カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 雨模様の日が続く中、久し振りの晴れ予報だった10月4日の火曜日。
平日でもあったので、これ幸いと今年楽しみにしていた白駒池に紅葉を見に行くことにしました。奥さまの手作りのお弁当を持って8時に出発。諏訪ICで降りて茅野からは国道299号線(メルヘン街道とか)を横谷峡の奥蓼科を通り、標高2127mという麦草峠までのつづら折りを上って丁度1時間(松本からは2時間)で白駒池の有料駐車場(500円。因みにトイレも有料の50円)に到着。平日ならと思ったらトンデモナイで、メインの駐車場は朝の10時で既に満車。道を挟んだ反対側の駐車場がまだ2/3程度でしたので、無事停めることが出来ましたが、平日というのにこの混みように唖然。それだけ、紅葉シーズンの白駒池は有名なのでしょう。

 我々は、白駒池から2330mの丸山、白駒池を見下ろす展望台の高見石を経て白駒池に戻る2時間半のトレッキングコースを歩いてから、白駒池を散策することにしました。
コース案内では初心者向けとのことでしたが、結論から言うと結構なアップダウンがあり、歩道も石でゴツゴツして雨の後でぬかるんでいて歩きにくく、家内によれば今までで一番キツかったとのこと(「事前リサーチが甘い!」とブー垂れておられました)。2127mの麦草峠から少し下った駐車場から歩き始め、最高地点2330mの丸山から推測すると、恐らく250mくらいの高低差でしょうか。

 駐車場横のコース入口から入ってすぐの苔の森。八ヶ岳は日本有数の苔の宝庫として知られますが、苔むした見事な樹林帯が拡がります。「白駒の奥庭」と呼ばれるハイマツの様な松が茂る場所を過ぎ、国道脇の麦草ヒュッテ周辺のクマザサも茂る草原帯を抜けると、いよいよ樹林帯に入り、丸山の頂上への登りが始まります。しかも、大噴火を繰り返した八ヶ岳らしく、溶岩などの岩や石がゴツゴツして思いの外歩きにくく、また眺望や展望が利く所はどこも無くて殆どが薄暗い林の中を歩くコース。でも、太古の世界の様な原生林の中をマイナスイオンを浴びてのウォーキングは爽快です。
 急登が始まってすぐ、前方に老齢のグループと老犬のゴールデンが。お爺さんが来るように命じても、犬はどうやら段差が登れないようで、右往左往しています。犬に「こっちの方が緩やかだよ」と手招きしましたが、結局ダメ。飼い主は「鎖場も行った犬だから(大丈夫)」と言われるので追い越して行くと、連れのご婦人方が「もう、老犬だから・・・」。
家内は、目に涙を矯めて「ヒドイ!動物虐待じゃない!」と憤慨しています。お節介ながら、抱き上げて段差を越えさせようかと一瞬思ったのですが、後から考えると、右往左往していた段差は本の序の口。もっと険しいアップダウンが待っていました。家内ではありませんが、確かに犬連れでのトレッキングは無理だと思いました。
 「きっと、諦めて引き返したヨ!(そうなら良いのですが・・・?)」
 2330mの丸山頂上は、樹林に覆われて眺望は利きませんので、そのまま今度は急な坂を高見石小屋(軽食等あり)まで下り、そこの広場(キャンプスペース)で昼食にしました。こうして食べるオニギリは格別です。最近のコンビニのオニギリの進化も目覚ましいですが、やはり家庭の味が一番。お手製の卵焼きに燻製の鶏ハムも美味。広場には地元の佐久穂町(旧佐久町と旧八千穂村が合併)の小学校が遠足?で同じコースを歩いて来たようで、元気にお弁当休憩中。30人弱でしたが、どうやら3・4年生の合同らしく、もしかすると八千穂小学校の皆さんでしょうか。
昼食後、折角なので小屋裏の高見石へ登頂。結構な岩場でしたが、白駒池を眼下に見下ろすことが出来ました。
また急坂を下り、白駒池へ(途中急坂ではない迂回路もあるようです)。駐車場の混み様からも想像出来ましたが、白駒池はたくさんの観光客の皆さんが散策されていました。我々も一周40分という池を周回する遊歩道を歩いてみました。トレッキングコースもそうでしたが、この遊歩道も途中の木道部分が結構腐ったり浮いていたりとかなり傷んでいました。栂池とは雲泥の差。家内曰く、
 「栂池は入園料取ってるけど、こちらは無料でしょ!」
(ナルホド。でも、安心には変えられないので、入園料取っても、もっと改善した方が良いと思います)
肝心の白駒池の紅葉。池の周囲全部が紅葉に染まるのかと思っていたのですが、ちょっと想像以下(H/Pに因れば、ほぼピークを迎えたらしい真っ赤に紅葉したドウダンが確かに綺麗でしたが、湖畔の一部だけでチョット期待外れ)。
 ゆっくりと湖畔を周遊し、木道を駐車場に戻ります。途中、むしろ苔むした樹林帯が見事でした。白駒池は、単に紅葉だけではなく、準備した上で(防水加工したトレッキングシューズで無いと水浸しの泥だらけになります)トレッキングコースを歩く方が遥かにお薦めです。登山で無くとも、苔の宝庫と云われる.北八の素晴らしさの一端を味わうことが出来ると思います。
白駒池だけでは勿体ないし、紅葉だけならもっと綺麗な場所が県内あちこち(無名スポットでも、例えば4年間通勤した三才山峠の方がもっと凄い!)にあると思います。やはり“白駒池の最大の魅力は、北八の苔の森にある”のだと感じた次第。
 駐車場に戻ると、私達夫婦もお馴染のクラブツーリズムを始め、大型観光バスが何台も停車中。平日でこの混み様ですから、休日は停められないかもしれません。紅葉のピークとはいえ、この集客力はお見事!!