食べられるので、我々同様犬連れの観光客の皆さんが結構来られていました。
 片や、諏訪湖も一周16㎞で、周囲にはサイクリングやランニングコースが設けられていて、国宝や重文を収蔵したり、信州ゆかりの画家やフランスのアール・ヌーボーのガラス作品などを収蔵する、結構見応えのある美術館が湖畔に幾つもありますし、歴史ある諏訪大社や諏訪らしい味噌の醸造所もあってお味噌汁の試飲も出来ますし、少し歩けば日本酒の酒蔵も点在しています。また、一周すれば八ヶ岳は勿論、富士山や槍や穂高も湖岸から眺めることが出来ます。温泉施設は、山中湖は貧弱過ぎて湯量豊富な上諏訪温泉に比べるべくもない。決して観光スポットとして諏訪湖が山中湖に負けているとは思えないのですが、この賑わいの差はどうしてなのでしょうか?
やはり目の前にドーンと聳える日本一の富士の絶景には、幾つもの百名山の遠景を以てしても叶わないのでしょうか?(つくづく、背比べに負けて八ヶ岳の頭を叩いた富士山が憎らしい・・・とは厳に“三つ子の魂百までも”的幼少時の印象の恐ろしさです・・・)
 しかし思うに、山中湖に来て感じるのは、観光で盛り上げようという地元の熱意が違うのではないか?
山中湖村一村と、上諏訪、岡谷、下諏訪町という二市一町の諏訪湖を囲む広域とは、まとまり易さが違うと云えばそれまでですが、“大きいことはイイことだ”的な合併の良し悪しはその弊害もあることから別として、諏訪広域は長野県内でも唯一平成の合併が一件も成立しなかったエリアですから・・・。
しかし、例えば無料の駐車場一つとっても、山中湖はあちこちに広い無料の駐車スペースが設けられていて、写真を撮ったりワンコと一緒に散歩が楽しめたりするのですが、諏訪湖は湖岸通りの駐車場は狭く、ヨットハーバーは遠くて観光には不便。岡谷や下諏訪にもあるのですが、かなり離れています。
要するに、観光スポットが個々に存在しているだけで、エリアとしての連携・提携が無い・・・。ペット連れで来ても、散歩には良いのですが、一緒に食べられるレストランなど殆どない・・・。しかも山中湖のレストランはどこも高い観光地価格(ランチのほうとうやハヤシライスがナント1600円!)で、むしろ諏訪湖の方がリーズナブルで選択肢は遥かに多いのに!・・・なのです。

 せっかく美術館などの個々の施設にはそれぞれの魅力があるのに、実に諏訪湖は勿体無い!第一、諏訪湖の方が山中湖より大きいのに!・・・。忍野より、諏訪守矢家に代表されるミシャクジの方が余程神秘的!、八ヶ岳の圧倒的な縄文パワー!・・・なのに・・・です。
山中湖に来て富士山に圧倒され、観光で賑わう湖畔で何だかそんなジレンマを感じた次第です。

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