カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 会社の後輩が、早期退職をして、出身地である豊科に喫茶店「パウゼ安曇野」を6月末にオープンさせました。
場所は、長野道安曇野(旧名豊科)ICを出て豊科方面に左折し、二つ目のT字路の信号(「安曇野インター西」)を過ぎた次の小さな交差点を左折して、細道を50mほど行った先の左手にある白い三角屋根の建物。黒地に白の看板が出ています。

 彼は、高校の2年後輩でもあり、現地では別会社でしたが、同時期にシンガポールに赴任していた赴任仲間でもありました。
 引退する前は東京に赴任していて、その頃から休みの日を使って少しずつ準備を進めてきたようです。
 「パウゼ」とは、ドイツ語の音楽用語で休符、休止符のこと。諏訪の会社に行く途中の浜町の路地裏に、同じ名前の喫茶店があり、私も時々入ったことがありますが、彼の同期は毎朝立ち寄ってから行くのが習慣でした。今回、念願だった喫茶店を始めるに当たり、ご主人亡き後も続けてらっしゃる奥さまに了解をいただいて、名付けたとのこと。

 元レストランだったという一軒家を活かしながら改装した店内には、大きな薪ストーブが中央に置かれ、彼がアナログに拘って集めた、Exclusiveのプレーヤーに掛けたLPレコードを、McIntoshの真空管アンプでJBLのスピーカーをドライブさせて、一日中ジャズが流れています。
 香しい、挽き立て淹れ立てのドリップコーヒーをいただきながら、店内にはゆったりとした時間が流れていきます。そして、晴れた日には、窓一杯に常念岳が広がっている筈。
特に、空気の澄んだ安曇野の冬。ジャズが流れて、薪ストーブで暖かな部屋で、常念を眺めながらいただくコーヒーは格別だと思います。
 私は都合で行けませんでしたが、開店祝いの時に出掛けた会社仲間からは、コーヒーだけだったので、ジュース(アドバイスをふまえメニューに追加)や、軽食やスイーツもあった方が家族連れは喜ぶからと、
「もっと色々工夫して、お客さんを呼べるように意見してやってください!」
と言われましたが、本人は拘り派の結構頑固な面もあるので、ほどほどに、でも、「独り身なので、儲からなくても良いから、ここでゆっくり楽しんでいって欲しい」
という想いは、次男坊ゆえの気楽さ(長男の私からすると何とも羨ましい限り)とはいえ、是非“初心忘るべからず”でずっといて欲しいと思いました。
 松本の中心街でも、昔ながらの純喫茶はだんだん姿を消している中で(「無伴奏」も無くなっちゃったし、今も昔と変わらずやっているのは、「アベ」と「まるも」くらいでしょうか?そう言えば、私メも、一日中モーツアルトやブラームスの流れる喫茶店をやるのが若い頃の夢でした・・・)、今時こうした喫茶店は珍しいと思います。
元々レストランだったために、一式の厨房設備は勿論、店内には小上がりもあり、何とも勿体ない気もしますが、まぁ、将来の発展可能性として考えれば良いのかもしれません。

 淹れ立ての珈琲と、ジャズと常念の喫茶店-「パウゼ安曇野」。
どうぞゆったりと、暫しの“小休止”に是非一度行かれてみてください。

コメント

コメント追加

タイトル
名前
E-mail
Webサイト
本文
情報保存 する  しない
  • 情報保存をすると次回からお名前等を入力する手間が省けます。
  • E-mailは公開されません - このエントリーの新規コメント通知が必要なら記入します。

トラックバック