カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 2月末の三連休。当初、長女が帰省して来る予定だったのが、コロナウイルス禍の影響で、入国禁止になる前にと米国に長期出張することになりました。そのため、日帰りで家内の実家に一緒に行くことにしました。第一の目的は温泉。そしてその後で、久し振りに「勝美庵」で鰯料理、です。
本来なら三連休の最終日で松本市内も高速道路も混んでいる筈ですが、市内ではそれなりに県外車を見掛けましたが連休中の様な渋滞も無く、皆さん外出や旅行を控えてか高速道路は拍子抜けするほどに空いていました。

 実家で仏壇にお線香を上げてから、お義母さんと一緒に先ずは温泉へ。
温泉地である諏訪エリアには、日帰り入浴可能な温泉旅館やホテルだけではなく、各地に公共の温泉施設があります。上諏訪では源泉のある地区毎に共同浴場がありますが、利用出来るのは会員である地元住民だけ。無料で利用出来ますが、その代わり清掃当番があって住民の自主管理です。一方茅野は公共の日帰り温泉施設で、実に羨ましい限りです。茅野市のH/Pから引用させていただくと、
『 茅野市には、7つの公共日帰り温泉施設があります。
25mの室内温水プールを備えた「アクアランド茅野」、露天風呂から八ヶ岳や蓼科山が望める「尖石温泉 縄文の湯」、約42度の温泉と約35度の冷泉の交代浴ができる「米沢温泉 塩壺の湯」など、その設備や泉質、環境はさまざま。21時まで営業しているので、ドライブや山登りの後でも、ゆっくりと過ごせます。市民なら1回400円、市民以外でも1回600円(小中学生は300円)の気軽な料金も魅力です(白樺湖温泉 すずらんの湯を除く)。』
実家の近くにも「玉宮温泉 望岳の湯」という公共温泉があるのですが、昔から義母は専ら「米沢温泉 塩壺の湯」です。

 「望岳の湯」は、その名の通り浴室からも八ヶ岳が望め、個人的にはこちらの方が好きですし、昨年家内が参加した女性のための登山ツアーでの八ヶ岳の帰路にツアー一行が立ち寄ったのもこの「望岳の湯」でした。一方の「塩壺の湯」は、どちらかというと如何にも共同浴場的な鄙びた良さがあります。その意味で地元の特に年配の方々に愛されている地域密着型の温泉です。そういえば、北山に住む叔父夫婦も「塩壺の湯」の愛用者でした。因みに地元の方々は、「塩壺」を「しょつぼ」と呼んでいます。
この「塩壺の湯」は、ナトリウム-炭酸水素塩・硫酸塩・塩化物冷鉱泉とのこと。「冷鉱泉」とある様に、源泉温度は24.7℃なので冷泉、或いは鉱泉扱いになります。「望岳の湯」はアルカリ性単純泉で源泉温度は50.7℃ですので温泉です。因みに日本では、25℃以上が温泉と規定されています。
 「塩壺の湯」は、市のH/Pに拠ると、
『江戸時代から効能があるとして知られてきた、由緒ある「塩壺温泉」の源泉を使用しており大変温まります。浴室内に大浴場と併せて六角形の冷泉風呂(源泉使用)を設けました。湯温が41度程度の大浴場と35度程度の冷泉風呂を交互に入浴する「交代浴」が行えます。』
大浴場は結構熱めなので、多分42℃はあると思います。蓼科温泉に似て、お湯が茶色っぽいので、鉄分も含まれているのかもしれません。
浴室には20ほどの洗い場もあり、広々としています。三連休とはいえ、ここには観光客の姿は無く、地元の方々10人程が入浴されている程度でした。
42℃という熱めのお湯は気持ちイイ。そして、狭い冷泉の浴槽は浅めで足を延ばして入れるので、4人入れば一杯になってしまいます。冷泉ですので、のんびりと長く浸かっていられます。そのため皆さん気持ち良さそうにずっと寝たままお風呂に浸かっています。たまたま一ヶ所空いたので、私メも入ってみました。熱めの42℃のお風呂から移ったということもありますが、35℃というのは思いの外冷たくて、最初は水風呂の様に感じます。
しかし、そのままじっくりと肩まで浸かっていると、5分ほど経って次第に首の辺りがポカポカと温かく感じられる様になってきました。これが冷泉の良さなのでしょうか、何とも心地良くて不思議な感じがしました。
最後、改めて熱い方のお風呂で十分に温まってから上がりましたが、体中がポカポカとして、
 「気持ちイイ~♪ あぁ、ほんとイイ湯だな!」

 「米沢温泉 塩壺の湯」。近くの「望岳の湯」と比べると、お年寄り向け?の、何とも地味ではありますがとても気持ちの良い温泉でした。でも、そんな比較が出来る茅野は何とも羨ましい・・・。