カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 4月末に婿殿の待つNYへ渡米するため3月末で退任する長女と、初孫も一緒に次女も来ての送別会を、首都圏から近い(且つ、毎度でワンコ連れOKの施設の在る)箱根に集まって、“家族水入らず”で行うべく、ワンコたちと一緒に4月上旬箱根に向かいました。ところがその日は終日雨予報の中、寒の戻りで富士吉田から先の高速道がナント降雪での冬タイヤ規制。
双葉PAに立ち寄って道路情報を確認しても、解除の目処は無し。他のルートとしては、昨年夏に開通した中部横断道で双葉から静岡(清水)へも行けるのですが、双葉JCTは双葉PAの手前(松本寄り)なので戻らなければいけませんし、ナビは最新版に昨年ディーラーで更新してもらっているのですが、まだ中部横断道の開通は反映されていませんでした。
そこで大月経由は諦め、遠回りですが八王子から圏央道で行くことにしました。これまでも横浜に住む次女の所に行くには、本来は圏央道から海老名JCTで東名に合流して向かうのが一番早いのですが、圏央道は良く渋滞するために相模原で降りて一般道を走らされたり、帰りも圏央道を避けて横浜から稲城までずっと一般道を行かされたりして漸く中央道に乗るなど、むしろ圏央道を走行することは稀。今回もナビの指示は、途中で圏央道が事故渋滞のため相模原ICで降りて一般道を走るように変わり、漸く小田原厚木道路で高速に乗って小田原経由でホテルの在る箱根仙石原に向かいました。早ければ本来は松本から3時間ちょっとの富士吉田経由での箱根行ですが、今回は小田原経由で4時間半掛かりました。

 その日の夕刻、バスで長女が到着。てっきり退職したと思ったら、役員は退任させてもらったが退職は遺留され、渡米後もそのまま雇用契約を継続するとのこと。そのため、箱根滞在中も担当業務に関してのオンライン会議が毎日あって、一緒に予定していた箱根観光をするどころではありません。
そこで止む無く、長くて半日或いは数時間、その日の開いている時間帯を使っての箱根観光と相成りました。ただ、幸か不幸か、彼女も我々も気に入っているポーラ美術館が、我々の箱根滞在中は展示入れ替えのために閉館中で、どっちみち見られなかったので諦めもつきましたが・・・。

そこで、先ずは定番の仙石原の長安寺へ。境内の五百羅漢と秋のモミジの紅葉が見事な曹洞宗のお寺さんです。ホテルからは往復4㎞弱のウォーキング。このお寺は(勿体ないことに、歴史的にはともかくとしても十分拝観する価値があるのに、檀家さんが多いのか)拝観料を取らないので、代わりにお賽銭をしっかりとお納めします。紅葉の時期の方が見応えはありますが、この時期は境内にはちょうどカタクリの群生が花を咲かせていました。シダレ桜も勿論ですが、木々の芽吹きとあちらこちらに花も咲いていて、春の訪れを感じさせてくれます。子安地蔵さんに初孫の成長をお祈りし、山の斜面を活かした境内のあちこちに置かれたユーモアある表情の五百羅漢さんも微笑ましくて実に癒されます。コロナ退散を願い、こちらにもお詣り。
 翌日はランチを兼ねて小田原漁港へ。帰りに宮ノ下を散策。改装なった富士屋ホテルと、ホテルのベーカリー「PICOT」。そして長女がお薦めという、足湯カフェ「NARAYA」。登山鉄道の宮ノ下駅に上る急坂の途中にあります。足湯に注文したドリンクを運んでいただいて足湯でホッコリ。私メは途中で飽きて、台風の傷も癒えた箱根登山鉄道の電車を宮ノ下駅に見に行っていましたが・・・。
 その日の夜、奥さまの希望で宮城野の桜のライトアップを見に行きました。宮ノ下から仙石原に続く国道138号線沿いを流れる早川の堤に沿った600mに120本のソメイヨシノと国道側に40本のシダレザクラが植えられていて、夜はライトアップもされる箱根唯一のお花見スポットの由。
臨時の無料駐車場があるのですが、駐車場探しに苦労する宮ノ下で先に夕食を食べるため今回はバスで行きました。
先に夕食を済ませてからバスで宮城野へ戻り、桜並木の早川堤へ。以前は屋台が並んで賑やかだったようですが、今はコロナ禍で屋台の出店は無く、人も疎ら。でも、そのお陰でゆったりとライトアップされた幽玄で満開の桜並木を散策することが出来ました。一方、シダレザクラは咲き始めでした(箱根を後にする頃には満開になっていました)。
 最後に、天気予報を見ながら、次女を迎えに行く日の早朝に金時山登山です。長女は登山が初めてなので、今回は昨年4月に開通したという「はこね金太郎ライン」の「金時見晴パーキング」まで車で行って、そこから矢倉沢峠を経て登るコースにしました。登山口の標高が金時神社コースより160mほど高く、最短で手軽に登ることが可能なルートです。コースガイドに依れば、標準コースタイムで登りが1時間05分 で下りは50分とのこと。
10時過ぎには宿に戻りたいので、7時過ぎに出発。仙石原からは金時神社を過ぎると標識があり、足柄市へ通ずる県道「はこね金太郎ライン」に入ります。見通しの悪いカーブは二車線になていますが、殆どは狭い一車線。10分ちょっとで、トンネルを抜けたとことにあるパーキングへ到着。もう10台近く車が停まっていて、中には既に下山されて来られた方も。
我々も7時半過ぎから登山開始。笹原を進み、5分も掛からぬ内に矢倉沢峠にある仙石原の長安寺横からの登山道との分岐へ合流。確かに早い。そこから1時間の登山です。
金時(公時)神社からのルートとの分岐に35分で到着し暫し休憩の後、そこから30分急登を登り切って8:40分にコースタイム通りで頂上へ到着です。以前、登山道の岩場には鎖場があったのですが、今回はしっかりと整備された階段に代わっていました。登る途中からガスが巻いてきたので危惧した通り、頂上からの富士山は残念ながら見えませんでした。早朝は見えていたそうなので、春先は朝早い時間の方が富士山の雄姿を拝めるのかもしれません。せっかくなので茶屋の前で休んでいると、ガス(雲?)が晴れ、一瞬ですが二度程(二瞬?)富士山が姿を現せてくれました。我々は三度目ですが、初めて登った長女へのご褒美でしょうか。
頂上には10分程度いただけで下山開始。この日は平日でしたが、さすが人気の山。登りはそうでもなかったのですが、下りではたくさんの方々が登って来られ、すれ違いのために待ち合わせ。そのため55分掛かって登山口のパーキングへ到着しました。初めての登山だった長女ですが、日頃ストレッチなどで鍛えているせいか、或いは松本での小中時代に美ヶ原と燕岳への学校登山を経験しているためか、全く“へっちゃら”だった由。ホンの一瞬ではあれ、富士山が見えて何よりでした。