カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 今回の箱根滞在中の“箱根グルメ”。コロナ禍故に、夜は部屋食で外食はランチのみでした。
そこで、前話の小田原漁港での海鮮の買い出しに加え、夕食用のテイクアウトは、箱根の別荘族御用達という仙石原の「相模屋精肉店」(第1562話参照)のローストビーフです。我々も箱根に来る度に購入しています。今回も、別荘族の皆さんでしょうか、狭い店内は大変混んでいました。いつも通りで、ローストビーフとミートローフ、メンチカツを購入。今回はキャベツも信州から買って来たので、たくさん千切りキャベツをしっかりと添えていただきました。

 ランチでは、仙石原にあるインド料理店「アズール・ムーン」です。前回来た時にも行こうと思ったのですが、コロナ禍でシェフがインドから帰国出来ず、そのため店が開けずに休業中でした。今回はちゃんと営業していたのでランチに寄ってみました。
北インド料理店らしくちゃんとタンドール(釜)がある様で、プレーンとガーリックのナンをチョイス。カレーは(ちゃんとしたインド料理店だとカリーと呼びたくなります)はバターチキンとシュリンプ。通常バターチキンは甘そうですが、こちらでは辛さも調整してもらえるとのことでしたので、両方共中辛(3だったかな?)にしてもらいました。ただ、思った程(必ず毎月食べに行った、シンガポールの今は無き北インド料理の名店「モティ・マハール」ほど)カレーの種類は多くなく、せいぜい5種類ほどで少し残念でしたが、ナンとカレーは量もたっぷり。でも、出来れば量は少なくて良いので、何種類かカレーを選べたら良いのに・・・。欲しくないモノまでセットになった2種類カレーのメニューは有るのですが、とにかくシンガポールの北インド料理店の様に、少しずつで良いので何種類も食べてみたい気がします。
こちらの良い所は、木々に囲まれた庭にテラス席があって、テラス席はワンコOKとのこと。ネット評価では「スタッフが不愛想・・・云々」などと書かれていましたが特に気にもなりませんでした。むしろ味の方が遥かに重要で、ちゃんとした(≒ネパール料理店がやっている似非インド料理ではない)北インド料理店として水準以上だと思いました。
 他に、「星の王子さまミュージアム」併設のフレンチレストラン「ル・プチ・プランス」。アルファベット表記でPETITE PRINCE。こちらも(テラス席は)ワンコOKなので行ってみました。
すると、美術館の「星の王子さまミュージアム」のアルファベット表記が、フランス語で“MUSEE DU PETIT PRINCE“なのです。
・・・ということは、日本語の題名“星の王子さま”は、サン=テグジュペリの原題はフランス語では“星”ではなくて「小さな王子さま」??そこで、奥さまに、
 「PETITって、小さいって意味のプチで、プランスはPRINCEだよネ?」
 「そうだよ。小さな惑星の王子様の物語で、原題は英語なら“Little Prince”だし、“星”が付くのは日本だけの和訳でしょ。」
 「えっ、そうなんだ・・・。知ってた?」
 「当然、でしょ!」
子供の頃も、サハラ砂漠に不時着したサン=テグジュペリや童話の概要は知っていても、何となく「星の王子さま」って“女の子向け”の様な印象で、物語そのものは読んだことはありません。
そうなのか・・・全く知りませんでした。もし和訳が“星”じゃなかったら、五代目円楽師匠もオリックスの星野投手も“星の王子さま”じゃ無かったのかもしれない・・・感慨深いものがありました。
 閑話休題・・・選んだ料理は、ランチメニューの中から、私メはサン=テグジュペリゆかりの地より白身魚のリヨン風クネルとソテー アメリケーヌソースで、レストランの説明をお借りすれば、「リヨンの郷土料理“クネル”をミュージアム風に仕立てました。白身魚のふわふわムースとソテーに小エビを添えて、アメリケーヌソースで仕上げた優しい口当たりの一皿」で、セット 1,900円。スープ・サラダ・パン・ドリンク付き。
奥さまは、本日のキッシュ&ローズガーデン風サラダプレート。説明曰く、
「季節の具材たっぷりの自家製キッシュに、スモークサーモンと生ハムのバラが咲くサラダ。ローズガーデンをイメージした華やかな一皿」でセット 1,400円。スープ・ドリンク付き。
それと、ローズがほんのり香るプチシューと、ローズ形のクリームの上を舞う蝶々がかわいい期間限定のローズスイーツ 1,200円をご注文。
奥さまはキッシュもスイーツも美味しくて至極ご満足のご様子。私メは・・・、と云えば、未だ小田原漁港の海鮮丼の記憶から離れられず・・・(あぁ、また“どど丼”が食べたい!)。
こちらのレストランは外側のテラス席がワンコOKで、美術館側のテラス席は美術館に入館しないと不可とのことでした。
いずれにしても、「ル・プチ・プランス」は幾つになっても乙女心を失わない女性の方々にとって、少女時代に戻れる様なメルヘンチックなレストランなのでしょう、きっと。
 さて、「ル・プチ・プランス」同様に、箱根には美術館に併設された素敵なレストランがたくさんあります。
例えば、これまで二度行ったルネ・ラリック美術館の「LYS」(第1388話)。「ル・プチ・プランス」と同じ様に、LYSも美術館に入らなくてもレストランだけの利用も可能。しかも、こちらは室内もOKです。広い芝生の中庭を望む素敵な雰囲気で、我々のお気に入りです。但し、テラス席もあるのですが、こちらは残念ながらワンコは不可。
また「ポーラ美術館」(第1385話)の開放的なカフェやレストランも、美術館を取り巻くヒメシャラの森が眺められる素敵な雰囲気です。
他にもベネツィアガラスを展示する「ガラスの森美術館」は、当然ですがイタリアンで、定期的にカンツォーネの生演奏が聴けるそうです。
どちらもワンコ不可。
こうやってみると、箱根はワンコOKというレストランが意外と少ない気がします。むしろ軽井沢の方がワンコOKの店が多く、全体にワンコに優しい気がします。那須も“ワンコ・フレンドリー”を目指すと云う割にはイマイチに感じました。信州も“観光県”を標榜する割には、ワンコ連れには軽井沢以外は松本も含めてどこも落第です。
別に、六道で下位に見る仏教施設までペットをOKにすべきとは思いませんが、しかし、これからは(子供たちが独立して)ワンコ連れのアクティブなシニア族が更に増えるでしょうから、彼等(我等も含めて)を如何に取り込むかが(特に観光&飲食業では)重要な気がするのですが如何・・・?