カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 2013年明けての最初のコンサートは、ハーモニーメイト主催の鑑賞バスツアー。心配された笹子トンネルも、12月末に下り車線を使った片側交互通行で仮復旧しており、無事予定通りに行われました。
初参加となる今回は、エリアフ・インバル指揮東京都交響楽団のマーラー・ツィクルスⅤ(交響曲第5番)。大編成の曲ゆえ、またマーラー初心者ですので、生マーラーは初めてです。それにしても、私たちの頃はクラシック音楽といえば先ず3Bやモーツアルトから入ったのに、最近(と言っても80年代前半くらいから?)の若い人はいきなりマーラーやブルックナーから入るのだとか。いやはや、凄いですね。

 1月20日、音文に朝8時に集合し出発。
途中車内で、参加者の自己紹介(中には長野市から参加されたメイトの方もおられましたが、そのお気持ちは分かります)や、曲目の解説や視聴などの事前学習も済ませ、順調に池袋に到着。驚いたことに、車中で配られたチケットは2階席前列の中央部。音楽監督としてのラストシーズンを飾るファン垂涎のプラチナ・チケットの筈なのに、音文スタッフの方々の努力と頑張りに感謝です。
 自由行動での昼食後、14時開演。
昨年10月7日に、初めて聴いたリニューアル記念の東京芸術劇場でのロジェヴェン&読響のチャイコフスキー・ツィクルス(第671話参照)の時は、反響板が下がっていましたが今回反響板は上げられたままで、正面のパイプオルガンが見えます。
前半にモーツアルトのフルート協奏曲2番。個人的には、カメラータ・ザルツブルグで聴いたシェレンベルガーさんのオーボエの方が、如何にも“おらがモーツアルト”といった演奏で好ましく感じました。聴いた場所(席)にも因りますが、箱が大きすぎるのか、フルートがオケに埋没してしまいました。でも、マーラーの交響曲と組み合わせる曲を選ぶのは難しいのでしょうね。イッソ無くても良いのに・・・とさえ、思ってしまいます。

 休憩を挟んで、いよいよ注目の交響曲第5番。
さすがに完売で満席のようです。2階席最前列中央には、音楽評論家?と思しき方も何人か・・・。
お馴染みのトランペット・ソロが始まりました。時折粗さが感じられた(車中の事前学習で見たDVDでの、ガッティ指揮コンセルトヘボウのソロが、柔らかな響きで上手過ぎたのも些か罪作りだったような気がします)ものの、また第3楽章で若干ホルンに乱れはありましたが、管楽器も好演でした。そして、SKOでも交替でコンマスを務める、矢部達哉さん率いる都響の厚みのあるストリングス。弦の低音を際立たせた曲でもあり、その重厚さに感服。艶やかな第一ヴァイオリンが一層引き立ちます。上手いなぁ!と何度も感嘆符の溜息が・・・。
インバルさんは、全体的にやや早めのテンポで、時としてうねりのような大きな流れを作りつつ、全体の構成をガッチリと取っていきます。さすがに名人芸。今回は1と2、4と5楽章は続けて演奏。また第3楽章が終了したところで、袖に下がって一息つかれました。その第3楽章だったかと、また最終楽章では、勢い余ってジャンプしたりと、オケをぐいぐいとドライブしていきます。時に顔を真っ赤に紅潮させて、熱演のインバルさんとそれに応える都響。
「イイなぁ、インバル&都響の生マーラーを聴けるなんて・・・。終って欲しくないなぁ・・・」と暫し夢心地。
間違いなく、今我が国で聴くことの出来る最高のマーラーなのでしょう。かのアダージェットも、天上の美しさ。終盤、壮大なコラールから圧倒的なフィナーレへ。
「待ってました!」とばかりに凄まじいブラボー(注意の事前アナウンスにも拘らず、フライングもありましたが)が飛び交い、拍手喝采。何度かのカーテンコールの後、団員が袖に下がった後も鳴り止まぬ拍手に、インバルさんが呼び戻され、最後にはトランペット・ソロの高橋さん?とコンマスの矢部さんも伴われてステージに再登場。漸くお開きとなりました。
 席にも因りますし、また反響板の有無も大きかったと思いますが、音量の迫力は、生まれて初めて“音の風圧”で体が包み込まれたように感じた読響の時の方が凄かったのですが、都響の持つ弦の厚みは素晴らしく、帰路のバスの中、ずっとその余韻に浸っていました。
余談ながら、大太鼓のppでしょうか、ある程度の音量で聴いても、我が家の大型3wayスピーカーでも殆ど聞き取れないのに、ホールでは鮮やかに聞こえてきます。斯くも違うのかと再認識させられました。やっぱり、生演奏はイイですね。

 ハーモニーメイトの鑑賞バスツアー。何にもしないで、ただ座っているだけで会場まで連れて行ってもらえて、聴いて、また松本まで帰って来られて・・・。「ほんと、イイのかなぁ?」と、他の会員さんには申し訳ない程に、お薦めです。但し、今年度は大ホールが改修工事中のため2回実施も、通常は年1回とのことでした。

 音文スタッフと事務局の皆さま、本当にありがとうございました。

 個人的には、12月の東日本対抗女子駅伝に始まり、都大路、箱根、全国都道府県対抗を以って、今シーズンの駅伝観戦が全て終了しました。

 残念ながら、長野県、或いは県代表チームは、過去の実績からすると必ずしも好成績とはいえませんでした。
佐久長聖は前回の21位からの先ずは復活の10位。長野東は連続入賞はなりませんでしたが、公立校トップのこれまた10位。都道府県対抗は、残念ながら女子チームは1区の出遅れが響き、2区から追い上げたものの13位。でも、入賞時の県の過去最高記録を見事更新。また優勝5回を含めての8年連続入賞が昨年途切れた男子は、やはり1区の出遅れを中学生の頑張りと、最終7区で日体大の矢野選手が実業団選手を抑えての見事な区鑑賞で、9人抜きの快走での復活の7位。2年振りの入賞でした。
長野県民の駅伝ファンとしては、ちょっぴり不満の残るシーズンでした。

 そうした中、混戦と云われた今年の箱根駅伝は、見事日体大が優勝しました。個人的には村沢が最後の箱根を怪我で出場権を得られなかったのは残念でしたが、レースとしては見応えがありました。ゴール後の大手町で、監督以下全員が整列し、コースに向かって一礼する日体大の選手たちの姿が印象的でした。
そういえば、一昨年の箱根の後のブログ(第409話)にこう記してありました。
『・・・娘は、日体大の各選手が襷リレーの後、フラフラになりながらも必ずコースに一礼していく姿に感激の涙、涙で、最後シード権を掴むようにと必死の応援の声を張り上げていました。
こういう学校を箱根から消してはいけないのだそうです。うん、同感!
 そして、今年の箱根中継で何より感動したのは、繰上げスタートを免れて最後まで襷を繋ぎ、19位でゴールした上武大アンカーの地下選手でした。
最後の箱根で、卒業後は郷里の熊本に戻り村役場に就職し、この箱根で陸上競技を辞めると言う彼。
実況に拠れば、そんな彼に「4年間ありがとう!」と伴奏車からエールを送ったという花田監督。
ゴール後、恐らく万感の想いを込めて深々とコースに向かって長い間一礼をしていた地下選手の姿に、涙溢れたのは娘と私だけだったのでしょうか。・・・』

 思い起こすと、埼玉栄高時代の都道府県対抗の1区のデッドヒートで、走る服部選手に「イイ根性してるなぁ!」と感心したものでしたが、日体大の主将として必死の形相で山を駆け上がる彼に、3年前を思い出しました。
一方最下位に終った上武大ですが、今年も4年生に花田監督が「上武大に来てくれてありがとう!」と伴奏車から声を掛けているとTVで紹介されていましたが、いつの日か花田監督の想いがきっと花開くことでしょう。

 今年の都道府県。佐久長聖の最近の低迷と合わせて、今年は、初挑戦となるマラソン練習中の佐藤や上野・大迫(両選手は今回東京都から出場し、準優勝に貢献)の各選手は何故か県チームでは走りませんでした。だったら、幸い日体大矢野選手の頑張りはあったものの、どうしてトヨタ自動車の宮脇選手(愛知県から出場)を「ふるさと選手」で呼ばないのかと思ったのは私だけでしょうか。彼は駒ヶ根出身で、高校は中京高にスカウトされています。女子では清水裕子選手(大桑村出身。積水化学)と嶋原清子選手(佐久長聖高見澤監督夫人で佐久市在住。昨年第一子を出産されたとか)と合わせて、残念だなぁ。でも、特に男子は3人走る高校生が頑張らないと、やっぱりこの大会は勝てないですね。その意味で、佐久長聖の復活に期待します。

 1月中旬の小正月の三連休。休日は(奥様が起きて来ない故)チロルとナナの散歩に出掛けるのが遅いので、それまで間、NHKのBSプレミアム「特選オーケストラ・ライブ」を久し振りに見ていました。

 この日は、10月末に行われたという「NHK音楽祭」からのロリン・マゼール指揮のN響演奏会です。協奏曲のソリストとして登場したのは、お母上が日本人でミュンヘン出身の若手人気ピアニスト、アリス=紗良・オット嬢。演奏を見るのはこの日が初めてです。以前NHK-FMの「きらクラ」にゲスト出演されていた時の、「演奏会は一回限りなので、無難に弾くのではなく、ミスを恐れず常に挑戦したい」という趣旨の、非常に若者らしい純粋なコメントが印象的でした。

 この日のプログラムは、グリーグのピアノコンチェルト。
マエストロとN響の好サポートを受けながら、鮮やかなブルーのロングドレスに身を包んだ、痩身で清楚な姿からは想像できない豪快なffと、繊細なpp。ピアノが休みの時は、指揮者だけではなく、オケの演奏をじっと見つめていたり、時々客席を眺めたり。音だけではなく会場の雰囲気の中に身を委ねようとしているのでしょうか。
ミスタッチや、勢い余ってオケとのテュッティが一瞬ズレたりしたのもご愛嬌。演奏からは、彼女の持つ特性であろう、純粋さと一途さと、そして男勝り(?)の潔さが伝わってきます。演奏が終了し、ブラボーが飛び交う中で立ち上がってお辞儀する彼女。「えっ、裸足!?」袖に下がり、またカーテンコールで登場する時もやっぱり裸足・・・。裸足のピアニスト、初めて見ました。その方がペダルの感触がしっくり来るのでしょうか。でも、ステージにもよりますが、板張りのトゲが刺さったりしないのかと要らぬ心配をしてしまいした。でもイイなぁ、あっけらかんとして。うん、カワイイ!。
アンコールに、リスト「パガニーニの主題による大練習曲」から第5番「狩り」。お見事でした。

 巨匠マゼールの指揮振りは、最初のレオノーレから、その求心力はさすが!と思わせます。ミュンヘンPO主席指揮者就任をミュンヘンっ子が喝采を以って迎えたという記事を最近見ましたが、決して大袈裟な動作では無くとも、「ナルホド、カッコイイ!」と唸らせる指揮振りでした。
N響もマエストロのリードに熱演で応えます。散歩から戻って終楽章だけを聴いた、チャイコの4番の快演でのカーテンコールに応えて、アンコールには何とグリンカの歌劇「ルスランとリュドミラ」の序曲。既に御年80くらいかと思われますが、派手なアップテンポの曲を、そんな心配を吹き飛ばすようなエネルギッシュな演奏で応えます。聴き応えだけでなく見応えもあり、その場に居合わせた幸せな聴衆からの鳴り止まぬブラボー混じりの喝采も至極当然と感じられました。放送は途中でフェードアウトしましたが、当日は何度もカーテンコールが繰り返されたことでしょうね、きっと。

 余談ながら、この日のコンマスは篠崎“マロ”さん(史紀。NHK-FMで、“まろのSP日記”と称して、年数回SP盤紹介番組のMCもされています)。指揮者やソリストが袖に下がるのを見届けてから、次のカーテンコールに応えるまでの間の着席の際、振り向きざまに必ず燕尾をさっと翻して座る所作がなかなか決まっていて絵になるんですね、これが。ということで、これまたカッコイイ!

 家内が「ながの東急」に出店している銀座の靴屋さんに修理を依頼し、それが出来上がったとの知らせがあったので、1月中旬の三連休に長野市まで受け取りに行くことになりました。

 せっかくの長野行きですので、ついでにチョッピリ遅めの初詣で善光寺に参拝し、隣接する県信濃美術館別館(東山魁夷館)で1月末まで開催中の企画展に出品されている「年暮る」(但し習作とのこと)に、既に年は明けましたが久し振りに再会して、最後に奥様お気に入りの門前の大門通りにある「大善」でお蕎麦を食べてくることにしました。北信なので、いつ雪が降っても良いようにと、念のために4WDで向かいました。

 11時半くらいに長野に到着。驚いたことに、ながの東急の駐車場は既に満車の順番待ちの車の列で、別の駐車場に回るように係員の方からの指示。いやぁ、大したものですね。松本の地場のデパートは休日でもお客さんは疎らで、下手をすると店員の数の方が多いフロアさえあるというのに・・・。ビックリしました。店舗そのものの魅力か、或いは地域の購買力の差か?

出来上がった靴を受け取り、既に昼時だったので先に大門通りの「大善」へ。狭い店内はほぼ満員です。観光客だけではなく地元の方もおられるようで、何より。私メは十割の特盛りである「重ね」(2枚で1000円)、家内は他店で言う吟醸並の真っ白い更科と十割の二色そば(並700円)を注文。きっと、繁盛されているのでしょう。一年前に伺った時よりも店員さんも増えたようで、直ぐに運ばれて来ました。新そばの時期を過ぎたせいか、霧下そばと雖も香りは余りありませんでしたが、そばの風味はありました。家内は茹で過ぎで少々柔らかいのではとのこと。やはり「井川城」の方が良いそうですが、二人で他店では一人分の値段に「相変わらず、ここのコスパは凄い!」(第503話参照)。ただ、忙しいのは分かりますが、蕎麦湯だけは最初ではなく、客が食べ終わる頃を見計らって出して欲しいものですね。でも、こうした良心的な店は、観光客相手にならぬように是非地元で大切にしていただきたいものです。
 昼食後、今回は車で東山魁夷館へ。善光寺界隈の駐車場はどこも高いのに、ここは無料でした。
『冬の記憶-川端康成とのめぐり合い-』と題された今回の企画展。スケッチや習作を含む80点余りが展示されていて、その中に連作「京洛の四季」シリーズの中で、山種美術館が本製作を所蔵する「年暮る」(第584話参照)の習作も展示されています。両方を比べると、大晦日に雪の町屋の通りを走る車が習作には無かったり、逆に習作には電柱が描かれていたりという構図の違いの他、習作の方が白っぽい感じがしました。両方を見てしまうと、さすがに青味の深い本製作の方が感動は上です(注記)。でも、ここ信州で「年暮る」に再会出来ただけで(時に至近まで顔を近づけたり、或いは遠ざかって眺めたり、はたまた置いてあった作品集の本製作とじっくりと見比べたりと、絵の付近から動かぬ客を係員に訝しがられつつも)満足のひと時でした。他の展示では、連作「大和春秋スケッチ」からの『室生暮雪』と名付けられた雪降る中に佇む室生寺金堂を描いた作品(習作)に心惹かれました(残念ながら売店で見つからず)。
「日本の雪景図には温かみがある。自然を親しみの目で見つめてきた日本人の感性が、独特の美しい雪景を生み出してきた」という画伯の文章が紹介されていましたが、「日本人」を「東山魁夷」個人に置き換えてもそのまま納得できる紹介だろうと思います。まさに、画伯の感性が切り取った日常の中の美の一瞬であり、だからこそ日本人である我々に深く受け入れられる作品なのでありましょう。
「今度『年暮る』に会えるのは、いつになるのだろうか?」
そんなことを想いながら、後ろ髪を引かれつつ魁夷館を後にしました。
 最後に遅ればせながら善光寺へ。歩くのが嫌いな奥様ゆえ、車で善光寺隣接の駐車場へ。既に松の内も過ぎたとはいえ、小正月の厄除けのお参りなのでしょうか、仲見世を埋めるほどの善男善女の参拝客に混じって、我々も新年のお参りをさせていただきました。
【注記】
掲載した「年暮る」の比較写真は左が習作です。それぞれ山種、魁夷館で購入したものですが、多分印刷の質もあるのか、印象では、実際の習作はこれほど緑ではなく、もう少し青かったように思います。

 年末休暇初日の12月29日と1月14日の成人の日。ここ松本でも、この時期にしては珍しく(注記)20cm程の積雪がありました。両日共、「今日は通勤じゃなくて良かった」と、ベランダから降る雪を見ながら安堵の溜め息です。
「さてと、雪掻きを始めますかぁ!」

 年末の雪は朝には上がり、ベランダから見ると、お隣の屋根の上に設置されたTVアンテナにスズメが10羽ほど止まっていました。

さすがにこれだけ降ると、どの木も雪の花が咲いたようで、枝という枝には雪が積もっていて、スズメたちも止まり木となる枝が見つからなかったのでしょう。スズメの雨宿りならぬ“雪宿り”でした。
(写真は、年末の29日。200mmの望遠で狙ったスズメたちと、同じく年賀状を投函しに行った際に通った、お城近くの松本神社からの雪の松本城天守閣です)
【注記】
北アルプスに日本海側からの雪雲が遮られる松本では、同じ信州でも日本海側の影響を直接受ける北部の白馬や飯山地方とは異なり、冬型の気圧配置が崩れて太平洋側に雨が降る2月下旬から3月頃を中心に、“上雪(カミユキ)”と呼ぶまとまった雪が降ります。今回は、この時期にしては珍しく太平洋岸を低気圧が進んだため、太平洋岸や松本などの内陸部にもまとまった降雪がありました。
因みに、1月14日には、全国ニュースで松本の22cmの積雪風景が取り上げられましたが、リポーターの「この時期、松本では珍しく・・・」というレポートに、早速キャスターから「長野で雪が珍しいのですか?」という“突込み”があり、レポーターがこの注記と同様の説明をしていました。全国の天気予報で取り上げられる「長野」は長野県ではなく、北に寄った「長野市」ですので、念のため。しかし、東京の10cmの“大雪”。長野県の白馬や飯山、新潟や北陸の豪雪地帯に暮らす方々からすると、松本の22cmでも「ニュースにもならない!」と叱られそうですね。

 年末恒例の大掃除(年始休暇よりも、年末が長い方が助かるのですが・・・)。
キッチン周りの掃除とその後のお節作り担当の奥様に代わり、毎年すす払い、窓拭き、床拭きと最後に庭掃除は私メの担当。その後、玄関や母屋の神棚等に正月用の松飾を飾って年越し準備が完了します。
子供たちが社会人となって年末に帰省出来なくなってからは、ほぼ3日掛かりで、一人で全部を担当しています。

 我が家は、薪ストーブがあるので煙突からの放熱効果も期待し、リビングが吹き抜けになっていて天井が高く、また窓ガラスが何ヶ所かは“はめ殺し”になっています。そのため、吹き抜けのリビングの天井付近のすす払いは踏み台に乗っても手が届かず、また窓拭きも、吹き抜けの内側や外のはめ殺しの窓も同様で、家を建ててから一度も磨いたことはありませんでした。従って、せっかく他をピカピカに磨いて綺麗にしても、いつも何となく忘れ物をしたような不完全燃焼気分でした。
これまでも、果樹園で使っている脚立を持って来ようかと思ったり、或いは通販の収縮式の長梯子を買おうかとも思案したりしましたが、脚立は床やベランダを傷付けますし、また梯子は数万円もするので躊躇していました。

 今回、年末にホームセンターにペット用品を買いに行った折、大掃除用品のコーナーを探してみると、収縮式のT字型の窓拭き用具が売っていて、一番長いもので通常2m位のアルミ製のポールを伸ばすと最長5mになるという商品があったことから、「これだ!」と早速購入しました。値段は3980円也。それは、先端部が専門業者の方がビルの窓拭きに使うようなT字型の道具で、洗剤を付けるスポンジと反対側に拭き取り用のゴムが付いています。
先ず、吹き抜けのすす払いに使用。これまで届かなかった壁の綿埃もスポンジ側で取ることができました。
続いて窓拭きです。先ず、スポンジに液体洗剤を満遍なく浸み込ませて窓を拭いてから、ゴムの側をガラスにピタっと押し付けるようにして拭き取ります。屋外の一番高いところは5m一杯に伸ばして更に背伸びをして対応。さすがに手で直接拭くようには行きませんが、思いの外綺麗にすることが出来ました。恐らく16年振りでしょうか、初めて室内外全ての窓を拭くことが出来ました。

 窓拭き用具としては決して安くはありませんが、T字型部分は取り替え可能なようですし、何よりその満足感、達成感からするとお買い得感があります。何となく積年の鬱憤が晴れたような爽快感で、「ウン、ヤッタネ!」と、      一人満足感に浸った大掃除でした(でも疲労困憊で、例年通り叔母の打ってくれた年越し蕎麦を食べた後は、紅白も見ず、除夜の鐘も聞かず、楽しみにしていたジルベスターコンサートも見ずに夢の中でした)。

 年末恒例の小田和正『クリスマスの約束』。
12回目となるという今年も、クリスマスの12月25日の深夜23:50から翌01:50までの2時間、TBS系列で放送されました。

 今回は、舞浜のTDL隣接のシアターで75000組15万名もの応募から選ばれたという招待客2000名の中に、ナント長女夫婦も混じっていたのです。
しかも、抽選ではなく応募者の書いた応募理由などのコメントをスタッフが全部読んで、招待する人を選んでいるのだとか。凄いですね。また、放送は2時間ですが、当日の録画は4時間近かったのだとか。
「TVカメラがこっちを向いていたので、もしかしたら映っているかも・・・?」とのこと。娘から家内がDVD録画を頼まれたこともあって、起こしてもらって私も一緒にTVを見ました。

 娘たちは、昨年6月の軽井沢での披露宴(第631話参照)で、娘が高校時代の親友と幼い頃からの写真をバックに、ピアノの弾き語りで泣きながら合唱した「♪たしかなこと」の想い出を綴ったのだそうです。
そして、当日小田さんとゲストの絢香さんの歌う「♪たしかなこと」を聴きながら、軽井沢を想い出して曲の最初から最後まで「号泣していた」ところを撮られたのだとか。

 そして放送。その「♪たしかなこと」も終盤に差し掛かり、「こんなにお客さんいるんだから、やっぱり映っていないね・・・」と諦めかけた時、本人が言うほどでもなく、少々涙ぐんでいるような娘がホンの一瞬ではありましたがTV画面一杯に映ったではありませんか!「あっ、映ったー!」

 その場に居合わせた聴衆全員がそうだったのかもしれませんが、感動に包まれた、何とも幸せそうな若いカップルを画面越しに眺めることが出来て、親としても感無量。思いがけない最高のクリスマス・プレゼントでした。

 「二人が幸せそうで良かったネ・・・。」
 「ねぇねぇ、私たちも行きたぁい!中年のカップルの人たちも結構いたから、来年は絶対に応募しようよ、ねっ!」
おいおい・・・・。

 上海で本業の絵画で勝負したいと、3年半前に閉店してしまった薬膳中華レストランの『チャイナスパイス』(第104話を参照ください)。
以前の店は深志高校のすぐ上にあって、我が家から程近かったこともあり、食べに行くだけではなく、農作業で忙しい時などは良く持ち帰りで利用していました。しかも、会社の同僚の中国赴任経験者もわざわざ諏訪などから食べに来るほど、日本的な味付けではない、本当に現地の味でした。

 その「チャイナスパイス」が東町で再開したと、このブログの読者の方から教えていただき、年末に帰省してきた次女のリクエストもあって、母も連れて先月末に漸く行くことが出来ました。
 『チャイナスパイス食堂』と店名が変わって、小さなビルの1階に入居していて、二人掛けのテーブルが4卓とカウンターが3席。以前のお店の半分強ほどの小さな店です。
場所柄、恐らく以前はスナックだったのでしょう。厨房が狭いためか、少し変わったり、また無くなったりしたメニューもありそうですが、お馴染みのメニューも多く、選んだのは我が家の定番だった、トマトと卵の炒め物、レバー炒め、春雨炒め、湯葉炒め、チャーハンなどなど。

 トマトと卵の炒め物は、かに玉のように変わっていましたが、レーズンも入って甘酸っぱい味は当時のまま。レバー炒めも相変わらず。一方、絶品だった焼きソバがメニューに見当たらなかったのは残念でした。でも、どれもこれも本当に懐かしい味です。奥様も覚えていてくださって、「久し振りですぅ!」。いつも店の隅で勉強していたお嬢さんは、もう大学生なんでしょうね。
考えてみると、チャイナスパイス閉店後は、日本人向けに味付けされた中華はどんな高級店であっても食べる気にならず、この3年間は殆ど中華料理を食べていませんでした。ここは、決してフカヒレなどの高級食材を使ったような中華料理ではなく、どれも庶民の、或いは家庭の味ですが、漸く3年半振りにあの現地の味の中華を堪能することが出来ました。いやぁ、相変わらず美味いなぁ・・・!
 帰る頃には、カウンターも含めほぼ満席。昔のように繁盛で何よりです。どうか、この松本の地で末永く続いて欲しい、絶品、現地の味の中華レストランです。「戻って来てくれて、ありがとう!」と言いたいほどに、“Welcome back!”(今回は、文章よりも写真を多めに掲載します)

 またまた木曽奈良井宿の話題で恐縮です。       
 昨年9月の三連休に帰省して来た長女夫婦が、私たちは農作業で出られなかったので、二人で奈良井宿へドライブに行って、(家内にだけ)お土産に買って来てくれた「苑」のブローチが気に入って今度寄ってみたいとの奥様の仰せ。その後長女がモツレクの合同練習で 一人で帰省して来たので、翌日帰郷する前に未だ彼女が行ったことの無い「時香忘」で蕎麦を食べた帰り道に奈良井宿へ立ち寄りましたが、日曜日の昼過ぎというのに、そのお店は休業中。看板には確かに不定休との記載。
そこで止む無く、喫茶「松屋茶房」へ。前回偶然入った長女たちが、トイプードルがお店にいたから大丈夫じゃないかとのことで、次回ナナを連れてドライブに来た時に、本当に犬連れOKかどうかの事前確認です。
築200年の町家を使っているという、こちらの「松屋茶房」には、看板犬の親子のトイプードル「ピアノ」と「ショパン」がいて、彼等と仲良く出来そう(な小型犬)で問題無ければ構わないとのこと。因みに、その日店内に流れていたBGMもそうでしたが、ピアノ曲、中でもショパンのノクターンがお好きなのが二匹の命名の由来とか。
我が家同様、やはりお嬢様がお二人で、既に県外で就職されていて、家内とは娘談義で盛り上がっておりました。その間、手持ち無沙汰の私メはショパンとピアノに遊んでもらいました。どうもネ。そこで、次回はナナを連れてお邪魔することにしました。

 ということで、前置きが長くなりましたが、12月最後の三連休。リンゴ作業も全て終わり、年末の大掃除の前のちょっとした空き時間。
お正月の客呼び用に、漆器の茶托を買いに木曽(平沢が漆器の本場です)に行きたいとの仰せに、ではナナも連れてのドライブがてら、奈良井宿まで足を伸ばしてみることにしました。時香忘はTV紹介されて混んでそうですし、奈良井から先へは笹子トンネルと同じ天井板構造の鳥居トンネルを通らないといけないので、今回はパス。

 数日前に15cm降ったという雪が脇道には残っていました。
ショパンとピアノにご挨拶ですが、ナナは気後れしたのか抱っこをせがむ始末。止む無く膝に乗せると漸く安心したようです。ショパンとピアノも、ご主人の膝や椅子の上にぴょんと飛び乗って大人しくお座り。
サイフォンで入れたコーヒーと絶品だったという抹茶ケーキを頂いて、冬の人通りの少ない宿場町を後にして、3軒ほど漆器屋さんを回って、気に入った茶托を購入し夕闇迫る木曽路を抜けて松本へ戻りました。

2013/01/02

698.2013年迎春

 明けましておめでとうございます。
2013年、信州松本より謹んで新春のお慶びを申し上げます。

 新年最初の写真は、通勤路沿いの鹿教湯から下った上田市荻窪地籍から望む浅間山です。浅間山と言えば、小諸や軽井沢から眺める山だとばかり思っていましたが、見えるんですね、場所と方角によっては上田からも。
「イチ富士」ではありませんが、浅間山の優美な山裾に、北アルプスとはまた異なり、新年に相応しい穏やかな山容に思えました(写真では不鮮明ですが、頂上から上がる噴煙も見えました。ただ携帯のズームが小さいため、年末最終日は曇りがちでしたが、一眼レフの200mmの望遠でも撮影してみました)。
(『 稜線も 襞も女神や 初浅間 』一都・・・1月5日の朝日新聞土曜日版be「季をひろう」掲載より追記。初富士と並んで、初筑波、初比叡などと共に、やはり浅間も詠まれているのだとか)
そして、お正月の縁起物の福寿草ではなく、日当たりの良いリンゴ園に咲いていたタンポポです。春を待ちわびたのか、冬の寒さの中でも健気に一生懸命咲く小さな“春の代名詞”に、新春の寿ぎを覚えました。
最後に、東山々系から昇る今年の初日の出です。
 今年一年の皆さまのご多幸を、ここ信州松本より謹んでお祈り申し上げます。どうか良い年になりますように。

 本年もどうぞ宜しくお願いいたします。
                         カネヤマ果樹園一同+チロル&ナナ