カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

  “清流の城下町”と聞いて、思い浮かべるのは何処でしょうか。
真っ先に思い浮かぶのは、 “郡上踊り”で有名な郡上八幡でしょうか。
正に郡上八幡のキャッチフレーズが“清流と名水の街”で、町割りに沿って家々の軒先を流れる水路は、元々は防火対策のために時の城主が城下纏整備として4年の歳月をかけて築造され、今でも水路が街中に張り巡らされていて、また市内を流れる“清流”吉田川では、地元の子供たちが“度胸試し”に高い橋の欄干から川に飛び込むのが夏の風物詩とか。まだ行ったことが無いのですが、是非一度は訪れてみたい奥美濃の城下町です。

そして郡上八幡と同じ岐阜県では、県立斐太高校が学校前の大八賀川で行う大正時代から続く“白線流し”でも知られる飛騨高山よりも、瀬戸川が水路の様に街中を流れる飛騨古川の方が個人的にはむしろ“水の街”という感じがしました。
また、“清流”ではないかもしれませんが、八幡堀沿いの風情ある街並みを眺めながら船で巡る、琵琶湖の水運を活かして近江商人で栄えた近江八幡。豊臣秀次がその基礎を築いた、こちらも“水”が感じられる城下町でした。
 明治維新後の廃藩置県で、その飛騨地方と松本は当初は同じ筑摩県でした。お互い“日本の屋根”の峰々から流れ出る河川や恵みの湧水を活かしているのは、北アルプスを挟んで背中合わせの松本平と飛騨地方は良く似ているのかもしれません(そんな縁もあって、高山市と松本市は姉妹都市です)。
複合扇状地である松本盆地は、東の筑摩山系から流れ出る女鳥羽川と薄川、そして西の北アルプスからの梓川と高瀬川、南側は木曽川との分水嶺である鳥居峠から北上する奈良井川や鉢盛山に源を発し奈良井川に合流する鎖川などから形成されています。そして、その松本盆地の東の隅に位置する松本の市街地には、街中に女鳥羽川が流れ、薄川や田川、他にも牛伏川、大門沢川など大小幾つもの河川が市街地を流れて複合扇状地を形成しました。
そうした川の伏流水が松本市内で湧水として湧き出し、“まつもと城下町湧水群”として「平成の名水百選」にも選定されていますので、松本も十分に“名水の城下町”だと名乗ることが出来ましょう。
 では、一方“清流”についてはどうでしょうか。
上高地から流れ出る梓川は特急名にも使われるなど、信州を代表する“清流”としてのイメージがしっかりと定着していますが、松本の街中を流れている訳ではありません。
三才山峠に源を発し、市街地を流れて田川と合流して奈良井川に注ぐ女鳥羽川は、全長17㎞という短い川ですが、昔はお城の総堀の外側を直角的にL字型に流れていることから、外堀の更に外側で自然のお堀としての役目も果たしていました(小笠原氏の支城だった深志城を大改修して、松本の城下町の基礎を築いたのは信濃を征服した武田信玄ですが、信玄堤で知られる様に信玄が“治水の名手”だったことから、女鳥羽川を堀として使うために直角に流れを変えたという説がありますが、近年の研究ではそれは史実ではなく、自然の流れをそのまま築城時に活かしたのではないかとのこと)。
街中を流れるために、昭和30年代までは台風などでしばしば洪水が発生したようですが、河川改修などに依り現在ではそうしたこともなく、また下水道整備の結果や湧水が流れ込むこともあって、街中を流れる川としては女鳥羽川は想像以上にキレイです。また、昔の様にカジカガエルの住める綺麗な川を取り戻そうと、市民による保全・清掃活動も盛んに行われてきた結果、2019年には念願のカジカガエルの生息が確認され、また中流域の水汲のスポーツ橋付近ではホタルが乱舞していますし、下流の縄手通り付近では放流された鯉が泳いでいるのを見ることが出来ます。そして街中を流れる川には珍しく、ヤマメの棲む上流域だけではなく、下流域の街中でもウグイが棲息しているそうです。
なおホタルは女鳥羽川だけではなく、旧開智学校に隣接する、街中と言っても良い中央図書館脇を流れる大門沢川でも見ることが出来ます。
またマンションの近くの渚地区を流れる全長5㎞という小河川の穴田川。元々は湧水が流れ込むキレイな川だったのが、1960年代になって工場排水や家庭からの雑排水が流れ込み“松本で一番汚い川”と云われたそうですが、下水道整備や流域の企業が参加する「穴田川をきれいにする会」が定期的に清掃活動をするなどして、今では本当にキレイな川になり田川に流れ込んでいます。
 更に松本市街地には、これぞ正真正銘“清流”だと言える川があります。それが「榛の木川」と「蛇川」です。
両方とも川幅が1mにも満たない、用水路の様な小さな川なのですが、“まつもと城下町湧水群”である源池の水源地やその辺りの湧水そのものを水源としていて、途中民家の中に在る湧水も含め、更に幾つもの湧水が流れ込んでいることもあって驚く程キレイな清流なのです。しかも昔誰かが放流したモノだそうですが、所々に外来魚であるニジマスが棲息していて、街中でもその姿を見ることが出来ます。(上二枚の写真は源池の水源地。次は上が榛の木川で下が蛇川です)
“当国一の名水”「源智の井戸」から毎分200リットルの湧水が流れ込む榛の木川は人形町(高砂通)を西に流れていて、所々の道路脇でその清流を見ることが出来ますが、蛇川は殆ど民家の脇を流れており、特に高砂通から北側では暗渠でフタをされてしまっているため、殆ど流れを見ることが出来ません。でも高砂通の北側でも一部、“蔵の街”中町の南側の飯田町に藤森病院の井戸「亀の泉」があり、この辺りを流れる蛇川はしっかりとその流れを見ることが出来ます。特に病院施設のフェンスで囲まれているため安全と分かるのか、水草の中を何匹もの大きなニジマスが悠々と泳いでいるのを見ることが出来ます。

 難しいとは思いますが、何とかその暗渠を撤去して江戸の昔の様な小路に沿って流れる清流が見られる様にして、「源智の井戸」を始めとする「まつもと城下町湧水群」の名水と、その湧水が流れる榛の木川、蛇川の清流を合わせて“まつもと水巡り”として、郡上八幡の様に清流と名水に沿って街歩きが出来る様にすればまた一つ、それぞれ北アルプスを挟んで、飛騨地方の郡上八幡にも負けない“清流と名水のアルプスの城下町”として、信州松本の“街歩き”での観光的魅力が一層高まると思うのですが・・・。

 以前もご紹介したと思いますが、マンションの4LDKの我が家では、リビングと寝室、長女の部屋の3ヶ所にエアコンを設置してあり、特にリビングでは近年の猛暑の中で、人間の様に汗をかいて体温を調節することが出来ないワンコは、主にハアハアと舌を出して呼吸すること(パンティング)で体温を下げようとするのですが、悪徳ブリーダーに声帯を切られてしまっているコユキはただでさえそれが大変なので、ハァハァという口呼吸が酷くなる様な暑い日には、出来るだけ早めにエアコンを入れてあげる様にしています。
片や、物置代わりの部屋で私メが“男の隠れ家”的に書斎スペースで使っている一室は、北側の通路に面していて直射日光が当たらないので、当初からエアコンは設置してありません。
我々のマンションは、中央のエレベーターではなく両脇の階段を使う場合に、各戸の前の通路を通る他のお宅とは違って、我が家はL字型のマンションの角の隅の部屋なので、我が家に訪ねて来る人しか家の前の通路を通りません。そのため、同じ階では我が家だけが外の目を気にせずに通路に面した通路に面している北側の窓を開けられるので、マンションの高層階ということも手伝って、猛暑で無い日は家の中の窓を開ければ結構風が通ります。しかし、それも猛暑日はさすがに別。エアコンを入れるリビングと物置では10℃とは言いませんが、かなりの温度差を感じます。そんな日は扇風機を付けてもただ“熱風”が動くだけなので、さすがに余り涼しくは感じられません。
そうかと言って私しか部屋を使わないので、工事までしてエアコンを設置するのは無駄です。
そこで以前から気になっていたのが、気化熱を利用して冷気を発生させる冷風扇でした。しかし以前沢村の戸建てに暮らしていた時にも、当時の国内メーカーの最新型の冷風扇を購入したことがあったのですが、それはタンクに水を入れて使っても全く涼しく感じられず、何ら扇風機と変わらなかったのでガッカリして、一年で廃棄してしまいました。
ですので、TV通販のCMなどで冷風扇が“最大-10℃の冷風”などと謳っているのを聞いても、“誇大広告”としか感じられずにいました。
近くの家電量販に別の製品を買いに行った時などに、小型クーラーや冷風扇などを見たこともあったのですが、どうしても冷却効果が高い製品は外に排気をする必要があり、小型のエアコンの代用ともなると最低でも4万円~6万円クラスにもなりますので、だったらもう少し足せば型落ちのエアコンなどを購入するのと変わらなくなってしまい、結局何も対応出来ずにいました。

 そんな時、毎週土曜日の別刷りの日経プラスワンで、6月7日版の「試して納得」が「卓上冷風扇」を取り上げていて、3機種を実際使用した結果の評価が掲載されていました。そしてその内の一機種が、先述の“誇大広告”としか感じられずにいた、TV通販「ショップジャパン」の冷風扇「ここひえR7」だったのです。以下日経の比較記事から抜粋します。
『卓上冷風扇はパーソナルクーラーと呼ばれている通り、使う人の近くに置いて主に顔のまわりに冷気を当てて涼む小型家電だ。大型の冷風扇は大量の湿気を発生させるのであまりお薦めできないが、卓上タイプはそこまで影響が出ないので安心して使えるだろう。
注意点もある。フィルターの下にあるトレーに水が溜まる構造なので、水平に保ったままゆっくり移動させないと水がこぼれる。また(給水タンクが空の状態で)風量を強にして長時間運転し、完全に乾燥させないとカビやイヤな臭いの原因になる。
今回、使いやすい3商品を試してみた中で、ショップジャパンの最新モデル「ここひえR7」は、最大で室温からマイナス10℃の冷風といううたい文句どおり、風の冷たさでは群を抜いていた。
防カビ抗菌フィルターの採用、リモコン付きでオフタイマー設定もできるなど、機能面も充実している。他の2商品より高いが、多機能であることを考えると、この価格にも納得した。』

またネットでの口コミ評価もチェックしてみました。良い評価は、
『・小型ながらも十分な冷却力があり、USB給電でどこでも使える点が便利
 ・持ち運びやすく、就寝時や料理中など、様々なシーンで活躍
 ・寝るときに使っても気にならない程度の静かさ
 ・手軽に使えるパーソナル冷風扇として、快適さを提供   』
一方で、反対の悪い評価としては、
『・過度な期待:エアコン並みの冷却効果を期待すると、期待外れに感じる場合  
  がある
 ・冷却範囲:冷却範囲が狭く、パーソナルな使用に適している
 ・フィルターの臭い:フィルターの汚れや湿気による臭いが気になる場合が
  ある
 ・水タンク:水タンクの容量が小さく、こまめな給水が必要   』

要するに、メーカーも“パーソナルクーラー”と謳っている通り、家族向けではなく飽くまでパーソナルユースであって、これ1台で部屋を冷やすといったエアコンを想定するには無理があります。いくらコスパが良いとしても、たった1万で最低でも5~6万円以上するエアコンの代替品が買える訳がありません。
個人的には以前購入した冷風扇は気化機能が期待外れだったのですが、日経の実際に商品を試した結果の「最大で室温からマイナス10℃の冷風といううたい文句どおり、風の冷たさでは群を抜いていた」という評価は、そこはさすがに日経の評価ですので、客観的評価としてかなり信用出来ると感じた次第です。
 そこで、通販でも購入出来るのですが、すぐ近くに家電量販のK’sデンキの松本本店があり、「あんしんパスポート」も持っているので表示価格から更に5%引きになりますし、それとは別にスタッフの方のサポートで更に値引いて頂くことも可能なのです。
同じ家電量販でも、少なくとも松本近郊では、例えば以前PCスピーカーを購入した時もそうでしたが、他店には殆ど陳列されていなかったモデルも含めてK’sデンキにはたくさん並んでいて、しかもネット通販よりも安く目的の「Pebble V2」が購入出来たのです。
今回の「ここひえR7」もK’sデンキでは9千円ちょうどと、ネット通販価格よりも千円ほど安く(しかもネット通販だと届くのが1週間後でしたが、その場で)購入出来ました(但し、ネット通販の様な「ひんやり敷きパッド」などの“おまけ”は付きませんが、既に同様の製品を使用していて不要ですので、安い方がお得です)。
 使ってみての感想です。まとめると、
『気化熱を使えば扇風機よりも涼しいが、エアコンよりは涼しくはない。飽くまでパーソナルユースで、複数人では使えないし、ましてやエアコンの様に室温を下げて部屋全体を涼しくするというのはどだい無理。広告での謳い文句の“パーソナルクーラー”というキャッチフレーズの中の、“クーラー”の文字に過度に期待してはいけない。ただ、自分のすぐ近くに置いてその“パーソナル”で使うにしては些か音が大きい。風量を“強”にするとうるさく感じられて結構気になるので、自分は常に“弱”か“中”で使用している。』
といったところでしょうか。
ただ「ここひえ」の独自特許という気化熱発生の仕組みや大型の給水フィルターが効果的なのか、以前購入して失敗した冷風扇よりもちゃんと涼しく感じますし、これなら十分使えると感じました。
更に、水を冷蔵庫で事前に冷やしておいた冷水や氷を入れたりすれば、出て来る冷気の温度が更に下がるのでより効果的です。謳い文句の様に「好きな処に持ち運んで・・・」というのは、いくら1.5㎏と軽量でもトレーの水が零れ易いので止めた方が良いでしょう。出来るだけ個人向けに吹き出し口から50㎝以内の場所で、「卓上」と謳っている通りに、顔などの冷気を当てたい高さの台やテーブルに置いて、移動せずに固定して使うのが良いと思います。
そのためホームセンターやニトリで、「ここひえ」を載せて使うテーブルを探したのですが適当なモノが無く(あっても高価)、そこでホームセンターでちょうど良い20㎝角のスノコに45㎝のパインの集積材2枚で脚を取り付け、木工用ボンドと金具の金折でしっかり固定させて「ここひえ」を載せる台座をDIYで作りました。即席ですが〆て1500円也。見映えはイマイチですが、“男の隠れ家”で誰に見せる訳でも無いのでこれで十分でしょう(因みに上の室内写真に写っている段ボール箱は真ん中が少しく窪んでいて水平ではないため、この上に置くと斜めで、底のトレーに水が溜まると水が零れる可能性があります)。
なお、口コミでは「ここひえ」は水の気化熱を使うため、「湿気が発生し室内の湿度が上ってジメジメする」というマイナス面の指摘がありましたが、「ここひえR7」より大型モデルの「ここひえ タワーT2」(この2万円のモデルは更にミストを噴射するので、余計室内の湿度が高まります)は分かりませんが、気化熱と共に発生するという湿気も個人的には全く気にはなりませんでした。
 結論的には、「エアコン程涼しくない」のは当たり前です。1万円でエアコン並みを期待する方がどうかしています。
個人的には、少なくとも数年前に購入してガッカリしてすぐに廃棄してしまった冷風扇よりも、この「ここひえR7」の方が遥かに使えると感じた次第です。

 毎年次女夫婦から「父の日」のプレゼントとしていただくのが、宮崎の高級ブランドマンゴーである「太陽のタマゴ」です。
この「太陽のタマゴ」は、宮崎県独自の「完熟マンゴー」のブランドで、「重さ350g以上」、「糖度15度以上」、「色形が整っている」など幾つかの条件があるため、全体の15%程しか「太陽のタマゴ」として出荷されないのだとか。“完熟”と謳う通りの芳醇な香りと濃厚な甘味で、口の中でとろけるような舌触りが特徴です。
一般の「完熟マンゴー」より手間がかかる分、価格も高めで贈答用として人気の商品だそうですが、「太陽のタマゴ」の人気が高くなったのは、当時宮崎県知事だった東国原氏の全国展開でのアピールに依るものだとか。その意味では地域起こしに大いに貢献されていました。嘗て“関アジ・関サバ”などの「一村一品運動」を提唱した大分県の平松知事とか、時代は異なれど九州には地域起こしになかなか長けた知事さんがおられました。

 この宮崎県の「完熟マンゴー」は、マンゴーが実り、少し赤みがかかったタイミングで一つ一つ丁寧にネットをかけていきます。マンゴーが完全に熟成し、自然落下するのを待つのです。ハサミで切って収穫するのではなく、甘さや旨味がギュッと詰まった完熟状態になるまで待って、ネットに“自然落下”したものを収穫します。
その「完熟マンゴー」の中でもより糖度が高く、特別なブランドとして販売されるのがこの「太陽のタマゴ」です。太陽のタマゴは「糖度15度以上、重さ350g以上」の厳しい審査を通過したものだけが、その「太陽のタマゴ」の名を背負って出荷することを許されるのです。
宮崎県内で生産される完熟マンゴーの内、「太陽のタマゴ」として認定されるマンゴーはたった15%程度だそうですので、そんな希少なマンゴーを毎年送って頂き、夫婦で有難く頂戴しました。
 そのマンゴー。生まれて初めて食べたのは40年前、シンガポールへ赴任してからでした。家族が私より遅れて3ヶ月後にやって来るまでに、会社が休みの週末を使ってシンガポールの衣食住のこと(何はどこで買えば良いか、ジャンル毎のおススメのレストラン、そして地下鉄やバスの乗り方などなど)を色々知っておこうとした中で、マンゴスチン、ライチやランブータン、スターフルーツ、そしてパパイアやマンゴーなど所謂トロピカルフルーツも色々食べてみました。その中で一番好きになったのはマンゴスチンだったでしょうか。また、あの強烈な匂いが特徴のドリアンも、赴任中に食べてみたいと希望する日本からの出張者の案内などの後学のために、ホーカーセンター(屋台街)で食べてはみました。結果食べられはしました(一般的に、ドリアンは先ずは食べられるか否かでその後の好き嫌いが分かれると云います)が、然程好きにはなりませんでした。
そうした現地で初めて食べるトロピカルフルーツの中で、「一体どうやって食べるのだろう?」と一番悩んだのがマンゴーでした。真ん中に固くて大きな平たい種があって、上手く切れないのです。そこで切れる部分だけをブツ切りにして食べたのですが、後日会社で先輩赴任者からだったか、魚のアジの様に三枚におろすのだと聞いて目から鱗。種を骨に見立てれば良いのです(そういえば、マンゴスチンも最初食べ方が分からずに、固い皮に噛りつきましたっけ・・・)。
 当時のシンガポールで、一般的に売られていたのはパキスタンマンゴーでした。「太陽のタマゴ」よりも小振りで、色も赤くはなく、黄緑色から完熟すると黄色になります。今の値段は分かりませんが、このパキスタンマンゴーは当時の記憶が不確かですが一個数ドルで、日本円に換算してせいぜい200円程度で、決して「太陽のタマゴ」の様な高価なフルーツという印象は全くありませんでした。
このパキスタンマンゴーは実は世界一甘くて美味しいと言われているそうで、イギリス王室への献上品とか。近隣国のドバイ(UAE)の王族たちもこぞって買い占めているとのことです。今回調べてみて驚いたのがその糖度です。
青い状態でも糖度16度以上(宮崎マンゴーの最高クラス「太陽のタマゴ」でも糖度15度以上が基準です)にもなり、追熟させたら糖度20度前後まで上昇し、7-8月頃の最盛シーズンになると糖度24~25度とも云われているそうです。
現在でも日本のマンゴーより安く、世界一甘くて美味しいといわれているフルーツとか。
そんなパキスタンマンゴーを当たり前の様に年中食べていましたし、中華料理のデザートは、ハニーデューサゴかマンゴプディングが定番でしたので、この高価な「太陽のタマゴ」を頂いて想うのは、何とも贅沢な生活のシンガポール時代だったということでした。
 尚「太陽のタマゴ」とは等価交換には全然ならないのですが、信州も梅雨が明けましたので、太陽の下で糖度が上がり、シャキシャキした食感でこの時期人気の松本の波田産の5Lの大玉のスイカを、これも毎年恒例で次女夫婦と婿殿のご実家にお礼とお中元にお送りしました。

 奥さまが月例で、7月度の“家政婦”に横浜の次女の所に2週間行って投票日には不在になることから、参議院議員選挙の期日前投票に行って来ました。
この日は登山トレーニングを兼ねて城山まで登り、そこから下って松本城公園を経て松本市役所の期日前投票所へ。そこからまた渚に歩いて戻ります。家を出たのが10時近くになってしまい、もうかなり暑くなっていましたし、夏は山並みを望める日の方が少ないのですが、この日の北アの峰々も霞んでいて見えなかったので、いつもの“城山トレイル”でアルプス公園まで行くのは諦めて城山公園までとしました。

城山公園のベンチで少し休憩です。春には花で満開だった藤棚が、今では葉で覆われて良い日陰を作ってくれていて、吹く風が心地良く感じられます。
(注:対比するために、春に花が咲いていた時の藤棚の写真も掲載しました)
そして公園の一角にある花壇では桔梗の花が満開でした。桔梗は秋の七草なので何となく秋をイメージしてしまいますが、花の時期は6月から10月とか。ですので、桔梗は梅雨の頃から夏を通して咲く花なのですね。
暫く休んで城山から下り、途中久しぶりに塩釜神社にお参りして孫たちの健やかな成長を祈り、旧開智学校から松本城へ。
『文武両宝』、松本信用金庫が旧開智学校と松本城を並べたポスターに使っていて個人的にも気に入っているこのキャッチフレーズの通り、二つの国宝を巡る贅沢なウォーキングコースです。
 旧開智学校は耐震工事等も終わり、昨年末から再び開館されています。
また平城で、元々は湿地帯だった軟弱な地盤に建てられた松本城も、文化庁の指針に基づく耐震診断の結果、震度6強から7の大地震に対して耐震性が足りず、中でも乾小天守は倒壊の恐れがあるとの診断結果を踏まえ、5層6階の大天守については1~5階の内部に国宝5城としては初めて鉄骨フレームを設けて柱や梁(はり)を補強するなどの案を文化庁と協議し、乾小天守など天守を構成する他の建物についても、鉄骨フレームで補強する方向で了承を得たことから、天守閣の1階から5階に鉄骨フレームを入れるという耐震補強工事を2028年度以降に実施するとの発表があり、その間(「少なくとも2~3年で終了できる工事ではない」との市長のコメント)は天守閣への入場は出来なくなるそうです。そして工事完成後は、敢えて鉄骨フレームを見える様にするのだとか。その理由は、鉄骨は現状の木材との区別が容易で、1955年の「昭和の大修理」から150年後となる2105年頃に予定されている次の解体修理時に、もしかすると鉄骨を使わない画期的な耐震方法が考案されている可能性もあり、その際には原状復帰が可能というメリットも踏まえての結果だそうです。
従って、築城当時のままの天守閣内部の姿が見られるのは2028年の工事開始前まで。明治維新後の廃城の危機を先人の市民の手で守り抜いてきたお城ですので、現代に暮らす我々松本市民が“オラホの宝”として未来の子孫たちへキチンと残していくためには止むを得ません。80年後の未来に期待しましょう。
あの熊本地震での熊本城の被災中継には本当に涙が出る程ショックを受け、その後少しでも復興のお役に立てばと僅かばかりの寄付をさせて頂きましたが、松本城にも同じことが起こらぬ様に市民としては願うしかありません。
 さて、その松本城では現在も幾つかの工事が行われています。先ずは、お堀の浚渫(しゅんせつ)工事です。市のH/Pに依ると、
『近年、松本城では、経年の堆積物により、堀が埋まりつつあります。また、降水量の少ない時期や地下水の流入量が少ない場合、堀の水面上に堆積物が露出し、悪臭を発生するなどの課題が生じています。
そこで、堀の堆積物除去(浚渫)と水質浄化のため、史跡松本城の堀の全面的な浚渫を令和5年度から実施します。』
吸い取った汚泥を脱水圧縮する大規模なプラントが公園の北西角に設けられていて、その近くのお堀にはこの時期、ハスとスイレンの花が咲き始めていました。
そして壊れたままだった埋橋も先月補修工事が終了し、赤い欄干がキレイに塗り直され、モノクロのお城と赤の対比が映える人気の撮影スポットとして、この日も観光客の皆さんが写真を撮られていました(但し、これまで同様渡ることは出来ません)。
そして公園の南東角、古山地御殿(こさんじごてん)跡に在った旧市立博物館(日本民俗資料館)の解体工事。フェンスで覆われていますが、どうやら建物は壊されてほぼ無くなりました。
期日前投票の市役所からの帰り、太鼓門を通らずに内堀沿いに大名町まで歩いて来ましたが、2階建てだった建物が無くなった結果視界が開け、外堀の堀端の松並木越しに天守閣が望める様になりました。
そして、それだけで松本城公園の旧二の丸エリアが随分広く感じられる様になりました。以前は公園の周囲ギリギリまでビルなどが建っていたので、松本城は平城ということもあるのかもしれませんが、小高い丘に聳える平山城などの他の城郭公園に比べ、実際の10.5haという面積程は広くは感じられなかった松本城公園ですが、周囲の建物が撤去されて数年後に南西エリアの外堀も復活すれば、お城のエリアは更に視覚的に広く感じられる様になるかもしれません。

 リタイアして以降でしょうか、全てではないのですが、「エール」や「虎と翼」など気に入った作品の時は楽しみにして毎日視聴しているNHKの朝ドラ。そして、その後もそのまま朝ドラ受けから視ている「あさイチ」。
(因みに最近の朝ドラに関しては、「おむすび」はストーリーも全く面白くも無かったのですが、何となくこれまでの流れでTVを付けてはいました。それにしてもヒロインがこれ程までに母親役が“様にならなかった”のは本人の演技力の責任でもあるにせよ、それよりどう考えても局側のミスキャストでは?・・・と思えるのですが・・・。そして今放送中の「あんぱん」も含め、「うるわしの白百合」や「長崎の鐘」などを挿入した「エール」など、最近の朝ドラの多くが戦争にキチンと向き合ってその残酷さや悲惨さを描こうとしているのは、今こんな時代だからこそ大切なことだと感じています。) 

 さて、朝ドラ後の「あさイチ」の中で、時々気になる料理レシピが登場することがあります。今回気になったのは、6月2日に放送された有名料理店の「まかない」レシピでした。そしてその中で一番気になったのが、“世界一のピッツァ店風「まかない フリッタータ」”でした。
フリッタータとは「イタリア料理の伝統的な卵料理で、多様な具材を混ぜ込んで作る厚焼きオムレツの一種」とのこと。
Wikipedia的にもう少し詳しく解説すると、「イタリア料理の一つ。オムレツやタルト生地を省いたキッシュに似た卵料理である。肉、魚介類、チーズ、野菜、パスタ等の具材を多目に入れ、塩胡椒と刻んだハーブ等で味付けすることが多い。アンティパスタまたは軽めの主菜として供される」料理とのこと。
あさイチで紹介されたのは、余ったパスタにミートソースと生卵を絡め、パルメザンチーズ(粉チーズ)を振り掛けてオムレツ風に両面焼いて完成・・・というシンプルなレシピ。
このあさイチの番組内で紹介されたレシピの中では、以前5月22日放送の「ご飯ですよ」で紹介されて、番組内の試食で“革命的”と絶賛された「豆腐と豚バラの塩にんにく煮」を(一応レシピ通りに作ったつもりですが)試してみたのですが、個人的には番組内の評価程(と言うよりも全然)美味しく感じられなかったこともあったのですが、この「フリッタータ」は如何にも“まかない”風でレシピは非常に簡単ながら、でも視ている側にもとても美味しそうに感じられたのです。

 幸い我が家には新たに買い足さずとも、レシピ上の全ての食材が常備されています(バジルもプランター栽培で育てています)ので、そこで自分でも作ってみることにしました。

番組内のレシピで示された材料(二人分です)は、
ゆでたパスタ160g、ミートソース200g、粉チーズ 大さじ2、卵 2コ
オリーブ油 小さじ2、粉チーズ(仕上げ用)、お好みで 仕上げ用にバジルの葉とオリーブ油
【つくり方】
 ・ボウルにゆでたパスタ、ミートソース、粉チーズ、卵を入れ、全体がよくなじむ
  まで混ぜる
 ・フライパンにオリーブ油を入れて中火で熱し、混ぜたパスタをオムレツのよう
  な形に広げて焼く
 ・約3分焼いて焼き色がついたら、オムレツの要領で裏返し、さらに約3分焼く
 ・皿に盛りつけ、お好みで粉チーズやバジルの葉をトッピングし、仕上げにオリ
  ーブ油をかければ完成
 先ず何より忙しいレストランの“まかない料理”らしく、フライパン一枚で調理出来るのがイイ。そして出来上がりの見た目もインパクトがあり、皆でピザの様に分け合ってスタッフが一緒に食べられるのも如何にも“まかない料理”らしくてイイ。
今回、余ったパスタは無いので二人分を作るのに、我が家の常備食材の都合上、パスタの分量に対し、ミートソースがレトルトのパックだったので少し少な過ぎたのですが、それでも美味しく戴けました。特に、溶き卵でオムレツの様に形がまとまり、また具材に混ぜ込んだパルメザンチーズが(粉チーズ)が、イメージ的にはタラコスパの様な感じで、味も食感的にもアクセントとして効いている感じがしました。
 フライパン一つで結構簡単に作れて出来上がりの見た目のインパクトもあるので、これからの夏休みに作れば子供さんなんかは喜ぶかもしれません。
ミートソースのスパゲッティに飽きたら少し目先を変えて、この「まかないフリッタータ」を作ってみるのも良いかもしれません。

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