カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 我家の庭のシンボルツリーはプンゲンスホプシーです。
作庭してから20年以上経過して、漸く見栄えがしてきました。

 私メが最初にプンゲンスホプシー知ったのは松本空港でした。出張で松本空港から飛んだ際に、空港のエントランス前の植え込みに植えられていた何本かのプンゲンスホプシーを見て、そのシルバーブルーの葉に魅了されたのがキッカケでした。
そこで、自分で作庭するにあたり、“雑木林風ガーデン”、“ハーブガーデン”、“芝生ガーデン”の3つのエリアの中で、雰囲気的に合う芝生の中に我家のシンボルツリーとして植えようと思い、雑木林風ガーデンに植えたコナラやソヨゴ、ヤマボウシ、そして同じく芝生ガーデンに植える紅白のハナミズキを購入した際、地元のどの園芸店の店頭にもプンゲンスホプシーは無かったので、頼んで取り寄せてもらいました。
その頃は子供たちがまだ小学校低学年でしたので、シーズンにはクリスマスツリーとしてイルミネーションで飾ってあげようと思った次第です。
 プンゲンスホプシー、和名コロラドトウヒ。Wikipediaに由れば、
『コロラドトウヒ(Picea pungens)は、マツ科目トウヒ属の常緑針葉種。青色を帯びた葉色が特徴的で、別名プンゲンストウヒ、青トウヒ(blue spruce)、緑トウヒ(green spruce)などとも呼ばれる。
原産地はアメリカのコロラド州からワイオミング州一帯のロッキー山脈。観賞価値が高く、様々な園芸品種が生み出されている。』
とのこと。

 プンゲンスホプシーの特徴である青い色は、特に春先から初夏に掛けての芽吹きの頃に際立ちます。
ただ植えた最初の頃は木も小さいので枝が透き透きしていてボリューム感が無く、またせっかくの新芽もその後蛾の幼虫である毛虫がたくさん発生して食べられてしまい、10年経ってもお世辞にも見栄えがしませんでした。
その後庭の改修を園芸店にお願いし、毎年春秋2回の花壇の植栽の植え替えの際にプンゲンスホプシーも春先に消毒をしてもらっていますが、その効果で5年くらい経つと次第にボリューム感が増して来ました。
そして、漸く植えてから20年経って見事な枝ぶりで、我が家のシンボルツリーと言っても恥ずかしくないくらいに見栄えのするプンゲンスホプシーになりました。
既に15mくらいの高さになりましたので、それ以上伸びない様に先端を毎年春先に切り詰めてもらっています。
 自宅を建てた時に建築会社さんが玄関横に新築祝いとして植えてくれたナツツバキ(シャラノキ娑羅樹)が、コンクリートに囲まれた狭く(多分)浅いスペース故かその後枯れてしまい、改修時に園芸店が選んで植えてくれたのがやはり青色系のコニファー(多分ブルーヘブン)でした。
プンゲンスホプシーが15mくらいの高さでイルミネーションを飾るのが大変なので、今は玄関横のコニファーの方にクリスマスのイルミネーションを飾っています。
 花壇には他にも丸みを帯びた低木のコニファーが植えられていますが、日本でもすっかり定着し、我が国のガーデニングでお馴染になったコニファーです。

 子供たちが巣立つ前までの“我が家で焼肉!”という場合は、炭火のBBQコンロを使って母屋の中庭や自宅のウッドデッキなど屋外で焼いていました。
炭火で焼いた肉の美味しさは勿論なのですが、焼肉に限らずトウモロコシなどでも炭火焼きに優るモノがないということもありますし、また特に味付け肉の場合は煙や匂いが部屋にこもってしまうので、室内よりも屋外で焼いた方が良いということがその大きな理由です。
ただ炭火の場合は準備や片付けが大変だったりしますので、BBQコンロではなく簡単にホットプレートでという場合は当然室内となり、煙と匂いの出易い味付け肉は諦めて・・・となってしまいます。
そのため、子供たちが巣立った後は、或いは我々が年を取ったことも手伝って、我が家の食材は、肉より魚、同じ肉なら牛より豚や鶏、そして牛肉の場合も調理方法は焼くよりしゃぶしゃぶ・・・と次第に変化してきました。
仮に、時々無性に焼き肉が食べたくなったら「牛角」へ、或いは昔を懐かしんで岡谷の「縁結び」へ思い切って足を延ばして・・・と、自宅ではなく焼き肉屋さんでと相成ります。

 そんな中で、ここ数年巷で話題となって個人的にも気になっていたのが、“煙の出ない”カセットコンロ、イワタニの“カセットガス・スモークレス焼肉グリル”「やきまる」です。
話題となった当初は、品薄だったり通販では一時期プレミアムが付いたりという状態で、入手することさえ困難そうでした。他にも自宅で焼肉という場合の候補としては、深夜の通販番組でお馴染の、遠赤外線の無煙ロースターである韓国製の「ザイグル」という製品もあります。ただ一番小さなモデルでも16000円はしますので、「やきまる」の3倍の値段と高いこともあって、 その“入手困難”と片や“高価格”にいつしか関心も薄れ、その存在すら忘れていました。

 先日、旅先の下呂で買って食べた飛騨牛が大変美味しかったこともあり、
 「“自宅で焼肉”もイイじゃん!」
そこで、改めて「やきまる」クンの存在を思い出しました。
調べてみると通販でも価格が既に5千円前後に下がっています。その内、たまたま地元のホームセンターでも税抜き5千円以下で販売されていたことから、通販での5千円以下の場合に掛かる送料を考えると(カセットコンロは既に我が家にあるので、カセットボンベの追加も不要)地元で購入した方が良いと、早速ホームセンターへ行って購入して来ました。
そこで、いつものスーパーでの週末の食料品購入時に、肉売り場に並んでいたGrain-fed (穀物飼育)ビーフ(しかもニュージーランド産でしたが)を買って試しに使ってみることにしました。
30年前のシンガポール駐在時にいつも購入していたのがGrain-fed US beefで(当時Kobe-beefなどの和牛は売られていなかったので)、柔らかくて、しかも(一般的な、所謂Grass-fedと比べて)臭みも無く、本当に美味しかった(海外に行くと肉よりもネギの方が高価で貴重と教えられていた「すき焼き」よりも「しゃぶしゃぶ」の美味しさに目覚めたのもシンガポールでのUS beefのお陰でした)記憶がありました(多分日本の半値で、現地での当時の価格はGrain-fed のUS beef でS$3。価格比較は、US>OG>NZでした)。
 煙が出ないイワタニ「やきまる」のポイントは、レビュー記事に由れば、
『やきまるで煙が出ない秘密は「温度」と「脂の通り道」にあります。
一つめの「温度」の秘密は、肉の脂が煙を出さず、かつ肉がおいしく焼けるという210℃~250℃にプレートの温度をキープすること。
そして、「脂の通り道」では、その名の通り、肉から流れ出た脂をプレートに溜めない仕組み。焼肉プレートは中央がわずかに盛り上がった形状で、プレート上の脂がスムースに流れるよう放射線状の溝が掘られています。さらに、プレート外周部にはスリットがあり、流れた脂が自然に下に落ちるため、肉の脂が炎に当たることがなく、煙も立たないというわけです。ちなみに、スリットの下には脂を受ける「水皿」があるので、落ちた脂がこれ以上加熱されることはありません。』
・・・とのことです。
個人的には、この煙の発生を抑える「温度」をキープする技術と発煙の原因となる「水皿」がポイントだと感じています。特に「使用時には必ず230CC入れなさい」というインストラクションにもある通りに、煙発生を抑えるためには「水」が一番重要だと思いました。
 但し、煙は出なくとも、通常のホットプレート程ではないにしても「匂い」そのものは発生します。
食べ終わった後で吹き抜けの2階上がった時に思っていた以上に(焼いていた1階よりも)焼肉臭がしましたが翌日には全く消えていましたので、やはり通常のホットプレートと比べると匂いの発生も「やきまる」の方が少ないとは思います。従って、「やきまる」であっても、使用時には出来るだけ換気扇を使った方が良いでしょう(実際、二度目に使用した時にずっと換気扇を回したら、二階でも匂いは殆ど気になりませんでした)。
そして何より一番重要なのは、煙や匂いも勿論なのですが、ホットプレートと比べて思っていた以上に(直火効果とのこと)焼いた肉が柔らかくて美味しく感じられたことです。
今回試したのは黒毛和牛でも無く、ニュージーランド産のGrain-fed (穀物飼育)ビーフなのですが、それで十分に柔らかくて美味しい!
もし「やきまる」クンで焼肉をするのであれば、
 「これなら、NZ産のGrain-fed (穀物飼育)ビーフで十分!」
だと感じました。
また、肉と同時に玉ネギとシイタケも焼きましたが、こちらも煙も出ずにこんがりと焼き色が付く程にしっかり焼くことが出来ました。

 焼く肉の量にも依りますが、我々の様な中高年夫婦なら十分ですが、若夫婦やお子さんも含めたご家族で焼肉をする場合は、交換用に予備のプレート(定価1200円との由)がもう一枚あった方が良いでしょうし、また調理中はスモークレスのポイントとなる水が蒸発して無くならない様に水皿を定期的にチェックしながら焼いた方が良いと思います。

 余談ですが、もう一つの発見。
それは、下呂で買った「創味」の焼肉のタレ。飛騨牛で食べた時は「創味」とは思えぬ程に只ただ甘く感じて、これなら“普通の安いタレ”と変わらないと思いましたが、然に非ず!。あれは飛騨牛そのものの“脂の甘さ”だったのです。
 「あっ、“創味のタレ”って、やっぱりこんなにお美味しかったんだ・・・!」
と、今回は目からウロコ。
今回我が家にあった「叙々苑」のタレと両方使ったのですが、「やきまる」クンのお陰で、どちらも甲乙つけがたい味と納得した次第です。

 松本市制施行110周年と市美術館開館15周年を記念して、3月から7月まで、満を持して(松本出身の著名な芸術家という意味では、西郷孤月は知る人ぞ知るで、他に居ませんので)“ALL ABOUT MY LOVE 私の愛の全て”と題して開催されている『草間彌生特別展』。
間違いなく混むだろうと予測して、後半になれば空くかもと待機していたのですが、案の定6月中旬に早くも10万人突破とのこと。さすがに地元出身の世界的な芸術家(女史曰く“前衛芸術家”との由)への関心は高く、美術館の展示の入場者数としては過去最高を更新とのこと。
そこで、どうせ見るなら、期間中に行われた特別展のギャラリートークイベントとして5月と6月に計4回行われた「スライドトーク in ナイトミュージアム 草間彌生が生まれた理由(わけ)」を聴講してから観賞しようと、二人分申し込んだ第3回となる6月16日に、こちらも満を持して市美術館へ行くことにしました。

 予約した際の美術館からの事前のアドバイスで、この特別展は(何らかの事情に由り)再入場不可なので、事前に学芸員の説明を聞いてから作品を鑑賞した方が良いとのことから、17時の開催時間に合わせて美術館に向かいました。このトークイベントが行なわれる土曜日も、“ナイトミュージアム”と称して開館時間を通常よりも遅い19時まで延長しています。
生憎、この日奥さまは急遽次女の所に上京する用事が出来たため、事前に1名分をキャンセルした上で当日は私メ一人で出掛けました。
 余裕を見て出たつもりでしたが、週末故のイオンモール周辺の渋滞に巻き込まれ、入場出来たのが5分前。今回の特別展は、シニア割引きやリピート割引きはありませんでしたが、松本市民は入場料が割り引かれての1000円とのこと。有難い事です・・・。
さすがに2階の会議室はほぼ満席。お馴染の市美術館のS学芸員からのスライドを交えての解説が始まりました。余談ですが、出身地ということもありましょうが、松本市で彼女の特別展が開催出来るのは、それ以上にこのS学芸員の存在を抜きにしては不可能なのだとか。それ程までに彼女からの信頼の厚いS学芸員なのです。
S学芸員の説明に由れば、山に囲まれた信州で周囲の理解が得られぬ中で、絵を描くことが大好きだった少女草間弥生が“草間彌生”として世に出たキッカケは、1952年に当時四柱神社の一画にあった松本第一公民館で開いた初めての個展。きっと見る人も少なかったであろうその無名の少女の私設の展示会に、たまたま訪れた信州大学の医学部精神科に着任していた西丸四方教授がそれを見て、同年東京での学会で“分裂性女性天才画家”として紹介したことで東京の有名画廊やデパートなどで個展が開かれることになったのだとか。氏は、その後も精神科医としても彼女を支え続けます。
渡米したNYでの制作活動の中で、ベトナム戦争反対を唱えての前衛パフォーマンス故に、一時期は“異常者扱い”され、そして地元松本出身であるが故に、より以上に“日本の、地元の恥”として当時批判されたであろう草間彌生。その後世界的に有名となってからは、まるで掌返しの状況ですが、その松本市民の一人としては、贖罪の意識と共に、結果としての感謝あるのみ・・・です。
 今回の特別展では、幼少期の作品も含め大小180点にも及ぶ彼女の作品が展示されています。新宿に開館した私設の草間彌生美術館は数カ月先まで予約で一杯と云いますので、有難い限りです。
しかしいつもそうなのですが、絵画は別として、「傷みのシャンデリア」(2011)に始まり、暗室全体が蛍光塗料の水玉で装飾された部屋など、「凄い!」と感嘆しつつも、その場所に長く滞在していることが出来ない程の強烈な圧迫感に苛まれてしまいます。作者からの(また作者自身へも含め)“生”への強烈な問い掛けに何とも言えぬ息苦しさを感じて、居たたまれずにそこから逃れるしかありませんでした。
特に彼女のトレードマークとも云える赤い水玉や黄色いカボチャなどのミラールームは、正に圧倒される程の、ただただ“凄い!”としか言いようが無い印象です。
また広大な展示室の第2会場を埋め尽くす様な、2月大歌舞伎での松本幸四郎親子三代襲名披露興行(第1298話)に使われた祝い幕の原画「落魄の墳墓、そして私の心の貧しさだけが全身を支配しているのだ」(2017)を始めとする最新の「我が永遠の魂」シリーズは、ナント全ての作品が撮影OK(但しフラッシュは不可)で、皆さん作品の横に立って思い思いに記念撮影をされていました。
そして展示の最後に、ミラールームでの「南瓜へのつきることのない合いの全て」(2016)は室内滞在が20秒限定のセッティングですが、逆にそれ以上室内に居ることは限界にさえ感じられました。
3階の第一会場、2階の第二会場以外にも、吹き抜けの空間を使った巨大なバルーンの「ヤヨイちゃん」と「トコトン」。そして、ロビーの一角には「草間屋彌生さんと一緒に撮影コーナー」も用意されていて、ナント常駐されているスタッフの方がシャッターを押してくださるサービスも。
また、屋外には常設の松本市美術館のオブジェ「幻の華」以外にも、今回の特別展に合わせて、芝生のパティオにはあの直島と同じ「大いなる巨大な南瓜」のオブジェが鎮座していました。
 今回の『草間彌生特別展~ALL ABOUT MY LOVE 私の愛の全て~』。
学芸員のSさんに由れば、「今、先生は創作に集中されていらっしゃるので、先生の故郷である松本の美術館としては先生の創作の妨げにならぬ様にしたいと思います。そのため、暫くの間はこれ程大がかりな先生の作品展示は出来ないと思います。」とのこと。
おそらく、今後数年間は松本での「草間彌生特別展」は無いだろうと思われますので、是非この機会を逃さずに観賞することをお薦めします。
因みに今回の特別展は7月22日までの開催です。

 最近サバ缶が“ブーム”と言える程の人気で、昨年には売上高でツナ缶を超えたのだとか。値段が安く供給が安定しており、青魚のDHAやEPAといった不飽和脂肪酸が含まれていて栄養価も高い事が理由・・・とのことです(まぁ、サンマに限らず、目敏い中国がもし目をつければ“爆喰いの胃袋”故にこれも一溜まりもありませんが・・・)。

 サバ缶の水煮というと、思い出すのはタケノコの味噌汁。
娘の高校時代に学校評議員として母校に伺った際、初のOB出身以外となった校長先生が北信の出身で、教員住宅の庭に出たタケノコを味噌汁にして出してくださったのですが、中にサバ缶の水煮が入っていて皆でビックリしたら、北信ではこれが当たり前と教えてくれました。
その後、東信地区が本拠のスーパーであるツルヤが松本にも進出し、季節になると鯉や活きブナが魚売り場に並ぶのを見て“地域らしさ”を実感した中で、同様にサバ缶がタケノコの時期に目立ち易い様にレジ横に山積みになっているのを見て「ナルホド!」且つ「サスガ!」と合点したモノでした。

 安くて動物性タンパクを手軽に取れるサバ缶は、我が家では味噌汁にこそ入っていたことはありませんでしたが、子供の頃の農家の食卓ではカレーや炊き込みご飯(五目御飯)にも“極普通に”入っていたように思います。しかし結婚後、母の作ったサバ缶の入った炊き込みご飯(五目御飯?)が家内には“エラく”不評で、以来我が家では入れられなくなり且つ我が家ではサバ缶を見掛けなくなりました・・・。
 さて、このサバ缶。では、どうやって食べれば良いのか?
以前たまたま視ていたNHKの「ごごナマ」で、旬の“人気のサバ缶”を使ったレシピとして紹介されたのが「サバじゃが」でした。それが実に美味しそうだったので、先述のツルヤでサバ缶の水煮を買って我が家で試しに作ってみました。
結果、レシピには無かった生姜も入れてみたのですが、やはり生臭さは拭えず。奥さまには然程高評価とはなりませんでした。残念!(結局、私メが何度かに分けて全ていただきましたが、結構美味しく感じたんですけど・・・)。
むしろ、水煮のサバ缶にシンプルに大根おろしを添えて、醤油を掛けて頂いた方が美味しいとのこと(トホホ・・・)でした。

 フーム、栄養価の高さで最近注目されているだけに、生臭さの無い(≒苦手な人でも気にせずに食べられる)“サバ缶レシピ”、何か無いかなぁ・・・?

 ぶっかけ、きつね、たぬき、月見、肉・・・と、様々なトッピングや食べ方があるうどん。某○亀製麺のTVCMなんか見ていると本当に美味しそうです。
信州はどちらかと云うと“蕎麦県”であり私メ自身も“蕎麦派”ですが、讃岐や群馬の水沢同様に、上田小県(ちいさがた)地域など、信州でも雨が少ないために米作よりも小麦栽培に適した場所では江戸時代からうどんが盛んに食べられていて、今でも辛味大根の搾り汁で食べる「おしぼりうどん」は坂城町を筆頭に上小(じょうしょう)地域の名物です。
個人的には、かけそばでは月見、うどんではきつねが好みなのですが、最近自分で調理する際に何となく嵌っているのがカレーうどん・・・です。
これはインド風やタイ風カリーでは無理ですが、時々何故か無性に食べたくなる“純日本風カレー”を作った際に、何度か所謂“カレーライス”を食べた後で、まだ鍋に残っているカレーを消費するために麺つゆを足して作った和風のカレーうどんが予想以上に美味しくて感動的だったことがその理由です。

 インド料理である○○マサラが欧州を経て、“カレー”として今や我が国の国民食として定着したカレーライス。そのカレーを、米だけではなく日本古来の蕎麦やうどんにまでもコラボメニューを拡げて行った日本人。応用力とはいえ、凄いデスネ!と感心せざるを得ません。カレー南蛮と云えば蕎麦メニューでしょうから、最初は蕎麦屋さんから始まったのかもしれませんが、個人的にはカレーは蕎麦よりもうどんの方が(トッピングとして)合う様な気がします。
その際は、カレーだけではなく、必ず麺つゆで溶いて和風仕立てにした方が美味しい様に思います。そして、カレーそのものの辛さもありますが、和風らしく刻みネギと七味トウガラシ(信州では善光寺門前の八幡屋磯五郎が定番)をたっぷり振っていただきます。
 寒い冬も勿論ですが、汗をふきふき食べる真夏のカレーうどんもなかなか乙なモノだと思います。

 階段状花壇の一画に設けた、僅か一坪程の我が家の“ハーブガーデン”。
それこそ、S&G(今の若い人は知らないでしょうね、きっと)の“♪パセリセージローズマリー&タイム・・・”ではありませんが、ハーブティーやスパイス用などこれまで入手出来たモノは全て試した結果(=自前で作庭した結果、お手上げとなって結局プロに改修いただいた“ミントジャングル”を経て)、結局我が家で受け入れられた食用ハーブのみを毎年育てています。
多年草のチャイブ、セルバチコ(ワイルドルッコラ)、パセリ(2年目まで)やルッコラ、バジル、コリアンダーなどなど。更に勝手口のウッドデッキでも、料理用に直ぐ採り易い様にパセリとバジル、コリアンダーをプランターで育てています(掲載の写真は、5月末と最近のハーブガーデンとプランターの状況です)。

 そしてハーブではありませんが、昨年米国西海岸のサラダバーで知って(奥さまが)大いに気に入り、帰国後探して種を入手して育てて大好評だったカーリーケールを、今年は栽培面積を増やしてハーブガーデンと家庭用菜園の二ヶ所で育てています。
昨年は種だけでしたが、今年はいつもの園芸店でも(私メが、行く度に米国での人気振りと“緑黄野菜の女王”と呼ばれるほどの栄養価を盛んにPRした効果もあってか!?・・・んなことはナイか)自家栽培したポット苗が並ぶようになりました。我が家の今年のコリアンダーとケールは、ポット苗ではなく種を買って播いて自分で育てています。特にコリアンダーは、毎年ポット苗を買っていたのですが、育て方が悪いのか余り収穫出来ずに枯れてしまいました。
昨年のケールはポットで自分で育てたのですが、コリアンダーもケールもポット苗よりも畑に直接種を播いての地植えの方が定着性と生育が良い様に感じました。また昨年買った種子は半分ほど植えただけでしたが、種子にも“有効期間”があり、それを過ぎて“古く”なると発芽率が落ちることから、今年は昨年のコリアンダーの種子を全て、またケールは我が家の需要が多そうなので昨年の残りと新たに購入した種を全て播いて、コリアンダーはハーブガーデンとプランター、またケールはハーブガーデンと家庭菜園のそれぞれ二ヶ所で且つ(ちゃんと育てば)長く収穫出来る様に時間差で植えて育てています。
 また、パセリは家庭菜園での栽培が絶対にお薦め。パセリはとかく肉料理などの際のプレートの飾りモノ扱いにされがちですが、捨てるなんて勿体ない!。買ったパセリとは異なり、地植えしたパセリは味が濃くてそのまま食べても本当に美味しく、正に“野菜!”を実感させてくれます。買うとなると余りがちでも、プランターでもただ植えておけば“勝手に”株が大きくなりますので、その都度使う分だけ枝を切れば良いだけ。従って、栽培もほったらかしで簡単です。そのままでサラダに載せても良し、またカレーやパスタ、スープに刻んで良し。スーパーに並ぶハウス栽培したパセリとは「まるで別モノ!」と実感できると思います。因みに我が家では2年目の一株(注)を含めて3株植えてあります。
 またハーブガーデンの一角には、恐らく今月中に収穫出来ると思いますが、まだ越冬して育ったニンニクが一株(8片)植えられています。家庭菜園の端に植えたニンニク二株(16片)は場所が悪かったか、成長が悪く収穫は期待薄ですが、ハーブガーデンはここで花芽も出てきたので株に栄養が回るよう花芽は抜き取りました。後は地上部の枯れるのを待つだけ。もし8株収穫出来れば、青森県産などの国産ニンニクは一株200円以上と高いので(いくら安くても、日本のGAP=Good Agricultural Practice:農業生産工程管理の様な安全基準も無く、どんな農薬が使われているか分からない中国産の食材だけはニンニクに限らず絶対に買う気にはならないので)十分元が取れます。
6月下旬頃になりますが、ニンニク収穫後のハーブガーデンのスペースにもまた何か植えようと思っています。
【注記】
パセリは多年草ですが、二年目の株は薹がたち易くなるので、見つけたら早めに花芽を切り取ること。3年目になると枝葉が出て来ず、余り株が成長しなくなるので、2年毎にずらして植えた方が良い様に思います。

 我が家の裏山になる城山々系のアルプス公園。
時間のある時にトレッキングの練習を兼ねて、生まれ育った下岡田の神沢から塩倉を経由して東入口駐車場から北アルプスが一望出来る「ピクニック広場」を経て、南入口駐車場から蟻ヶ崎台を経由して戻って来るコースを歩きます。概ね4~5kmでしょうか、アルプス公園までは結構な上り坂です。禁煙をしてから、途中息切れをすることが全く無くなりました。
嘗て、私メが子供の頃の県の種畜場時代から営業していた、ジンギスカンが名物だった「まきば山荘」が閉店して取り壊され、この3月末にその場所が「展望広場」として整備されてオープンしています。

 それまでの建物の土台を活かして、コンクリートを敷き詰め周囲を手摺の柵で囲ってベンチを設けただけの、必要最低限の改修工事。
先述のピクニック広場からの北アルプスの展望が、残念ながら下の雑木が成長して安曇野視界が遮られてしまっていますので(出来れば予算を付けて木々を切ってもらうと良いのですが)、今では、この展望広場からの松本平から北アルプスの展望が一番の眺めです。
 本当は、ここに休憩出来るカフェスペースでもあればベストなのですが、営業するともなると週末だけではなく通年での集客率等も考慮しないといけないので、単に景観が良いというだけでの出店は難しいのでしょうね、きっと。でも、アルプス公園は市内から車で10分足らずの場所にある都市公園でありながら、高原気分を味わえる71haの広大な松本市の市営公園で無料なので、松本市民のみならず、近隣からの家族連れや桜の時期など観光ツァーのコースにも組み込まれています。そう云えば、以前シンガポールからのご家族も観光で来られていましたっけ。
限られた市の予算の中で難しいかもしれませんが、ハードとしての箱モノばかり作った(この規模の地方都市に、県営も含めて大小3つものコンサートホールは不要でしょう)前市長ほどではなくとも(ソフト面で、今や“楽都”の先行きに個人的には大いに不安を感じているのですが)、多少は“岳都”の一翼を担うべきアルプス公園の整備にも予算を(民間を上手く活用してでも)もう少し使って欲しいと思いました。

 米朝師匠の上方落語はまだですが、志ん生、圓生、そして小さんといった昭和の名人の古典落語は順番に借りて殆ど聞いてしまった松本中央図書館のCDライブラリー。ただいくら名人芸でも、録音が悪くて聞きとり難いのが玉にキズ(瑕)。そうした中に比較的新しい録音のCDも多少はあって、中でも「さん喬&権太楼二人会」や「志ん朝ベスト」など、“さすが!”とほれぼれする程でした。
 先日、他に何か新しいCD入ってないかと久し振りに見てみると、ありました!“当代の名人大集結!”と銘打った、2014年の1月24・25の両日に行われたという「第50回特選落語会」で収録された2枚組のCDです。
CDに収録されているのは、古今亭菊之丞「親子酒」に始まり、桂文治「平林」、柳家喬太郎「仏馬」、柳家権太郎「井戸の茶碗」。そして最後に柳家さん喬「雪の瀬川」という組み合わせ。

 ネタもともかく、各師匠の冒頭に喋るマクラとネタを演じる中で途中に入れるちょっとしたクスグリと言うのか、ブラックジョークの様な話の面白さ。実にイイんですね、これが!。
例えば古今亭菊之丞の「親子酒」の中での、酔っぱらった父親の云う「宮治の落語はウルサイね」。これは当日高座に上がった人気二ツ目の桂宮治をイジったのだそうですが、そう云えば「どうらく息子」の中でも、兄弟子志ん銅が総領弟子の小銀との兄弟会で演じた「親子酒」で、「ばぁさんや、ほら、あの小銀って噺家、ダメだねありゃ。・・・うるさすぎですよ。」を思い出しました。喬太郎師匠の世間話の様なマクラもイイ、人気振りが分かります。
また桂文治師匠の賑やかな「平林」。前座噺のネタですが、サゲが独自でさすが!でした。そして、初日のトリの権太楼師匠。珍しく、マクラ無しのいきなりの「井戸の茶碗」でしたが、さすがは“爆笑王”。
また二日目のトリを務めた柳家さん喬師匠の愚痴のオンパレードの様なマクラ。弟子の喬太郎を評して、「コイツはやっぱり凄いなと思いますね。バカなのか利口なのか分かりませんモノね」。ほんわかほんわか、ホント、イイなぁ・・・。そして、そのままネタに持って行きにくかったのか、或いは本当にどのネタを演じるのか決めていなかったのか、袖にお囃子さんが未だ居るのを確認した上で、突然高座から下がっての仕切り直し(突然のハプニングも、当日の寄席の雰囲気を楽しむべくそのまま収録とのこと)での師匠十八番の「雪の瀬川」の人情噺。しみじみと降る雪が如く・・・、本当に味がありました。

 イヤぁ、さん喬&権太楼二人会のCD以来、久し振りに大いに笑って大変楽しませてもらったCDでした。でもやっぱり、音楽同様に、落語も生に限ります、演ずる噺家さんの顔が見えますモノ。
第1258話でご紹介した、松本落語会第501回例会の「さん喬&権太楼二人会」。権太楼師匠の「不動坊」とさん喬師匠は「妾馬」でしたが、思い出しますね。また機会があれば“生落語”を聞きに行きたいと思います。

 卵かけご飯。今や、何故か略してAKBならぬTKGとか・・・。
時々、無性に食べたくなりますね。究極の“和食”ではないでしょうか。今では卵かけご飯専用のお醤油も売られているくらいですから。アメリカに暮らす長女も、松本に帰って来ると朝食は必ず卵かけご飯や納豆です(勿論、毎日ではありませんが)。

個人的には、やはり納豆と一緒の卵かけご飯が最高でしょうか。ところが、最近、納豆の卵かけご飯は納豆の栄養効果を半減させるとして、同時に食べるべきではない、という記事を目にしました。
 「オイオイ、今更それは無いだろう!」
(信州弁だと、「ソレはネェずら!」となります)
記事に由れば、
『(前略)納豆に含まれるビオチンという栄養素が、生卵の卵白に含まれるアビジンがあると体内に吸収されません。ビオチンとはビタミンHともビタミンB7ともいわれるビタミンの一種で、ナッツや大豆食品に多く含まれています。ビオチンはとても大切な栄養素ですが、腸内で作り出すことができるので、食べ物で摂取しなくても基本的に不足することはありません。
一方、アビジンは生卵の卵白に含まれるたんぱく質で、ビオチンを非常に強く結合する性質があります。そのため、腸内で合成されたビオチンを見つけると吸着し、一緒に排出の対象になってしまうので、結果としてビオチンが体内へ吸収するのを阻害してしまいます。
これらのことから、納豆(大豆)でビオチンを多く含むのに、生卵白があるせいで吸収が減ってしまい、納豆と生卵は食べ合わせとしてはあまりおすすめできないというわけです。(後略)』
つまり、元々腸でも作られるビオチンが生の卵白では吸収できないということなので、ビオチンの摂取という点では生の卵白自体が余り良くないということです。しかし、納豆から接種せずとも、ビオチンを含む食材は他にもありますし、ましてや体内でも生成可能な成分ですので、生卵と納豆の組み合わせにそれ程神経質にならなくても良いのではないか・・・という勝手な個人的解釈により、今でも納豆も一緒に卵かけご飯を楽しんでいます。

 5月中旬。信州の?里山には、この時期白い斑模様の点描が現れます。

アカシアの花。正式にはハリエンジュ、ニセアカシアです。マメ科で北米原産。因みに“本当の”アカシアはネムノキ科とか。ニセアカシアは、明治初期に街路樹や公園樹として輸入されたのが最初。痩せた土地でも育ちやすいので、その後治山・砂防目的の土止め用などで植栽されたのが、繁殖力が強く野生化。今では、特別要注意外来植物指定とか。
ニセアカシアに罪は無いのですが、確かに育ち易く、すっと成長しても根が浅いために大きくなると倒れ易く、特に河川敷などでは倒木により大雨の時の洪水の要因になり易い事から、今では嫌われて伐採されています。ただ薪としては、ナラ材よりも安いので昔一度使ったことがありますが、火持ちが悪くすぐ燃え尽きてしまうので止めてしまいました。従って、木材としての利用価値は余り無さそうです。
ただ良いハチミツが採れ、長野県産のハチミツの75%はアカシアなのだそうです。甘味が感じられるので、昔信州では天婦羅でも食べられたりしていました。歌にも謳われましたが、アカシアの花は北海道や信州のイメージでしょうか。アカシアの花の近くを通ると、何となく甘い香りが漂っている感じがします。
 風薫る5月。本来は新緑の香りですが、アカシアの花の香りもまさに“薫風”でしょうか。
そんな五月も過ぎて、今日から水無月、6月です。今年の梅雨は早そうですね。