カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 外国人向けのリゾートホテルの草分け的存在として、創業143年を迎えたという「富士屋ホテル」(嘗ての堤一族の西武VS五島一族が率いた.東急との“箱根戦争”の間隙を縫うかの様に、現在では富士屋ホテルチェーンは嘗て“政商”と云われた国際興業Gの傘下に入っています)。

宮ノ下に在り国道1号線に面していることもあって、箱根駅伝中継にも登場する、謂わば箱根のシンボルとも云える「富士屋ホテル」が、二年以上の歳月を掛けた大規模改修を終えて、リニューアルオープンしたのが2020年7月。
幾つもの高級リゾートホテルが在る箱根で、長女は今度婿殿と箱根に来る時は絶対にこの「富士屋ホテル」に泊まると言っていました。我々はむしろ自然に囲まれて薪ストーブの部屋もある「リトリート」の方がお薦めで、実際カフェに行った時に次女はとても気に入っていましたが、やはり外国から来ると日本情緒溢れる「富士屋ホテル」の方が人気なのでしょうか。
何れにせよ我々は泊まるのはちょっと無理なので、いつもの富士屋ホテルのベーカリー「Picot」での買い物だけではなく(イート・インのコーナーもあります)、たまには優雅に「富士屋ホテル」のカフェで・・・と、今回は日本庭園を眺めながら改装なったホテルの本館一階のティー・ラウンジで珈琲(軽井沢の万平ホテル同様に、富士屋の様なクラシックホテルだとそう書きたくなります)でのティータイムを楽しむことにしました。
奥さまは、富士屋ホテルのビーフカレーと並ぶ名物の“ジョン・レノンも愛した”アップルパイでのケーキセット(2600円)を本来の珈琲/紅茶からカフェオレに替えて頂いて、私メはブレンドコーヒー(1500円)です。こちらのアップルパイは、冷たいままか温めるかの選択が出来るとのことで、奥さまは温めを選択。当然ですが、富士屋ホテルのマークが入り、水墨画の様に白地に藍色で富士が描かれたホテル専用(ノリタケでした)のカップとソーサーのセットなどの食器類も品があって素敵でした。
 今はこちらも改装工事で休業中ですが、軽井沢の万平ホテルのアップルパイもジョン・レノンの好物として有名(しかも、ティーセットのロイヤルミルクティーは、確かジョン・レノン直伝とか)で、以前次女が婿殿への軽井沢のお土産に事前に予約して一箱買って帰りましたっけ・・・。因みに、万平ホテルのアップルパイは信州産の紅玉使用と明記されています。
それにしても余程ジョン・レノンはアップルパイが好きだったのか・・・?(そう云えばジョン・レノンの愛したソフクリームっていうのもどこかにあった様な・・・アップルパイに限らず、彼は余程の甘党か・・・!?)
余談ですが、先日軽井沢で行われたG7外相会議でのこと。新聞報道に依れば、
『先進7カ国(G7)外相会合で、同日誕生日を迎えたブリンケン米国務長官とフランスのコロナ外相をアップルパイで祝福する場面があった。
外務省によると、林氏は同日夜、夕食を共にしながら協議するワーキングディナーを開催。ワーキングディナーの終盤、誕生日を祝う音楽とともに、英国のロックバンド、元ビートルズのジョン・レノンが好んだことで有名な「万平ホテル」(軽井沢町)のアップルパイが提供された。』
最近では、アップルパイ向けにグラニー・スミスというリンゴを使う専門店が日本にも登場しています。グラニー・スミスはオーストラリア原産の青リンゴで、一番の特徴はその酸味。我が国でアップルパイ用に使われて来た紅玉よりも更に酸味が強く、海外ではクッキングアップルと呼ばれ、タルトタタンなどの調理用として使用される事が多いリンゴです。昔の日本では入手出来なかったことから、これまでは代替品種として酸味の強い紅玉が用いられました。しかしその紅玉自体も栽培が少ないため、今では一般的に流通している甘い品種のフジが(酸味を出すためにレモン果汁を足すなどして)使われていることも多いのです。
一口試食してみると、富士屋ホテルのアップルパイは意外と甘く感じたのですが、そこは老舗の富士屋ホテルですので、いくらホテルと同じ名前だからとはいえ、リンゴがまさかのフジではないだろうとは思いますが・・・。
 ドリップ珈琲が1500円というのは、いくら老舗の高級ホテルとはいえ少々お高いのでは?・・・と思うのですが、でもお代わり可能とのこと。従って、二杯飲めば或る意味“普通”のお値段です。
文化財の様な歴史ある館内を見て、ラウンジで日本庭園を見ながらゆったりと、そして優雅に珈琲を(二杯)飲めるのならば決してお高くはないと思います。
 今回、金時山にもシーズン開始の登山も出来ましたし、念願の「やまや」の“どど丼”も二年ぶりに食べられましたし、コユキと一緒に少しは気分転換が出来た箱根旅でした。
もしナナが一緒だったらと・・・(ま、それは言うまい!)