カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 当園の糖度が非常に高いことは本文中にも記載していますが、特別肥料等何か他と違うことをしている訳ではありません。父も、ここは肥料をやると大きくなり過ぎてしまうと昔言っていましたので、ありがたいことに何もしなくても土壌がそれだけ肥えているということだと思います。
 勿論、年によって、天候によって、さらには木によって生育は異なります。
 ふじも当園では大体17度から18度くらいになります。一般的には13度程度から贈答用として出荷されていますし、ネット検索すると実際、サンふじで糖度13度保証(農協等大きなところでは光センサーで全数チェックをしています)という出荷団体や、高いものでは17~18度で『奇跡の(甘い)りんご』と謳っている果樹園もありました。
    
 果物は熟すにつれて実の中にブドウ糖が作られ、ある温度以下の気温になって、ブドウ糖に紫外線が当たると、赤い色素(アントシアニン)が形成されて赤く色づくのだそうです。そして、朝晩の気温が10度を下回ることが晩生種である「ふじ」が赤く色づく気候的条件(=着色適温。因みに早生種の「つがる」は17~15度程度)。一方、緑の色素(クロロフィル)は温度が低くならないと消失しないので、温暖化が進むと熟しても緑色が抜けない着色不良が発生するのだそうです。


 10月に入って松本も朝晩10度を下回る最低気温を記録するようになりました。幸い上旬に日本を襲った台風18号の被害も無く、10月中旬を迎え、最低気温が連日10℃を下回るようになり、当園の「ふじ」も順調に色づいてきました。
  このままいけば、今年もお陰さまで太陽と土の恵みにより11月下旬には収穫期を迎え、ここ信州松本より糖度の高い「蜜入りサンふじ」を皆さまに自信を持ってお届けできると思います。