カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 前回(第1144話)ご紹介した、頂いたクリタケに触発されての久し振りのキノコ採りで、10月末に近くの里山へクリタケを探しに行って来ました。
数年前までは、必ず秋になるとリコボウ(ハナイグチなどヌメリのある傘が特徴のイグチ系キノコ。諏訪地方ではジコボウ)を探してキノコ採りに行っていたのですが、我が家ではせいぜい私が食べる程度(茹でて大根おろしとポン酢が定番)で余り見向きもされないので、いつしか行かなくなっていました。しかし、クリタケも炊き込みご飯にすると美味しいですし、先日いただいた時に奥さまがキノコでは(多分マツタケは例外でしょうけれど)一番好きとのことに、ならば拙者が・・・と意気込んだ次第。
 クリタケは、栗は勿論、クヌギやコナラなどの広葉樹の倒木や切り株に群生する晩秋のキノコ。従って、もし見つけられれば一度に大量採取も可能です。結果は、掲載した写真をご覧ください。最初からこういう風に見つけられれば苦労は無い(見つかるまでに結構時間が掛かりました)のですが、思いの外たくさん採れました。「イェーイ、やったね!」

 今年は、秋口に雨が降り続いたせいで、キノコが大豊作とか。マツタケとかシメジなら大歓迎ですが、毒キノコも同様だそうですので気を付けないといけません。クリタケだと、間違え易いのは猛毒のニガクリタケ。黄みがかっていて生でかじると苦いそうですが、一方のクリタケは茶褐色で生でかじっても苦くないそうです(但し、生食は下痢を引き起こすため、クリタケであっても必ず吐き出すべし!とのこと)。
ただ、不安がある時は絶対に食べないのが一番安全。若しくは、キノコ採りのベテランに診てもらって判断を仰ぐか・・・。また、キノコの時期は各地の保健所が定期的に相談会を実施してくれていますので、そこに持ち込んで専門家に直接診てもらうのが何より安心・安全でしょう(松本保健所は島立の合同庁舎内にあり、H/Pに拠ると10月末まで隔日で実施されていました)。
 今回も、家内がクリタケご飯にしてくれました。前回よりも量がたくさんあるので、炊き込みご飯もたっぷりのクリタケでした。また育ち過ぎて傘が開いたり欠けたりした物は、別にバター炒めにもしてみました。醤油で少し味を付け、粗挽きの黒コショウを振り掛けて。なかなか乙な味で美味しくいただきました(バター炒めでは、苦味のあるハツタケの方が個人的には好みでした)。クリタケは、茎がシャキシャキとした歯応えがあることも美味しく感じる要素だと思います。今回の“里山の秋の恵み”・・・自分で採っただけに美味しさも“ひとしお”でした。
 今年は、“里山の恵み”を満喫(ちょっぴり?でも例年に比べれば遥かに)した秋でした。
最初に出るキノコがハツタケなら、クリタケはシーズンの終わりを告げる晩秋のキノコですので、里に漸く紅葉が降りて来たところですが、山からはそろそろ雪の便りが届く季節です。
霜月の11月に入り、里に冷たい雨が降った1日未明。北アルプスや志賀高原も初冠雪だったようで、信州はいよいよ秋から冬へ向かいます。